【感想】闇の底で千の祈りを捧げ

バーバラ片桐 / カクテルキスノベルス
(2件のレビュー)

総合評価:

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ブクログレビュー

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  • 白薔薇

    白薔薇

    ルーマニア領トランシルヴァニアにヴァチカンより赴いた祓魔師の瑠架はドラキュラが現れると村人が畏れおののく中墓を暴き、死んだ筈の女性がまるで生きているように柩に納まっていると、迷い無く杭を打ち仕事を遂行する。
    そんな瑠架に突き刺さる様な視線を送る人物、端正な顔立ちに底なし沼を思わせる深い緑色の双眸を持つ領主エルディーティ・フェレンツだった。
    出会いからぞくぞくするほど心が乱されていた瑠架。
    余りにもリアルな肉欲の夢に苦悩する。
    城の司祭であるミゲロを拒んだせいで怨まれ、身の潔白を晴らす為に三日間牢でグラドに責め苛まれても屈指なかったのはひとえにフェレンツへの思いからだったのだろうか。
    フェレンツに祓魔師をやめて側に居て欲しいと言われて瑠架は戸惑う。
    そんな中、村には再び吸血鬼の犠牲者がでてパニックになっているた。
    吸血鬼に襲われたらしい娘の首には牙の痕があり、昨夜フェレンツに城外で求婚されたのは夢であろうかと思っていた矢先痛みを感じた首にはあの娘と同じく穿たれた二つの深い歯形があった。
    加えて自分が次期城主だと信じていたミゲロがフェレンツを誑し込んで領土を譲ってもらうのかと掴み掛かり、挙げ句におまえが吸血鬼だと瑠架を処刑しようとする。
    中世の様な人々の暮らしが魅力的でした。
    吸血鬼物が大変面白いです☆
    加えて朝南先生の描かれるスータンを着た瑠架、グラドの責め苦の痕半ば意識の無い瑠架に寄り添い祝福を与えるフェレンツ、絵画を観る様です。
    お話も絵も堪能致しました。
    続きを読む

    投稿日:2012.01.15

  • 那義乱丸

    那義乱丸

    朝南さんの表紙に惹かれて購入。前半で触手えろが来たので、えろ特化な話かと思ったら恋愛もちゃんとありました。悲しい生い立ちと聖職者としての凄絶な過去から、瑠架はきっと愛情に飢えてたんだろうな。神を信じてるわけじゃなく、からっぽの心を埋めようと祈りに縋るのが痛々しい。でも、触手に責め苛まれても挫けない強さも持っていて、そんな瑠架によってフェレンツの心も動いたんですね。長い生を一人きりで生きる吸血鬼も孤独な生き物。孤独な魂が寄り添い心を満たし合うのが素敵。終盤の、瑠架に甘々なフェレンツが好きー♪続きを読む

    投稿日:2011.10.28

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