【感想】高座のホームズ 昭和稲荷町らくご探偵

愛川晶 / 中公文庫
(8件のレビュー)

総合評価:

平均 2.5
0
0
4
1
1

ブクログレビュー

"powered by"

  • yuu1960

    yuu1960

    「本の雑誌」2020年8月号の特集「落語本で笑おう!」をきっかけで求める。
    創元社文庫の「神田紅梅亭寄席物帳」既読は既読。

    八代目林家正蔵を探偵にした作品があるのは知っていたけど、「神田紅梅亭…」の出版が中途半端だったし、大学の頃に海老名家に正蔵の名跡を返し、数年後亡くなられた彦六さんは僕の記憶は老名人の印象が強く、探偵というイメージと合わないんじゃないかと思っていた。

    本作について云えば、主人公の行動は犯罪だと思うし、何の同情も感じない。結果、ハッピーエンドというのも納得しがたい。有り得ないと思う。断罪されるべきだと思う。この作家に女性を軽んずる意識がありとは思わないが。

    落語に関する様々なエピソードや謎解きは楽しんだが、読中読後、無茶苦茶気分が悪い。
    続きを読む

    投稿日:2020.08.02

  • Kazuko Ohta

    Kazuko Ohta

    このレビューはネタバレを含みます

    高座の噺と楽屋の話が同時進行で描かれています。まぁまぁお酒の入った状態で読み始めたので、噺が「『』」で括られている、しかしマクラは「」で括られていることになかなか気づけず。しかも師匠だらけで、符丁もいっぱい。ややこしいのなんのって。第1話を読みきったつもりだった翌日、話がまったく頭に入っていなかったことに気づき、しらふで最初から読み直し。

    高校時代、私は落研に所属していましたが、その前から落語が好きだったわけではなく、いちばん暇そうなクラブだったから入部したにすぎず。ところがそれなりに落語にハマり、普通の人よりは詳しいと思っていたけれど、本作を読んだら知らないことだらけ。

    そういう意味では興味を惹かれ、第1話に関してはとても面白く読みました。日常の謎というには少しヘヴィーな事件が起き、ある噺家の師匠と兄さんがそれを解いてみせます。しかし第2話は、うーん、女としてはかなり不愉快。30を過ぎた噺家が未亡人に言い寄られるのはいいとして、女子高生に欲情する段は正直言ってキモい。それだけで終わらないからさらにキモい。その相手と……なのだから、余計なお世話でしょうけれど。

    生まれも育ちも上方ゆえ、落研だったといっても江戸の落語にはあまり馴染みがありません。稲荷町の名探偵のモデルとなっているのは実在の噺家、八代目林家正蔵師匠。師匠のお人柄がわかる巻末の特別寄稿は非常によかったです。あ、キモいのは師匠ではないのでご安心ください。

    レビューの続きを読む

    投稿日:2020.05.12

  • kitano

    kitano

    馬八探偵を越える稲荷町の正蔵師匠です。てっ橋の話がこういう事につながるとは・・・相変わらず、はなしの構成が上手な愛川先生(11月に死んだは辛かったケド)

    投稿日:2019.02.28

  • daruma2017

    daruma2017

    落語ミステリのシリーズ物を2パターン書いている愛川さんだが、それらには著者の創造の噺家や席亭を出していた。今作は(シリーズになるかは未知だけど)実在した噺家・八代目林家正蔵師匠が主人公。しかも探偵役という大胆な設定だった。
    形としては安楽椅子探偵で、話を聞いただけで謎を解いてしまう。師匠の落語の場面も出てくるが細切れで、人物像が殆ど表されていないのが物足りなかった。落語の符丁の説明が巧くて軽快に読めたが、落語とミステリの融合という点では他のシリーズの方に軍配が上がるかな?
    続きを読む

    投稿日:2018.06.11

  • hitoyan

    hitoyan

    これまでのシリーズよりも、読後の爽やかさが少ないかなあ。展開も聊かもっさりした感じがしました。
    爽やかさが少なく感じたのは、謎のせいかな。それから人間関係?稲荷町は鮮やかなお手並み、という感じで、そして奥様も大層良い感じなのですけど、そこに行くまでがどうももっさりしているように感じました。
    もちろん、続編が出たら読みます。
    続きを読む

    投稿日:2018.06.03

  • 中央公論新社

    中央公論新社

    昭和五〇年代、稲荷町の落語長屋。噺家連中が持ち込む謎の数々を解き明かすのは、八代目林家正蔵(のちの彦六)!? 名人の推理が光る洒脱な落語ミステリー

    投稿日:2018.05.30

Loading...

クーポンコード登録

登録

Reader Storeをご利用のお客様へ

ご利用ありがとうございます!

エラー(エラーコード: )

本棚に以下の作品が追加されました

追加された作品は本棚から読むことが出来ます

本棚を開くには、画面右上にある「本棚」ボタンをクリック

スマートフォンの場合

パソコンの場合

このレビューを不適切なレビューとして報告します。よろしいですか?

ご協力ありがとうございました
参考にさせていただきます。

レビューを削除してもよろしいですか?
削除すると元に戻すことはできません。