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大泉貴, しばの番茶 / このライトノベルがすごい!文庫 (6件のレビュー)
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macbex0508
言語を遺伝子に喩えた設定は秀逸。作内だと「遺伝子」というよりは「生物」ってとらえ方が多いような気がするけれど、ランジーンって語感がいいし、気にはならないかな。 「国語とは国である」は山本夏彦の言葉。…日本は「標準語」を定めて初めて国家の始まりを見た。同時にそれは、小さなコミュニティを潰すことに繋がった。 作品では同じ「言葉」を持つ人々がコミュニティを形成し、手と手を取り合って生きている。でも、まだ「標準語」が大半で、彼らを冷視している。 「標準語」の人々は彼らの「言葉」を「治療」することを進めるが、自らの「言葉」を大切にしたい彼らはそれを拒否し、現実と折り合いをつけつつも、閉鎖的な世界に閉じこもってゆく。 これは「方言」と「東京」の縮図だ。 ぼくはこの構図に、ランジーンコードの普遍性を見る。 「方言」とはすなわちマイノリティな「個性」を指し、主人公のロゴはその「個性」を尊重する。なぜなら、それを捨ててしまうことが「本当の自分」を捨てることに繋がると考えているからだ。 ぼくがロゴに覚える親愛も、かような主義に共感するからである。社会というものは個人を認めない。甘い、モラトリアム特有の考えだと思う。しかし、ロゴは血を流して社会に対抗する。その土臭さに、ぼくはロゴの身勝手をどっか肯定してしまう。続きを読む
投稿日:2014.05.15
amojo
一巻が面白かったんので二巻も購入しました 相変わらずおもしろかったです けど、あんまり表現が好きじゃないところがあり残念です
投稿日:2012.08.19
guirty
由沙美の父親、羽住の執着心はある意味尊敬できるほどのものだった。手話も言葉という発想は素晴らしい。 最後に由沙美が羽住と決別し「言葉」の繋がりを取るシーンは感動した。
投稿日:2012.04.07
たま
このレビューはネタバレを含みます
「tale.2」と題名にかいてあるように、前作「ランジーン×コード」の続編です。 前作の感想は↓参照(笑) http://booklog.jp/users/tama-hirosima/archives/4796678824 前作を読んでから4ヶ月程過ぎ去る間に、脳内にストックされていた物語の舞台を、すっかりと忘却のかなたへ忘れ去ってしまっていたために、1作目をザラザラっと読み直してからのトライをしました。 いやだって。。。2作目なんで、1作目から引き続き登場する人物が多いのだけど、誰がだれだか忘れちゃってたんですよ(苦笑) 物語のほうは、今回も主人公のロゴががんばってます。 事件とは関係ないところでは、年相応の女の子の気持ちが読めない男の子だったり。。。読んでいてほほえましいです。 今回は前作に登場しなかったコトモノが登場しましたが。 「箱亀」。。。なんかかわいかったなぁ~(笑)
投稿日:2011.03.05
kaeru3
面白い設定だけど、テンポが悪くて読みにくいと感じた。 登場人物についても理解しにくいから、共感できないのが 残念だった。 真面目に書いているのだろうけど、『勢い』みたいなものが あったら世界に入ってい…けたかも。続きを読む
投稿日:2011.02.02
やお
“「我々が『言葉』に縛られている?これを見ても、まだそう言えるかな?」 ロゴの肩が強く掴まれ、無理やり後ろを振り返される。さっき、広場で目撃した白髪の男の顔が眼前にあった。律儀に動き出す左手を抑える。… やはり間違いない。こいつは<破詞>だ。そして、コトモノだ。 ギラギラと強い眼力を放ちながら、<破詞>であるその男はロゴを見下ろすと、急に口を開いた。とたんに、ロゴの視線は男の口のなかへと釘付けになった。 男の口には舌がなかった。 舌だけではない。よく見ると、喉にも傷が走っている。 コトモノにとって命であるはずの、『言葉』を発する器官。 その器官が、目の前の男にはない。 男は自分の携帯電話を持った右手を掲げた。右手の指が携帯電話のボタンを打っていき、あの人工的な声が携帯電話のスピーカーから淡々と発せられる。 「我々は言葉を捨てた。『言葉』なき者なのだよ」 「そんな、そんなはず……」 必死にロゴは、自分が見たものの意味を捉えようとする。だけどもいくら考えても理屈に合わない。間違いなく、こいつはコトモノだ。コトモノのはずなのに。” 前巻同様最初から最後まですごく良かった。 何だろう、異色の生物と共存してるとことか先の読めない驚きの展開・行動とかがアンダカを思い出させてとても楽しめる。 出てくる登場人物一人一人が色濃くて薄っぺらくない。奥深い。 もちろんストーリーもとても奥深くて読み応えがある。 ロゴの性格がすごく好きだな。 イラストも素敵。 これからの展開が楽しみ。 ロゴの母がどう出てくるのか。 “「ロゴにいは……」 おずおずと上目づかいで由沙美はロゴに尋ねてきた。 「私がここにいてくれたら嬉しい?」 一瞬、ロゴは由沙美から視線を逸らした。心臓が大きく跳ね上がりそうになった。なんで自分がこんなに照れているのか、ロゴにもわからない。 だけど、真面目に答えなければならない問いだった。本心からロゴは答えた。 「すんげー嬉しいよ。決まってるだろ、そんなの」 何を当たり前なことを。そうロゴが思ったのも一瞬だった。 由沙美の顔が朱を通り越して、茹でタコのように真っ赤になった。”続きを読む
投稿日:2011.01.17
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