【感想】死にたがりの君に贈る物語

綾崎隼, orie / ポプラ社
(107件のレビュー)

総合評価:

平均 3.8
27
35
28
9
1

ブクログレビュー

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  • rosy

    rosy

    小説家、ミマサカリオリが急死した。大人気だったSwallowtail Waltzシリーズの最終巻が出版される前に炎上して以降、執筆が中断されていた中でのニュースだった。
    最終巻が読めないことにファンは深いショックを受けており、その一人である16歳の純恋は自殺を図った。
    そんな中で、ミマサカリオリのファンサイトに集う純恋を含めた男女七人の元に、Swallowtail Waltzの世界を再現し、物語の結末をファンの手で探るために共同生活をしようという誘いのメッセージが届く。

    物語を生み出す人の繊細さ、傷つきやすさを感じた。
    現実にも物語を作る人が批判に晒されたり、外部からの言葉で納得できなくても飲み込まなければいけない状況はあるのだと思う。
    そういった作品を生み出す人たちの心が守られるシステムが、早くできると良いと改めて思った。
    今作はとにかく「あとがき」のシンプルで強いメッセージがとても良かった。
    自分も観たいテレビドラマや読みたい小説・漫画があることでそれを楽しみに頑張ろう、乗り切ろうと思えるので、「あとがき」のメッセージは心に刺さるものがあった。
    一方で、共同生活で七人が集まっているので、一人一人のエピソードをもう少し読みたかったなと感じた。
    またSwallowtail Waltzの物語ももう少し深く知れたり、本編とのリンクがあったらより楽しめたかもしれない。
    続きを読む

    投稿日:2024.04.20

  • えんり

    えんり

    作者が死んで未完となった物語の最後が知りたくてその物語をなぞる共同生活をすることになったファンの物語、なのですが、プロローグ的なところでなんとなく分かることが多いのでミステリだけどミステリっぽくは無いかな?

    でも読みやすくて話の流れも面白かったです
    当然ながらその小説のネタバレもされちゃってますけど小説内で出てくる小説を読んでみたいです

    ただ、偶然なのですがこのお話を手に取ったのが今なので先日の出来事も思い出してしまいますね
    続きを読む

    投稿日:2024.04.01

  • ありんこゆういち

    ありんこゆういち

    人が作り上げた虚構の世界が人を動かす事ってあります。僕自身高校の頃「グインサーガ」の世界に体半分くらい入り込んでいた気がします。
    この本はそんな物語を現実よりも近しいと感じた若者たちのピュアな物語です。とてもいいラストです。続きを読む

    投稿日:2024.03.18

  • 星月夜

    星月夜

    死にたがりの君に贈る物語。その意味が分かり、胸をうたれた。ラストのタイトル回収が秀逸だった。
    書き手と読み手。両者は、ある種の信頼関係の上で成り立っている。改めて凄い職業だと思わされたし、心無い外野の悪意がどれほど罪深いかを思い知らされる傑作だった。続きを読む

    投稿日:2024.03.18

  • momo993

    momo993

    最後の方までミマサカリオリが誰だか分からなくて翻弄されてしまった〜小説を模倣して現実世界で体験するって思いつきそうでなかなかない設定が面白かった。最後は涙なしに読めない。たくさんのファンレターの中で自分の分なんて読まれていないだろうって思っていたけどこの本を読んで考えが変わった。ファンの一声はクリエイターを生かすことも殺すことも出来るんだなって。続きを読む

    投稿日:2024.03.02

  • むらさきのりす

    むらさきのりす

    なんだろう、創作者だけじゃなくてたくさんの人に読んでもらいたいなと思いました。こういうお話を受け止めるひとが増えて、もっともっと、世界が優しくなりますように。

    投稿日:2024.02.24

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