【感想】グリフィンとお茶を ~ファンタジーに見る動物たち~

荻原規子, 中川千尋 / 徳間書店
(32件のレビュー)

総合評価:

平均 3.9
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ブクログレビュー

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  • toco

    toco

    荻原さんの勾玉三部作にはまって以来、彼女のおすすめを道しるべに児童文学ファンタジーを読みあさってきました。

    ほぼ外れなく面白く読めました。豊かな読書体験をされてきたんだなぁと羨ましく思います。

    投稿日:2023.10.28

  • mario3

    mario3

    こちらも以前読んだ気がするが、ほとんど忘れていて楽しく読んだ。
    ウォーターシップダウンのウサギたちと、ダイアナ・ウィン・ジョーンズのグリフィン一家のホームドラマが気になる。

    投稿日:2022.05.16

  • まやのみつる

    まやのみつる

    ファンタジーや神話民話に登場する有名無名の動物たちを、章段ごとに作者の思い出を絡めながら語る一冊。
    私は未だに、自分が幼少〜中高生時代にファンタジー含む日本・世界名作にあんまり触れてこなかった(専ら漫画と星新一)のがちょっとコンプレックスなのだが、
    それでも「本に登場する動物」という存在には心ときめくものがある。
    『大造じいさんとガン』の残雪とか名前ひっくるめてかっこよすぎる。
    この本はその辺をいい感じにくすぐってくる良書であった。
    椋鳩十は取り挙げられてないし、鳥で出てくるのは白鳥くらいだけど。

    以下、特に響いた箇所を引用。

    「私の一番の財産は、結局これしかないと思うのだ。子ども時代に、子どもの感性で児童文学を読んだこと。そして今でもおぼえていること。」
    (p.108)
    「デフォルメした動物キャラクターを動かすことは、動物をよく観察して忠実に写すこととは別の範疇にある。観察するべきは、私たちの内面、私たちの神話のありかなのだろう。動物が語る言葉は、動物の持つ言葉ではなく、人間から抽出された、人間が持つよりもピュアな何かなのだろう。
    そんなふうに人間から外部に抽出されてしまったものは、ほとんど『神』とも呼べるものではないだろうか。」
    (p.155)
    「私は、J・R・R・トールキンやC・S・ルイス以後に文学ジャンルとなったファンタジーとは、この系統であり、太古の語り物の末裔なので、近代からの意味で言われる「小説(ノヴェル)」と同列ではないと思う。
    子どもだましと見下げるのはまちがいだが、小説と同じ手法の文学論で論じるのもまちがいだ。同じものさしで測るから、小説仕立ての奥に持つ真価にうまく手が届かず、ファンタジーの優劣に的を射た批評が生まれないのだ。」
    (p.213)
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    投稿日:2021.05.19

  • satoimo

    satoimo

    荻原さんがどんなふうに育ち、何を考えてきたのか、その一部が垣間見えるエッセイ。

    ここから勾玉三部作や現代ファンタジー作品ができあがっていったんだなあ。

    投稿日:2021.01.24

  • yueli

    yueli

    勾玉三部作で有名な荻原規子さんの、動物をテーマにしたエッセイ集。架空の動物だけでなく実在の動物、さらには動物の形をした人形も出てくる。ファンタジー、特に児童文学の紹介も多く、よみたい本をストックできた
    大人になった今でもファンタジーは大好きだが、子どもであった頃とは違う見方しかできなくなってしまっただろうと思う。勿体ないことだが、世界の広がりを知ることで得られる楽しみにもある。見えなくなっても、そこにいるだろうと思えることも、きっと楽しい。
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    投稿日:2019.04.20

  • 小凛

    小凛

    古典や神話において、重要な役割を担う空想上の生き物や言葉を話す動物たち。動物物語を通して、ファンタジーとは何かを考察しながら、読書案内としても楽しめるエッセイ。


    著者は子供のころの自分は、想像力が豊かだったとは言えないと書いているが、私も意外と冷めていたように思う。実際物心ついたころから、テレビに映るアニメやヒーローが実際にいるとは思ったことが無いし、芸能人さえテレビの中の存在で実在しないと思っていたぐらいだし。でも想像力はないくせに空想するのは大好きだったので、よく本を読んではその世界に浸るのが好きだった。残念ながら読んでいたはずなのに、子供のころ好きだった本としての記憶はないけど。
    考察としてファンタジーが古典や神話と結び付いているというのはよくわかる。その辺りから題材を取りやすいし、土壌がしっかりしていてすんなりと受け入れやすいからだろう。でも優れたファンタジーはそういうもので、シャボン玉じみた空想話との差がそこだというのは引っかかりを感じた。本は優劣じゃなく面白いかどうかだ。それも個人の好みによるところが大きいだろうし。
    余談だけど、『ネズミ』の項で著者が上げたのが『アルジャーノン』だった。私は『ガンバ』だけど、何より『アルジャーノンに花束を』はSFだったのか!そう思って読んでなかったのでびっくり。
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    投稿日:2015.09.10

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