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ヤマザキマリ / 中公新書ラクレ (90件のレビュー)
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り
2020年のコロナ禍初期に、著者が考えたことについてのエッセイ。 主に日本とイタリア(及びヨーロッパ)のコロナに対する政策や、人々の行動・反応の違いに焦点が当てられていて興味深い。 日本は民主主義の…先進国を標榜しているが、明治維新以降に西洋の政治システムをそのまま模倣したものであって、日本人の元々の性質や精神性にあったものではないのでは、という意見にはなるほどと思った。 民主主義は、日本人の祖先がまだ縄文人だった頃から既にヨーロッパでは始められ、土地や宗教の争いや様々な経験を繰り返して形成されたもの。日本ではまだたったの150年ほどしか経っていない。島国で、独特の信仰や習慣を持っており、密林のなかの孤島のようだった日本に、西洋のシステムをそのまま持ってきたって、それは合うわけが無いよなぁと初めて気付かされた。 自分を主張したり、相手を言い負かしたりすることがあまり良しとされず、言語化も下手、リーダーに対して受け身でいる文化の中では、民主主義は機能しない。ヨーロッパで古代から重要視されていた「弁証力」も、日本ではそんな事はなかった。だから未だに首相演説も紙を見ながら行ったり訴求力がない。 友人同士の会話やSNSなどで政治についてコメントするのがなんだかタブーというか、あまり歓迎されない空気なのはなぜだろう。この空気の存在からして、民主主義が日本で上手くいっていないことの現れであると。 日本の政治に対して常々感じていた違和感や苛立ちは、これが原因だったのかな。 長年運用して合っていないと感じた政治システムはどんどん変えていくべきと思うけれど、今の日本にはそんな柔軟性はないように感じる。まずシステムが社会に合っていないということに気付かないといけないけれど、私もそうだったように気付いている人はあまりいないんじゃないかな… 頑なにならずに、自分たちを客観視して臨機応変に整備していけたら、、、いいなぁ〜、、続きを読む
投稿日:2024.04.20
miraclematilda
考えるにも土台が必要だと感じました。様々な経験と知識、知性がなければ、状況を客観的に比較したり俯瞰して分析できない。独りよがりの考えに固執してしまう。不安に対処するにも同じことが言えると思います。コロ…ナの時、自分は何をしていたか?韓国ドラマを見るためにネトフリに登録したことを思い出し、今更ですが、今後は読書の時間をもっと増やすと決めました。続きを読む
投稿日:2024.01.06
hiro-mi17
電車の中で学生さんが読んでいてなんとなーく気になって図書館で借りました。今までエッセイをあまり読んだことがありませんでしたが、とても良い読書体験になりました。 私は「コロナ禍」が終わった今読んで良かっ…たと思いました。振り返りになりました。感じ方は人それぞれですね。特にイタリアとの比較、文化的なものと絡めての言及など、私が知らない側面から見つめ直すことができました。 何より(コロナ禍が終わり少し遅ればせながらですが)名作に触れてみよう!という気持ちを後押ししてくれたのが大変良かったです。続きを読む
投稿日:2024.01.02
なかむ
コロナ禍におけるイタリアと日本の考え方の違いについて主に書かれていた。心の奥の方では分かっていたけどあえて触れてこなかった日本人の特性のような部分をズバズバと話していた。日本人の性格を批判されているよ…うにも感じたが、その通りだと感じることが多かった。ただ、これで悲観的になるのではなくいろんな国の特性を理解してみようと思える内容だった。続きを読む
投稿日:2023.12.21
lisainu
ヤマザキマリさんがコロナ禍にたちどまって考えたことが書かれた本。 コロナ禍での日本と他国のトップの対応や国民性など冷静な分析ぐなされている。 ヤマザキさんの考え方自体は、他の本でも書かれているが、ブレ…ないところが好き。 「人生とは思い通りにならないもの、どんなことでも起こり得るもの」という考えは、コロナ禍を経験して多くの人が感じたことだと思うが、これを忘れずにいれば、これからも大抵のことは乗り越えられそうな気がする。続きを読む
投稿日:2023.09.23
spica2015
リコーダーの「タイタニック」のテーマ曲の動画、チラッと見たような気もするけど、じっくり見た(聞いた)のは初めてで大爆笑した。何か辛いことがあった時はまた見たい。教えてくれてありがとう。 何度も「人生…は思い通りにならない」ということが書かれているのが印象的だった。歳を重ねた今、本当にそう思う。「どんなことでも起こり得る」。「しかし、落ち込み続けることは最終的に時間の無駄であり、なんの解決にも結びつかない」。 「人生とは目的と計画をもってその通りになるよう全うするのが良い」とまではっきりしたものを持っていたわけではないのだが、「様々な事情でそうならなかったときに、大変な思いをすることに」なった。 「猜疑心」を日本人は持たなすぎる、というのも繰り返し書かれていた。 「ある意味で自分以外の何かに責任を丸投げできる『信頼』に比べ、『疑い』には大いなる想像力と知性、そして自分の考えをメンテナンスする責任が問われます」。 おっしゃる通りだと思った。「信頼」する方が頭的に楽なのだ。芦田愛菜ちゃんも「信じる」について鋭く指摘していたが、「信じる」ということはある意味、脳を甘やかす怠慢だということでもあるのだろう。続きを読む
投稿日:2023.08.12
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