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坂本貴志 / ちくま新書 (8件のレビュー)
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総合評価:
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バリュー投資家ひよ
新書なのに、280ページを超える分量があり、読了するまでなかなか時間がかかりました。 著者は、豊富な労働データ等を用いるとともに、グラフや各種計表を効果的に織り交ぜながら、今後の日本の高齢者労働の在り…方について論理的に述べられていて、納得できる内容でした。 高齢者が働けるうちは、できる限り細く長く働けば、今の日本が抱える年金問題や労働問題がすっきり解決するという主張には、共感を持てました。 日本の将来に明るさを感じられる良書です。続きを読む
投稿日:2023.11.23
aya00226
労働に喜びを感じる価値観は、勤勉と倹約を尊しとする儒教的影響がある。為政者には都合がよい。 中堅男性の価値創造機能が相対的に低下したために、賃金が低下した。 野党はどこの国でも格差の広がりに焦点を当て…る。 非正規につく理由は人それぞれ。消極的な理由ではなく積極的な理由の人もいる。 ジニ係数は近年は改善している。 格差関連指標は、高齢化とともに上昇するのが一般的。2010年以降は格差問題の進行が落ち着いている。 非正規、所得格差、未婚問題は同時並行で進んだ。 非正規労働は、障害未婚と貧困を生む。 経済財政諮問会議は、規制緩和を主導した。 子育て世代や高齢者にとっては、非正規は魅力的。 生活保護は長期的に増加傾向にある。高齢者が占める割合は50%以上。 家計調査は記入負担が大きいので、共働きが抜け落ちる傾向がある。 給与が上がっても、社会保障費と消費税の負担が重くなっている。 マクロ経済スライド制で、5年ごとの検証が始まった。100年安心の年金制度ができた。所得代替率が53%から50%に下がる予定が、デフレで上昇した。 年金額が減って、自主的に支給開始年齢を繰り下げる。その分働くようになる。 労働市場の自浄作用はまだうまく働かない。当局の監視も人手不足で行き届かない。使用者と労働者の政治力のバランス。経営側を縛り付けるルールはできにくい。 フリーランスは働き方は収入が途切れるリスクを取れる人でないと選べない。 AI化で保険金融の営業職が減る。不動産営業は高度なため増えている。 運搬従事者、ビル建物清掃員は不足している。 仕送りシナリオか、就業延長シナリオか。続きを読む
投稿日:2021.06.10
そらくも
豊富な統計データだけでなく、それを極めて冷静、端的に分析されていて、とても説得力のある内容でした。長ーくのんびりと働き続けられるよう、少しでも楽しみながら働けるようにしたいです。
投稿日:2021.02.08
ちー
経済学的な観点からデータを交えてシニアの現実的な働き方について論じた一冊。経営学、または心理学的には納得しがたい部分もあるかもしれませんが、経済学的に読めば納得できます。 マクロ的には社会経済や雇用、…ミクロ的には年金プラスアルファをどの程度稼げば良いかという家庭の経済学的な観点について、多様なデータを用いて説明してくれています。続きを読む
投稿日:2021.02.07
katak-ai
このレビューはネタバレを含みます
女性就業率 欧米並み 20~59歳 全年代で70%以上(2018年 65~69歳の男女高齢者の就業率も増加 増加する女性、高齢労働者の低賃金が 労働者の平均賃金平均値を下げる 1997年432万円から徐々に、2019年385万円にダウン 2018年までの10年間で女性45~65歳10%以上上昇 20代前半も上昇、40代男性のみ減少=優位低下 高齢者の滞留、中堅層=団塊ジュニア 役職つけず 雇用者報酬=総和 2011年から上昇 500万人の未婚非正規労働者 非正規雇用者2165万人 38.3% /2019年総務省 増加中 35~44歳非婚率32% だが非正規雇用者86% 71万/83万人非婚 若年非婚者そのまま非婚 女性も同様 生活保護者207万人/2018年 65歳以上の高齢者で増加 消費税の増加と社会保障にリンクしてない 国債の償還へ 配偶者の収入が増加 保険費増加で相殺 退職金の減少 大卒2499万円/2003年 1788万円/2018年 高齢者が就きやすい仕事=一人で完結する体を使う仕事 無理がない、時間、責任、人間関係 生涯仕事を持ち続ける 減少傾向 13.6%(2018年 60歳から74歳 生活満足度 上昇
投稿日:2021.02.02
てつ
労働実態、賃金、高齢化や格差、年金等社会保障制度など日本社会の現状を各種統計調査、世論調査のデータから分析、これからの日本人の働き方を考える。 賃金が上がらないというのは統計がもたらす錯覚である。実際…は女性や高齢者の就労が拡大したり、労働時間の縮減が進んでいることで平均賃金が押し下げられていることが背景にある。 非正規の働き方は、企業の都合というより、子育て中の人や高齢者などの就労ニーズに即したものになりつつある。 問題は、企業において中核的な戦力であるべき人が現場労働を中心とした非正規雇用者になっていること。どうやって彼らの職業能力を開発して賃金を引き上げていくか。 少子高齢化が進む日本の未来を見据えるとき、高齢者が働きを継続することが生産、消費面での経済の循環維持につながる。また、高齢者に彼らが選好する現場労働を担わせることで、無理なく社会に役立たせることが可能。 IT革命による生産性の向上によって、事務職の仕事量はメールや電子情報があふれたことで、むしろ増えた。 等々、色々な分析や主張の中には意外性や新鮮さを感じるものもあったが、年金や定年後の就労など、老後の人生についての考察は、65才の自分に照らし、頷けるものが多かった。 続きを読む
投稿日:2020.11.26
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