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雨宮処凛 / 講談社文庫 (8件のレビュー)
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daiyuuki24
元キャバ嬢でリストカッターの女性みかは、リストカッターたちが出入りする自傷系のホームページをいびつな居場所にしながら生きていたが、ドキュメンタリー監督の達也に取材させて欲しいと言われドキュメンタリーの…被写体になり、ドキュメンタリー監督と同棲するようになり、束縛しあいDVそして気を引くためのリストカット、オーバードース。執着を捨てるために宗教にもハマる。 好きになるほど追い詰めてしまう。誰かの愛情の大小でしか、自らの存在を確かめられない浮遊する個人。 自分が自分でいるだけで生きられる方法を探す女性の話。雨宮処凛さんの私小説的な内容です。 人は、どれくらいの重さで他人に寄りかかれるのか、重すぎては面倒くさがられるし、軽すぎては相手を必要としていないように思われる、ちょうどいいバランスを恋人関係や友人関係や仕事での人間関係の中で探しながら関係性を作って保っていく。 主人公みかは、リストカッターで何に対しても不満だらけに不安だらけで自意識過剰で攻撃的である自分から抜け出して、何者かになりたかった。 達也との交流や映画を通じて、なんとか自分の苦しみを自分の言葉で説明しようとしてもがいている自分を愛おしく思えるようになった。 ところが自分を救ってくれた達也を自分の母親のように思ってしまい、好かれる努力をして真剣に関わって欲しくて執着してしまう。 恋愛相手に自分の価値や評価を委ねてしまい、思った通りに満たされないと不安に取り憑かれてしまい世界そのものになってしまうアンバランスな個人が増えている今だからこそ、読んで欲しい本です。続きを読む
投稿日:2022.12.17
1702627番目の読書家
ジェンダーの授業の一環で読んだ。一つ一つの描写がすごく、リアルだった。人はどれくらいの重さで他人に寄りかかる事ができるのか。その基準と感覚はとっても難しくて、そんな中人と関わり合っているのって実は凄い…ことなんだなと思った。後味はすごく悪くて、しばらく呆然としだけど、読んで良かったと思う。続きを読む
投稿日:2022.03.19
shigeyumi
気がつくと、私と達也くんの間では暴力が日常になっていた。好きという気持ちが相手をどんどん追い詰めてしまう。 相手の愛情の大小によってしか、自分の存在意義を確かめられない。気をひくためのリストカット、オ…ーバードーズ。 このままの自分で行きたいという切ない願い続きを読む
投稿日:2016.07.13
keisuke175
「なんでお前がそんな本読んでるん?」って言われそうな一冊(笑)雨宮処凛っていう作家さんにちょっと興味があったんで、アンチ恋愛小説やけど、読んでみました。 これを読み終わった時、正直、主人公は何かに…依存していかなければ生きていけない、弱い人間なんやと思った。それは、男(達也君)やったり、リスカやったり、宗教やったり・・・ でも逆に、主人公ほど自分と向き合ってる人もなかなかおらんのちゃうかなーとも思った。自分を肯定したり否定したりを繰り返していく、そんな人間の姿を描いた作品やったのかなー、と思います。 終わり方が、主人公には明るい未来が見えるけど、達也君には見えないってことを暗示、ってか明示(笑)してるのが、ちょっと怖かったw 達也君視点でも書いて欲しいと思うけど、多分これは筆者の経験に基づいて書かれたものやから、なかなか難しいやろなー。続きを読む
投稿日:2010.12.07
moslin
半分でウンザリしてやめた。 リストカッターがDV男から離れられず、執着を捨てるため宗教にはまる。 もうこれだけでおなかいっぱい。
投稿日:2010.11.30
mymt
自傷行為は気がついたら完全に市民権を得ていて、精神科や引きこもりと抱き合わせで商品化されて消費されるようになっていたのだ。
投稿日:2010.03.18
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