【感想】エクソダス――移民は世界をどう変えつつあるか

ポール・コリアー, 松本裕 / みすず書房
(1件のレビュー)

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  • Kanako Minaki

    Kanako Minaki

    「コミュニティ内の移民の割合が上がれば、移民と先住人口の相互信頼の割合が下がる」
    感覚的に理解していた現象が言語化されたフレーズ。

    移住は善か悪かの話ではなく、どの程度移住を進めると、移民自身、受け入れ国の住民、送り出し国に残された人々にとって最善なのかを、考えないといけない。

    3つの立場で移住を論じているのが自分の中では新しく、重要な考え方だった。

    多文化主義をとれば移民の先住人口への統合が遅れる。その分、相互信頼の度合いが高まることはなく公共財の所得再分配を、受け入れ国側が行うインセンティブが下がるという皮肉な帰結。

    「家族を越えた信頼と助け合いは、近代の繁栄した社会の中に蓄積する機能的態度の一環(中略)貧しい社会が貧しい理由のひとつは、この態度が欠けているからだ」という議論はちょっと強引な気もするが興味深かった。
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    投稿日:2020.12.28

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