【感想】敵とのコラボレーション――賛同できない人、好きではない人、信頼できない人と協働する方法

アダム・カヘン, 小田理一郎, 東出顕子 / 英治出版
(12件のレビュー)

総合評価:

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ブクログレビュー

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  • Asuka

    Asuka

    力(主張する)と愛(関わる)の両方を交互に使う必要
    話し方は4パターン(ダウンローディング、ディベート、対話、プレゼンシング)

    投稿日:2023.11.25

  • 89readers

    89readers

    独特の文章構成になっていて抵抗感がややありましたが、書いてある内容は興味深く、執筆者の悩みの軌跡というか紆余曲折が描かれている。ストレッチコラボレーション自体は実技としては難しそうだが、概念やねらいはとても参考になる。続きを読む

    投稿日:2023.01.24

  • minusion

    minusion

    黒人政権移行の難題を抱えた南アフリカのマンデラ大統領や暴力に揺れるコロンビアのサントス大統領が、のちにノーベル平和賞を受賞するに至る国家作りを支える基礎を支えた著者アダム・カヘンの本。

    超難題の解決に助力してきた中で、一貫して対話の重要性を語ってきた著者が
    「対話が最善の選択肢ではない」
    とさらに踏み込んだ内容になっている。

    「ストレッチコラボレーション」と題する、ただのコラボレーションではなく、お互いが柔軟に形を変えながら行うコラボレーション。

    どうやってこのストレッチを生み出すかが重要で、要点は3段階あり本文中から引用。

    “第一のストレッチ 、対立とつながりの受容では 、力と愛という補完し合う衝動を 、どちらか一方だけ選ぶのではなく 、両方とも使わなければならない 。力は 、自己実現の衝動であり 、断固として主張することで表現される 。愛は 、再統合の衝動であり 、相手と関わることで表現される 。この二つの衝動を同時にではなく交互に使う必要がある 。
    第二のストレッチ 、進むべき道の実験では 、現状を強化するダウンロ ーディングやディベ ートに偏るのではなく 、新しい可能性を浮上させる対話 (ダイアログ )とプレゼンシングを用いることが求められる 。つまり 、話すこと 、聞くこと 、特に聞くことを狭めずにオ ープンにしておくということだ 。
    第三のストレッチ 、ゲ ームに足を踏み入れるでは 、傍観したまま 、他者を変えようとしかしないのではなく 、活動に飛び込み 、自分が変わろうとすることが求められる 。”


    個人的にこの第二のストレッチが目から鱗で、個人の立場と全体の立場だけを意識するだけでは不十分で、「自分の」常識外の内容も受け入れるような、もう一歩心をオープンにしたコミュニケーションが必要なのだそうだ。

    全体にとっても、個人にとっても、ついつい自分なりの正解にこだわってしまいがちになるが、相手の意見も正しいのではないかと思うことが大切。

    そして、それだけではなく、ある課題に対して議論しているとき、その課題に関心あるのはもしかしたら自分だけかもしれない。そもそも、課題設定自体が人によってバラバラである可能性を忘れてはいけないということなのだろう。

    そういう意味では、課題ありきの会話だけでなく、その周辺の思考を探る会話、つまり雑談がとてつもなく重要なのだろう。

    言葉で言うのは簡単だか、実践するのはかなり難しい。
    それでも意識し続ければいつかはできるようになると信じて頑張っていきたい。
    続きを読む

    投稿日:2019.10.10

  • ma1979

    ma1979

    コラボレーションは互いに賛同したり、好きになったり、信頼したりすることではなく、たったひとつの答えに合意することでもなく、対立すら受け入れながら困難な状況において道を創ること、と言ってる気がしてハッとさせられた。

    それを実現するためのストレッチ・コラボレーションというやり方。

    部分や個に重心をおき、自己や内集団の実現を主張するための力、より大きな全体に視座を高め、合意の外で相手を受容し関わり統合するための愛を偏りなく交互に使うこと。

    部分と全体、既存の現実とこれからの軸で表現される会話の4つのパターン(ダウンローディング、討論、対話、プレゼンシング)を意識し、ダウンローディングや討論による行き詰まりを、共感を鍵にして、対話やプレゼンシングにシフトさせること。

    自分を演出家や観客のように状況の外におかず、演者のひとりとして状況を変えるために自分を変えられるところが何かを見つけ、実践すること。

    ひとは厳しい状況になると他者にその原因をつくってしまう。
    「ほかの人たちが考えや行動を変えれば問題は解決するのに」は
    コラボレーション初期にたいていの人が持つ考え。

    敵をつくりだしているのは、その状況において自分が変わらない理由を正当化している自分自身。しかし、自分が変わる選択肢に気づけば、敵は自分自身を成長させる機会とも取れる。そうすると、行き詰まりにも道が開けてくるかな。
    続きを読む

    投稿日:2019.10.06

  • hisamo99

    hisamo99

    主張と関わりを交互に行うこと、進みながら道を創っていくことが参考になった。

    実践できそうで、できなさそうで。

    投稿日:2019.06.17

  • shyamazaki69

    shyamazaki69

    いや、これはなかなか重要な内容の本でした。「敵とのコラボレーション」という題名が過激ですが、要は「多様な人たち、多様な価値観を持った人たちとのコラボレーション」というテーマです。
    従来型コラボレーションの前提は、「チームとして1つとなる」「1つの最適な目指すべき計画を策定する」「1人の最高位のリーダーの指揮に従ってメンバーは行動する」。それに対し、この本が提唱する、多様な価値観、それぞれの利害を持ったメンバーたちと協働するための方法論、「ストレッチ・コラボレーション」では、、、(以下ネタバレとなるので略)
    いや、このアプローチ、もちろん今までも無意識のうちにかなりの部分実践してきましたが、今後はより意識的に実践していこうと思います。
    続きを読む

    投稿日:2019.05.28

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