【感想】インヴィンシブル

スタニスワフ・レム, 関口時正, 沼野充義 / 国書刊行会
(4件のレビュー)

総合評価:

平均 4.3
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ブクログレビュー

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  • るこ

    るこ

    SF。旧題『砂漠の惑星』。
    著者お馴染みのファーストコンタクトもの。
    ホラー小説といってもいいくらいに怖かった。
    自分の想像力では思い浮かべることができないほどの、圧倒的な情景描写が魅力。
    もちろんSF的なアイディアも素晴らしい。
    著者の作品は、いつも理解が及ばないことが唯一の難点だと感じているが、充実した解説が理解の助けになってありがたい。
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    投稿日:2022.09.18

  • eirain0320

    eirain0320

    SFの巨匠スタニスワフ・レムの名作。『エデン』、『ソラリス』と並ぶ、ファーストコンタクト三部作の一角。国書刊行会"スタニスワフ・レム コレクション"より、ポーランド語原典から訳された新訳版が発売されたので、この機会に手に取ってみた。

    琴座の惑星レギスIII着陸後に消息を絶った宇宙船コンドル号を捜索するため、姉妹機であるインヴィンシブル号がレギスIIIに降り立つ。この砂漠で覆われた惑星で乗員らが目にしたのは、荒廃した"都市"の跡、そして"何か"の襲撃を受けて沈黙したコンドル号だった。コンドル号に一体何が起こったのか。この"砂漠の惑星"が抱える秘密とは――――。

    「未知の惑星で目の当たりにする、想像を超えた"進化"。」

    本作では、『ソラリス』で描かれた「宇宙生命体=意思疎通の出来ない異質な存在」というスタンスが継承されている。そこに人類が考えるような"敵意"はなく対峙すべき理由もないのに、"仇討ち"と息巻く乗員に違和感を抱く主人公の姿が、レムの宇宙生命体観をよく表しており印象的。

    「宇宙生命体=意思疎通の出来ない異質な存在」と、作品のテーマとしては『ソラリス』と同様だが、作風は「"静"の『ソラリス』、"動"の『インヴィンシブル』」といった印象。コンドル号を襲った謎に迫るスリリングな展開から、現れた"未知の存在"との壮絶な戦いと、非常に映画映えする内容となっている。(個人的には、『ソラリス』の方が好みだったが。)

    巻末には、本作への理解を深めることが出来る非常に良い解説が付いているので、本編で終わらず最後まで目を通してもらいたい。
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    投稿日:2022.05.20

  • 場合照美

    場合照美

    第二期始まってたのね。ソラリスに負けず劣らず大傑作。アイデアは今も斬新。このままアニメにできる。無敵とは傲慢である。そして不死とは。

    投稿日:2022.02.10

  • diver0620

    diver0620

    三体なんかで余計な足を取られてしまって、ようやく読めた。
    今回、宇宙船の内部の様子が匂いっだったり、鋼材が冷却中に発する音や暗い食堂といった描写によって活き活きと描かれることに気づいた。また、「会話」の章での艦長とロアンの対話がすさまじい。人間やらざるを得ない状況ってあるよね。やってくれって言えないけど、やるって言ってほしい状況を見事に描いていて苦しくなる。読み返すたびに凄いと思える数少ない作家。本そのものの品質も素晴らしいです。電子版にするか迷いましたが紙版で良かった。続きを読む

    投稿日:2021.12.30

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