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リン・グレアム, 有光美穂子 / ハーレクイン文庫 (1件のレビュー)
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megumi33
このレビューはネタバレを含みます
面白かったです。 結婚式当日の夜、花嫁を置き去りにして別の女性の元に駆け付けた花婿-。 それだけ聞いても、穏やかではない話です。 そして、この物語りはそんな花嫁が主人公です。 小説を読み進めてゆく中に、花婿には事情があったこと、また、別の女性との間には恋愛感情もましてや男女としての関係もなかったことは判ります。 ただ、結婚当夜に -行かないで。 と泣いて頼む新妻を振り切って別の女の元に走るということ自体、私にはたとえどんな事情があろうと許されることではないと思います。 ましてや、4年後、再会した元妻に対して元夫が -君が僕を本当に愛しているなら、あの時、信じてくれたはすだ。 なんて、ヒロインを一方的に責める資格は一切無い! 、、、と個人的には思います。 ヒーローはあまりにヒロインに忍耐を強いすぎだし、自分勝手な論理を振りかざしすぎです。 というわけで、お話としては申し分なく面白かったけれど、ヒーローがあまり好きではないタイプなので、☆は少なめにしました。 その一方で、脇役ながらヒーローの大叔父フレディーとヒロインの婚約者ドナルドの存在にはホッとします。 フレディーは物語りの始まる時点で、既に故人でした。しかし、彼がヒロインのために見事な壺を残したことに深い意味-若い二人を再び結びつけること-があったと物語り最後で判ったときは感動しました。 また、トナルドがヒロインと婚約していたにも拘わらず、破棄されても親身にヒロインを労る寛容さにも心和みました。 どれだけ外見が良くてお金持ちだとしても、ヒーローよりはドナルドの方がよほど魅力的な人物のように思えます。
投稿日:2019.07.13
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