【感想】麻倉玲一は信頼できない語り手

太田忠司 / 徳間文庫
(28件のレビュー)

総合評価:

平均 3.2
1
7
15
2
1

ブクログレビュー

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  • 多坂まこな

    多坂まこな

    死刑が廃止された日本。高額な報酬に釣られて最後の死刑囚となった麻倉玲一という男のインタビューをすることになったフリーライター。外界から遮断された島にある民間の刑務所に赴き、麻倉玲一の話を聞くことになる
    まず設定が突飛。死刑が廃止されているのに死刑囚は存在する。制度の運用開始日より前に決まっていれば当然なのだけれど。
    自分が起こした事件について語るような話かと思ったが、タイトル通り終盤からまったく違う話になった。主人公が島まで呼ばれた理由、刑務所にいる人間たち、最終的に繋がったので個人的には読後感は悪くなかった。ただちょっと非現実的な話だなと思った。
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    投稿日:2024.05.01

  • Anno

    Anno

    日本で死刑が廃止されてから二十八年。日本に生存する最後の死刑囚・麻倉玲一は、離島の特別拘置所に収容されていた。
    フリーライターの熊沢は、麻倉の取材のために拘置所があるその島・木菟啼島へ向かう。
    「自分は人の命をジャッジする」と嘯く麻倉に嫌悪感を抱きながらも、熊沢は彼の犯した殺人の詳細を聞くこととなるが……。


    タイトル通り、「信頼できない語り手」ものかつ、孤島で起こる事件を描いたクローズドサークルミステリー。
    日本最後の死刑囚の告白という魅力的なテーマで、作中で語られる麻倉の犯した殺人事件も理解が出来ない人間の話を聞いているようでなかなか楽しいです。私は最初の事件が不条理で好きでした。
    ラストは予想外に大掛かりな企みが隠されていて、きちんと騙されはしたのですが、ちょっと唐突なので納得度が高いかというと微妙かもしれません。

    個人的には、ちょっとだけですが孤島が舞台の衝撃のラスト! な某映画を連想しました。
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    投稿日:2024.01.01

  • MO-FU

    MO-FU

    麻倉が語った殺人の経緯は読んでて面白かった。
    けれど、ラストへの展開はいささか急展開つーか、目的に対して行動が壮大過ぎるし、偶然に頼りすぎっていうか...
    バカミス系はイケるクチなので、嫌いじゃないけどね。
    けどそれならもっとはっちゃけて欲しかったかなー。
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    投稿日:2023.12.19

  • chifuyuk

    chifuyuk

    久しぶりに太田さんのシリーズ物以外を読んだ。読み易く、さらっと読めた。個々の場面では面白いんだけど、全体としては何だったんだろうって感じ・・・

    投稿日:2023.09.25

  • mycity

    mycity

    星3.6くらいかな
    「信頼できない語り手」をタイトルに盛り込んでいるのでそのつもりで読んでしまうが、これはこれで初めからワクワクできて良いな
    (そんな事あるかな?)(登場人物達の動きに違和感が?)という変な感覚は徐々に高まっていき、転換した時の放り出され感は気持ちいい

    途中からは某アイランドの映画みたいな着地かな、と想像していたが、それよりは薄い真相…そして畳み方の性急さ。説明として薄いのは作者も分かって書いてそう。
    この物語を成り立たせるだけの納得いく動機は作れない気がするし、その時点で小説としてはイマイチに着地するのは避けられない。
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    投稿日:2023.09.16

  • Rita

    Rita

    死刑制度が廃止されたため最後の死刑囚となった麻倉と彼の自伝を書くため雇われたライターの話。もう正しくタイトル通り、何ならあれもこれも信頼できなくなる。麻倉の掌の上で踊らされてた。

    投稿日:2023.07.30

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