【感想】オネエ産婦人科

豪田トモ / サンマーク出版
(10件のレビュー)

総合評価:

平均 3.8
1
6
3
0
0

ブクログレビュー

"powered by"

  • よつば

    よつば

    地方の小さなクリニック・尾音産婦人科、通称オネエ産婦人科にはゲイの院長はじめ、男性として生まれたけれど心が女性の助産師や臨床心理士などいわゆるLGBTの人達が働いている。

    冒頭から昭和のギャグ連発で個性豊かな登場人物達にコメディ作品かと思いつつ読み進めると、その奥に隠れていた重いテーマに気付き胸が苦しくなっていく。

    辛い経験をして来たからこそ他人に本当の意味で寄り添える登場人物達の温かさが沁みる。

    産後うつの苦しさに共感し、イクメン気取りの夫には心底腹が立ち、後半では感動が押し寄せる。

    この作品に出逢えて良かったと思える幸せな読後感。
    続きを読む

    投稿日:2023.02.14

  • tpochi0717

    tpochi0717

    このレビューはネタバレを含みます

    自分らしく生きていくことと産婦人科で知る命の尊さ。

    人付き合いが苦手な胎児の声が聞こえる産婦人科医の継生。

    総合病院で担当した患者が産後うつで自殺してしまい、責任を感じるうちに自らも心を病んでしまっていた。

    なんとか社会復帰した転職先の新しい産婦人科では、
    先生たちが様々なジェンダーを抱えながらも楽しく前向きに出産からその後のケアまでを行っていた。

    ゲイの院長、トランスジェンダーの助産師に医師に臨床心理士。レズビアンの助産師。

    濃厚すぎるキャラ勢揃いのスタッフに囲まれて
    心を閉ざしていた継生が徐々に回復して患者と向き合っていく様子。

    第一子の産後うつの経験から第二子の出産をためらう妊婦さん。
    養護施設で育ったことをトラウマに感じる19歳の妊婦さん。

    命が生まれることの大変さと、育てていく大変さ。

    出産はもちろん本当に大変だし、産んだら終わりじゃなくて、始まりでそれからがまた大変なんだよね。。。

    レビューの続きを読む

    投稿日:2020.09.03

  • nono0418

    nono0418

    オネエ産婦人科は、LGBT等のマイノリティのスタッフが生き生きと働く産婦人科病院
    ライトノベル感覚で軽く、明るく読めるのだが、意外と母子の問題が心にずっしりとくる
    各家族と言われて久しいのだが、母親になる勉強は学校では教えてくれないし、頼れる自分の親は近くにいない にもかかわらず子供を産んで育てるのは女の本能、のように世間に言われても刷り込まれても期待されても困るわけだ
    本能だけで良い母親になれればこんな苦労はない
    おまけに母親が子供に与える影響は莫大なのだから始末に悪い
    母親が何気なく言った一言が子供に与える影響は大きいが、親だって経験がある訳じゃない 母親一年生だったりする訳だから初めての子供についてはすべてが手探りだったりする訳だ
    そんな親と子供のあり方をマイノリティ等の目を通してコミカルに描いた本書は、マイノリティについても親子関係についても考えるきっかけになる一冊
    続きを読む

    投稿日:2020.08.03

  • さとこ

    さとこ

    ありえない設定!

    最初はキャラで引っ張っているんだろうと訝しんでいた。

    でもさすが当事者へ丁寧に取材してきた筆者の想いがこもった物語。

    産後うつや夫婦の葛藤は一筋縄ではいかないやりとり、何が正解かもわからない、リアルでぐっとくるエピソードも。

    傷ついた経験があるから人の痛みに寄り添える。

    主人公がたくましく母を乗り越え、真の親像を理解していく姿にも共感!
    続きを読む

    投稿日:2020.02.18

  • p

    p

    このレビューはネタバレを含みます

    私の中で
    出た!公共交通機関で読んじゃいけないシリーズ!

    めっちゃ泣いた、嗚咽しそうになりました。

    最初は、面白く読んでたけど最後はヤバかった。
    涙、ボロボロで嗚咽しそうなのを声を殺して読みました。

    最近、読んだ中での私の中での大ヒット作品です。
    この本が星5なら他の一つ下げなきゃって思うくらい私の中では大好きな作品です。

    読みやすさももちろんですが、すごい母親の気持ちを代弁してくれるような文もあり。

    旦那さんにむかって
    あなたは子どもを産むことも育てることもなにもわかってない〜に続くセリフ、母親なら「うん、うん」って思う人多いんじゃないかな?

    人は、幸せになるために生まれる。その最初の手助けをするのが産科医
    すごい!その通りだなぁって。

    本の中に出てくる病院、素敵!
    こんなところで産みたい。
    初めて行ったら、驚き戸惑うかもしれないけど。

    ステキな作品でした。

    レビューの続きを読む

    投稿日:2020.02.07

  • soniagandhi

    soniagandhi

    目に見えるマイノリティの人たちから学ぶ自分のなかのマイノリティの発見。辛いことやチャレンジングなことを経験した人たちだからこそ、優しくなれるし強くもなれる。”普通”なんて人はただのひとりもいないんだということを思い知らされた本。続きを読む

    投稿日:2019.11.17

Loading...

クーポンコード登録

登録

Reader Storeをご利用のお客様へ

ご利用ありがとうございます!

エラー(エラーコード: )

本棚に以下の作品が追加されました

追加された作品は本棚から読むことが出来ます

本棚を開くには、画面右上にある「本棚」ボタンをクリック

スマートフォンの場合

パソコンの場合

このレビューを不適切なレビューとして報告します。よろしいですか?

ご協力ありがとうございました
参考にさせていただきます。

レビューを削除してもよろしいですか?
削除すると元に戻すことはできません。