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内村鑑三, 佐藤優 / 文響社 (13件のレビュー)
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No Book No Life
内村鑑三が1894年夏休みに箱根に若者を集め、講演した内容の書き起こし、「後世への最大遺物」。 それを現代でもわかりやすい言葉遣いにし、登場人物等にふんだんに注釈を加えた前半。 そして後半は元外務省主…任分析官の佐藤優さんの解説。 時は明治27年。日清戦争開戦の時代。 黒人や女性軽視など、違和感のある部分もあるが 致し方ないのかもしれない。 内村鑑三の人間的な部分が垣間見える。 欧米の事業家、思想家の名前もたくさんでてきて それに関する注釈を丹念に読むだけでも 当時の世界の勢いとか情勢が浮き上がるきがする。 生き方として まずお金を儲けなさい そして事業をしなさい(=働きなさい) それができなければ、教育に携わるか、本を書くかして、思想を残しなさい。 それができないのなら、よりよく生きなさい 善い行いをするよう心掛けた、弱者を助けた、 こうした正義を毎日積み重ねましょうと。 後半の佐藤氏の解説も秀逸。 コロナ禍という特殊な状況で書かれたので ちょっと違和感を感じることもあるかもしれないが とても良い。続きを読む
投稿日:2024.03.03
marin2011
日本を代表する思想家内村鑑三の講義を現代訳で噛み砕いた前半と、佐藤優さんが現代に置き換えて長い注釈としている後半。 まずお金、そして事業、それができなければ自分の想いを文字とすること。この行き先の分か…らない世の中で、自分がどうあるべきか、どう生きたいかを立ち止まって考えることが重要とある。 しかし、立ち止まれない、考えたくない、どうにもならないと思ってしまう時、人はどうすればいいのだろうか。自分と向き合うことはとても難しいが、まず嫌でもノートに考えていることを書き出すことから始めるしかないのかもしれない。続きを読む
投稿日:2024.01.29
Noel
前半は頭にスッと入ってこない内容で何度も読み返す感じだったが、後半はとても分かりやすかった。後、まとめよう。
投稿日:2024.01.13
ともちの花園
富や名声にとらわれる必要はない。ひたすらに自分と向き合い、生きることで、「生き方」が遺産となる。「なぜ生きるのか」より「どう生きるのか」に思いを巡らせよ。
投稿日:2023.12.20
かたくり
このレビューはネタバレを含みます
内村氏の代表的日本人を読みたがったが、なぜか手に取ったのがこの本。 最近全集でこれを同じ講演を読んだが難しく。この本を手に取れてよかった。 佐藤氏の解説もよかった。講演当時と今の日本社会は似ていると書かれていて信憑性が増した。 またこの解説では、いま何をしたらいいのかも書かれており、親切だなと感じた。 内村氏の講演について。 正直、お金の話をしてるのにびっくりした。表題より精神論をキリスト教に関連して講演されているものと考えていたので、お金が大切だと言われ、( ゚Д゚)。キリスト教的な思想はあまり感じられなかったが、聴講者がキリスト教関係者だったからかもしれない。 まずはお金儲け、事業を起こす、出来なければ教育に携わるか本を書くかして思想を残す。できない人はまっとうな生き方をする。と内村氏は勧めている。自分はどれだろうか? 内村氏について、キリスト教関係者、明治時代当たりの思想家、学校設立に関係している、英語ができて海外に日本人の特性を広めた人、ぐらいの知識しかなかったので。あと何冊か読まないとなと感じた。 佐藤氏の解説について。 現代の格差、医療・地域・学歴・情報・世代間・雇用・教育格差を上げられ、教育格差でリアルで学ぶことの重要性を説かれていた。コロナによるリモート学習の弊害から、誰と、誰から、どうやって学ぶか、ニュアンスや学閥での政治学などリアルに学ぶことの重要性が明らかになってきたと。キリスト教プロテスタントの生い立ちが書かれていて、とても勉強になった。お金は卑しくない。3年分の生活費をもつべき、夫婦の場合は別財布にするなど、具体的なことが書かれていて、少し笑った。学生中(時間がある間に)数学検定2級、漢字検定準1級もしくはIELTS。日商簿記2級を取ることも薦めていた。
投稿日:2022.10.23
utayo
10代、20代の頃内村鑑三の一日一生と言う本に心身ともに支えられた。この本は前半部分を内村の伝説的講演を現代的に分かりやすく書き直したパートで成っている。とても読みやすく馴染みやすい文体で、言葉の一つ…一つが心に染み、若い頃よりも今読むと、さらに自分の生き方やキャリアにヒントを与えられたように思う。お金、事業、思想を自ら生きた遺産として世に残すことを若いクリスチャンたちに勧める内容となっていて、その「何故か」の部分が信仰から生まれた思想でより重要となる。人がこの世の命を終えて天国に帰るとき、この世でかき集めたものは何一つ持って行くことはできない。だからお金を儲けるのは好ましくないというのが旧教的な考えであるがカルヴァンは資産を生み出すことの必要性を唱えた。内村の信仰はその思想の遺産を受け継ぐものだが、つまりお金も事業も与えるという愛の行為であることを信仰に基づき確信し自らの思想として伝えている。 思想を遺せという言葉の通り、内村の信仰遺産はこれほどの時間が経過した現代も私たちを励まし続ける。続きを読む
投稿日:2021.12.17
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