【感想】役立たず聖女と呪われた聖騎士　《思い出づくりで告白したら求婚＆溺愛されました》

このレビューはネタバレを含みます

これまた随分と逞しい聖女様で。
教会暮らしの筈なのに、やけに世の中の裏面に詳しいし、何だったら自ら水責め拷問もやっちゃう。
そりゃ、聖女の力である神聖力も衰えるだろうという。
そんな聖女様に最終的に惚れて溺愛ルートに突っ走るリュカ様には「本当に彼女でよろしいので？」と言いたくなるほど。

上記の通り、聖女の力は衰えてしまったけれど、随分逞しく、何だったら腕力解決も厭わない聖女さまと、そんな彼女と真実の愛を育まないと呪いが解けない聖騎士さまとの恋物語……濃い、物語？
呪われている状況だが悲観的な感じはほぼなく、行動的な聖女さまが突っ走って解決していく感じである。
半ばヒーローは彼女の方かなと思うほど。

行動的すぎて、呪いの犯人は想定よりさくっと分かったけれど、ここから一捻り。
呪いの元を壊しても、リュカ様の呪いは解けず。
そこから、真犯人探し、そして国政に纏わる話へと発展していく。
まさか二段構えとは思わず驚いた。

ただ聖女さまは、真のラスボスに対してもフライパン構えて突撃していくから。
行動力半端ない。
やっぱりあなたがヒーローでは？
しかも、自らの神聖力アップのために、他の人たちまで巻き添えにして人体実験すらしちゃう。
リュカ様、本当に彼女が相手でよろしいのか？

そんなリュカ様も、最終的にはさっさと結婚許可を得るために聖女さまとさくっと一線越えちゃうあたり、彼も策士なのかもしれない。
……そう考えると、お似合いの夫婦かも。

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