【感想】夏空白花

須賀しのぶ, 吉實恵 / ポプラ社
(34件のレビュー)

総合評価:

平均 3.9
7
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10
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ブクログレビュー

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  • 愛希穂

    愛希穂

    須賀しのぶさんの著書はやはりいい。
    『また、桜の国で』『革命前夜』『神の棘』『紺碧の果てを見よ』と読んで来たが、どれもハズレはない。
    前半は物足りなさがあったが、物語が動き出す後半は引き込まれて一気に読んだ。
    1945年、敗戦翌日から、戦争で中止となっていた高校野球大会を復活させるために奔走する人々を描いた小説。

    GHQや文科省と駆け引きしながら、あきらめず、出会いから人脈を広げ、敗戦の翌年には開催した。そこまでの道のり。そこに絡んでくる人々。野球ファンではなくても、楽しめると思います。
    野球好きには尚更楽しめるのではないでしょうか。

    それにしても、やはり巨人は好きになれない。沢村栄治に対する姿勢は嫌いだ。
    続きを読む

    投稿日:2024.05.04

  • えこすけ

    えこすけ

    野球には詳しくないですが、これまでと価値観がガラリと変わる中で、前を向き動いた人々の熱量に胸を打たれました!

    投稿日:2024.04.08

  • ヒュナ

    ヒュナ

    野球について私は興味なかったけれど、凄く胸が熱くなる作品だった

    戦後の日本
    困窮が続く中で甲子園を再開するために尽力する
    甲子園の場面はほぼなく、甲子園を復活させるまでの物語
    そして甲子園を復活させるために尽力した男の物語
    米兵が統治する中、直談判に行き用具を集める
    並大抵の覚悟では出来ないことだろう
    甲子園という存在が朝日新聞のもと運営されているのは知らなかった
    それが今でも続いているのはとても凄い
    甲子園の存在は、過去の先人たちがどうにか若人の為に再開したいという熱い想いが今に続いているのかもしれない
    そんな昔から野球が、甲子園が行われていたのだと
    そういった歴史の中で培われてきたのだと
    物語が本当にあった事だとは限らないけれど、それでも戦後に復活させるのは本当に覚悟が必要だっただろうと思ってしまう
    過去の甲子園の夏空も、さぞ美しいものだっただろうな


    この物語とは関係ない話ではある
    正直、丁度戦争の別作品を読んでいる最中だった
    それは戦時中の特攻隊の物語
    それを読んでいる時にこの物語を読むと、日本はなんて呑気なんだろうと思ってしまう
    でもたぶん、実際に徴兵されない人々はこんなものなんだろうなって
    戦後、徴兵されたもの達が戻ってきたら食糧に困る
    その言葉が別作品を読んでいるからこそとてもとても苦しかった
    続きを読む

    投稿日:2023.05.15

  • まいまゆ

    まいまゆ

    どこまでが史実かは分かりませんが、野球好きの自分はとても楽しめました。ベースボールとやきゅうの違いはあっても、ど真ん中には野球というスポーツが聳え立っているのだと。また、奇しくもコロナ禍により、「子どもたちの1年は大人の10年」という言葉も実感することができました。「青春は密」という監督の言葉もありましたしね。いつの時代も野球は人々を魅了し、時には人生を狂わせるほどの魔力をもっているのだと思います。続きを読む

    投稿日:2023.01.02

  • うさぎ

    うさぎ

    元々高校野球は好きでよくテレビでは見ていましたが、息子が高校球児になったので当時は親として大変だったものの、地方大会では決勝まですすんだので熱狂と感動を味わうことができました。
    日本の高校野球は独特なので、いい面悪い面はあるものの、長い間国民の支持を受けて100回以上も大会を維持しています。この大会の存続を願って奔走してくれた野球を愛する人々に支えられてきたのだと改めて感謝しながら読みました。日米の野球観の違いも興味深かったです。国の背景、文化の違いがあってもスポーツを通して理解しあえる。最後の場面は特に感動しました。続きを読む

    投稿日:2020.10.31

  • 月子

    月子

    終戦の重苦しい雰囲気から始まり、鬱々とした気分で読み始めたが、スミスら米軍と関わり始めた辺りから面白くなってきた。特に面白かったのが日本とアメリカの野球の価値観の違いが次第に露になるところ。日本の甲子園にかける熱量は確かにアメリカには理解しがたいのかも。ただ、観客側の残酷さというか身勝手さは現代に通じるところもあるのかな。その辺のもやもやを残しつつ、単純な感動で終わらせないところが良いと思う。とは言え、最後の場面は間違いなく胸が一杯になった。続きを読む

    投稿日:2020.07.26

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