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西田陽一 / ちくま新書 (6件のレビュー)
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University of the Ryukyus Library
【琉大OPACリンク】 https://opac.lib.u-ryukyu.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BC10981289
投稿日:2023.03.31
たけ坊
孫子、マキャベリ、ジョミニ、クラウゼヴィッツ、マハン、リデルハートという6人の代表的な戦略家の著作と思想のエッセンスを紹介。それに加えてこの6人がある命題に対してどのように回答するかということもシミュ…レーションしており、それも面白い。例えば政軍関係、戦争と倫理、攻撃と防御、核戦力について等。続きを読む
投稿日:2023.01.21
hiba_fun
■本の概要 歴史の本を読む際の手がかりとして、これまでの戦争を通じてどのような戦略思想が生み出されてきたのかがわかり、それらがどういった評価を受けてきたのかをコンパクトに学べる本。軍事戦略に基づいた…思想本は珍しいらしい。 ■読もうとした背景 ・明確にあるわけではなく、何となく戦略という物を学んでおきたかったため。というのも、日々の生活や仕事を一生懸命しつつ自分が健康に過ごしていくにはどうしたらよいか、という問題に関心を持っていてそのインプットとなれば良いなと期待している。 ■読んでみて ・軍事戦略家の思想は、置かれている時代や環境に影響を受けていることがわかった。つまり、偉大な戦略家はその時代・状況に合わせて頭をひねって答えを出してきた、ということが理解できたので良かった。 ・斜め読みをしたので偉そうなこと言えないけど。続きを読む
投稿日:2022.08.28
tokyobay
戦略といってもビジネス戦略ではなく軍事戦略の本。とはいっても、孫子やマキャベリなどはビジネス本にも取り上げられる事も多いので、そういう意味では軍事戦略が大本になっていると言えるだろう。本書では6人の思…想家が紹介されており、各々のエッセンスを把握するには手頃な一冊となっている。 最終章でまとめとして6人の共通点と相違点が述べられているが、共通点が殆どないことは意外であった。これは各々が生きた時代や仕えた国家に依存するものなので当然と言えば当然なのかもしれないが、それにしてもこれでは「歴史に学ぶ」ことは不可能なのではないかという気さえしてくる。共通点としては戦争は政治目的であることと(核戦力も含めて)軍事力を否定しないことぐらい。という意味では日本で議論されている内容がいかに的外れなのかがわかる。また、昨今ではロシアのウクライナ侵攻に対して「どうすべきか」といった議論がアレコレとされているが、本書を読むとそういう議論に関しても正しい答えなどないことがわかったのはひとつの収穫ではあった。かといって目前で展開される戦争に対して途方に暮れるわけもいかず、先人たちの知恵を参考にしつつ、現代に生きる人間が状況を見据えて自分たちで考えていくしかないのだろう。続きを読む
投稿日:2022.06.24
nyankoteacher
孫子、マキャベリ、ジョミニ、クラウゼヴィッツ、マハン、リデルハート、それぞれのエッセンスが市民講座風にコンパクトに紹介されているが、面白みはそんなにないかな。
投稿日:2022.04.16
Go Extreme
このレビューはネタバレを含みます
はじめに 「戦い」が消えた戦略 歴史を知るための戦略思想 古代から現代までの戦略思想 第1章 孫子 1孫子の戦略思想①ー戦わずして勝つ 古代の戦略思想家「兵家」 天下に知られた『孫子』 大戦略から戦術まで網羅する『孫子』 政治と軍事の関係 「戦わずして勝つ」の戦争観 武力による百戦百勝は否 事前のシミュレーションを重視 戦争は経済を疲弊させる 武力戦ならば短期戦 2孫子の戦略思想②ー武力戦の極意 攻勢はどこで戦うべきか 守勢は必ずしも不利ならず 武力戦に共通する原則ー相対的な優勢の確保 分散と集中の迎用の条件 目標は敵野戦軍 高等戦術を要求 情報活動を前提とする戦略思想 幅広いインテリジェンス論をめぐって 組織マネジメントとリーダーシップ 非情な運用方法による「勢」 武力戦のあり方の要旨 目標は戦争終結へと 3「孫子』とその時代ー群雄割拠と弱肉強食 古代の独特な戦争様相 戦争のルールに変化 孫武の出自とキャリア 孫武の登用への賭け 楚の攻略に功絞 『孫子』の評価 孫武の限界 第2章 マキャベリ 1マキャベリの戦略思想①ー性悪説に基づく権力観 中世から近代ヘー軍事の変造 傭兵隊の存在 ベースにある性悪説 権力装置「ステート」という考え方 狐と獅子の性質を求める『君主論』 君主は「運命」を引き寄せねばならない ギリシャやローマをモデルにした『ディスコルシ』 国防のために宗教も手段として利用 『戦争の技法』で用いた手法 市民軍の創設を主張 マキャべリの戦争観と戦争目的 財力だけでは国防は成立しない 同盟のあり方と依存について 2マキャベリの戦略思想②ー指揮権の統 戦争は短期戦での主力決戦を 進撃して敵の領土で戦うか、自国で迎え撃つか 兵制を直視する考え 指揮権の統一について 訓線・規律・統率のスタンス 決戦の条件と指揮官への助言 3マキャベリとその時代ー傭兵隊から市民軍へ マキャベリとその時代 シャルル八世のイタリア侵入 傭兵軍団の実態 ピサ戦役の失敗 市民軍創設へ マキャベリの失脚とその後 マキャベリの総括 マキャベリの評価 第3章 ジョミニ ジョミニの戦略思想ー戦争をいかに遂行するか 変わりゆく戦争様相 傭兵隊から常備軍へ 兵学理論の構築を重視 ジョミニの著作と影響 戦争の政治目的の類型 それら武力戦に伴う性質 政治と平事の関係―政治指導者と軍事的指尊者 「皇帝」に求められる資質 ジョミニの「戦略」定義/ サイエンスかアートか ジョミニの戦略思想②—内線作戦 不変の戦争術の原則とは 内線作戦について 作戦の型式について 拡大する作戦地帯 作戦基地・戦略要点・決勝点・目標とは 欺賜や奇襲について 情報・インテリジェンスに対する態度 3ジョミニとその時代ーナボレオンとともに 幼少から軍事に関心 フランス軍の大佐として ナポレオンのジョミニ評価 制限戦争の時代 王朝国家の軍隊 高コストから戦闘回避 フリードリッヒ大王の軍事改革 その戦争の限界 ナボレオンの戦争 政治と軍事のトップを兼務 目標は敵野戦軍 ナポレオンの限界 ジョミニの評価 第4章 クラウゼヴィッツ 1クラウゼヴィッツの戦略思想①ー絶対戦争とは何か 比較的知られるクラウゼヴィッツ 『戦争論』は未完 観念上の絶対戦争 制限下の現実の戦争 政治と軍事の関係 両者の衝突について 純軍事的視座の問題 戦争の合理的な見積もりは可能なのか 戦争の三位一体 2ラウゼヴィッツの戦略思想②ー摩擦とは何か 摩擦と障害 攻撃と防御の関係 短期戦による勝利 軍事的天才という考え 欺盛・奇襲・情報について 戦争の形態について 第一種の戦争と第二種の戦争 3クラウゼヴィッツとその時代ープロイセン、ロシアでの活躍 クラウゼヴィッツの出身 シャルンホルストとの出会い イエナの敗北 フランスで捕崩として 軍事改革への取り組み ロシア軍に入る 士官学校長として クラウゼヴィッツの評価 クラウゼヴィッツの「後継者」モルトケ モルトケの戦略的包囲 外線作戦の使用 弟子を自称したモルトケ もう一人の後継者シュリーフェン 第5章 マハン 1マハンの戦略思想①ー海上権力とは何か164 海洋の戦いの歩み 近代海戦「黄海海戦」「日本海海戦」 海軍の戦略思想とマハンの登場 歴史における科学的な基本法則 シーパワー•海上権力という概念 『海上権力史論』の構成と緒言 海上権カ・シーパワーの構成について マハンの戦争観 政治と軍事の関係 2マハンの戦略思想②ー艦隊の戦略 マハンの海軍戦略ー海軍の存在理由と通商破壊 海軍の集中の原則 艦隊は攻勢的要素か防勢的要素か 戦略地点について 海外遠征について 要塞艦隊主義と現存艦隊主義 3マハンとその時代—帝国主義と日露戦争 マハンが培った宗教観 アナボリス卒業後 海軍大学校校長へ 退役後のマハン「大佐」 帝国主義へ 中国の存在を意識 日本への警戒心 マハンと秋山真之 日本のマハン マハンの評価 第6章 リデルハート 1リデルハートの戦略思想①ー間接アプローチ戦略 ドイツ帝国の宿命 第一次世界大戦期の戦略思想家 「間接アプローチ戦略」のリデルハート 「大戦略」(高級戦略・グランドストラテジー)とは何か 国家レべルの「英国流の戦争方法」とは 政治と軍事の区分について 政府の目椋変更について 「軍事戦略」(純戦略)の鍵は目的と手段の調整 2 リデルハートの戦略思想②—機甲戦珊論 具体的撹乱方法について 牽制と代替目標 交通線の遮断 前進の柔軟なあり方―麻痺への追い込み 「機甲戦理論」研究と心理的撹乱 ゲリラ戦争について 「保守主義的国家」の大戦略とエンドステート 3リデルハートとその時代ー激戦の原体験 リデルハートのあゆみ 戦術より高い次元に 知名度が高まるリデルハート 第二次世界大戦中の言動 クラウゼヴィッツ批判の妥当性について リデルハートの評価 終章 戦略思想の共通点と相違点 1核抑止の戦略思想 核兵器の戦略思想 大量報復戦略という考え 相互確証破壊の成立 2戦争とは何か 戦略思想家六人による「円卓会議」 戦争とは何か 戦争と倫理の関係についてー孫武、リデルハート、クラウゼヴィッツの立場戦争と倫理の関係についてージョミニ、マハン、マキャベリの立場 3政軍関係 政治と軍事の関係についての見解 政治と軍事の最裔権力は兼務可能ージョミニ、マキャベリの立場 政軍権力は組織的に区分ー孫武、クラウゼヴィッツ、マハン、リデルハートの立場 戦争と経済について 4いかに戦うか 戦争の手段をどう考えるか 武力戦中心のアプローチと限界 合理性の価値 戦争の期間について 攻勢と防勢(守勢)、攻撃と防御について 大戦略レペルの攻勢と防勢について 敵をどこまで追い込むべきか 壊滅戦に疑義を呈する孫武とリデルハート 核戦力をどう考えるか 戦争の終わらせ方について
投稿日:2021.12.20
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