【感想】玉瀬家、休業中。

まさきとしか / 講談社
(14件のレビュー)

総合評価:

平均 3.4
1
4
3
2
0

ブクログレビュー

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  • サマー

    サマー

    夫と離婚し、北海道の実家に戻ってきたら澪子。
    実家で、母、兄のノーリー、姉の香波と4人で暮らすことになった。

    澪子の虚無な日々が、コミカルながら(コミカルだからこそ)切なく感じた。私も歳をとったのだ。若い時なら他人事として読んでいただろうに。妙に迫る現実感。人生折り返し地点あたりで、私のこれまでの人生ってなんだったんだ?と思うのは、つらいよなぁ。

    できることも、やりたいことも、なにもない・・・という澪子の現実が、自分のもののように感じた。
    私自身は、趣味もあり友達も少しだけどいて仕事もして子どももいるけど、それでも澪子のこの状況にとてつもない共感を覚えた。私自身の根本は虚無感溢れる人なのだと実感。結局、人間が何に共感するかっていうのは、「状況」ではなく「性格や人間性」ってことなのだろう。
    ビストロを数日でクビになることも、応募先すべてで落ちて就職が決まらないことも、ささいなことのように感じるものの、こんなことが永遠に続くのかなと思うと絶望するだろう。成功体験のない人は、なんだこんなことー、いくらでも仕事なんてあるーって、なかなか前向きにはなれないものだ。

    家族の中で、恥ずかしい存在、ふれてはいけない存在だと思っていたノーリーの前向きさや幼さに救われるのが、良かったよ。
    ノーリーは謎だらけで、本人自身もきっとよくわかってないけど、わかんないことに全くこだわってない。こんな人めったにいないけど、もしいたら天然記念物として保護してほしいな。
    苦手だった母、わがままで奔放な姉、はずかしいと思っていた兄と過ごしながら、澪子はエネルギーチャージされて、嫌なことや間違っていることに拒否感を示せるまでになった。これってすごい進歩。
    家族のもちつもたれつ感、いいよね。
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    投稿日:2024.04.11

  • ハルめめ

    ハルめめ

    離婚して実家に戻った主人公。母とバツ2の姉、そして引きこもりの兄との4人の暮らしが始まる。登場人物みんなキャラが濃いです。兄のノーリーのように、今を楽しみながら生きるって贅沢なことですよね。主人公がいろんな意味で再生できますように。続きを読む

    投稿日:2023.11.08

  • tantan

    tantan

    まさきとしか祭り開催中w

    これもまた…www
    え?なんか印象変わっちゃうなぁw

    いやー、玉瀬家サイコー!面白過ぎるw
    お母さん、いいキャラしてるなぁ、好きだなぁ!
    でも、家族だったら、ちょっと嫌かも?www

    そして、ノーリーみたいに楽しく生きたいな!
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    投稿日:2023.06.26

  • よつば

    よつば

    玉瀬家には72歳になる母、41歳の澪子、46歳の香波、47歳のノーリーこと典史、4人が暮らしている。

    離婚が珍しくなくなった昨今、出戻りの娘達と一緒に生活する家族も増えて来ているのかも知れない。

    しかしながら、個性強めの登場人物達、惰性で生きているネガティブな澪子、怒りっぽくてプライドの強い香波、独特な話し方をするドルオタの典史、繊細な面を感じつつも人生ガハハと笑ってやり過ごす母親。

    共感出来る人物はいないが、時々ハッとする言葉が登場する。
    >自分のことも考えられない人間が、他人のこと考えられるわけがない
    >家族だからつながってるような気になってるけど別々の人間

    確かに、良く知っているつもりになっているけれど、本当のところ、他人に比べれば少しだけ多く知っているだけで、その内面なんて解らない。
    知ったかぶりになっていたかもと我が身を振り返る読書時間だった。

    まさきさんの作品にしては毒少な目、インパクト弱めではあったが家族を考える作品となりました。
    続きを読む

    投稿日:2023.02.12

  • まじょこんり

    まじょこんり

    このレビューはネタバレを含みます

    いいよ。

    そんな親がいてもいい‼️
    兄がいてもいい‼️

    今を生きるは、普通に社会的に生きることが難しい人の方がじょうずなのかな。

    今楽しんで生きていたいね!

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    投稿日:2022.05.25

  • emy

    emy

    このレビューはネタバレを含みます

    図書館で借りました。読み終えて、今すぐにでも実家に帰りたくなった。煩わしくても、隠しておきたいことも、全てをひっくるめて家族だ。澪子も、香波も、ノーリーも、お母さんも、みんな、大好きになった、【自分のことしか考えていない、といつもわたしは、わたし以外の人に不満を抱いていた。実家にいたころには家族に、結婚してからは夫に。】【わたし、嫌なことしか見てなかった。】澪子がノーリーに自分の心の内を開きだしてどんどん〈大丈夫〉に向かっていく様子はとってもよかったな。ノーリー、実は(失礼(笑))とっても頼りになるじゃん!【そんなふうに焦るからいけないんでしょや。人生は駆けっこじゃないんだよ。速けりゃ勝ちってわけじゃないっしょや!】そして何よりお母さん。あなたはとっても偉大でした。やっぱり、母は大きいなぁ。【あははははは!】豪快に笑って子どもたちをきっと今日も護っているんだな。

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    投稿日:2022.05.07

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