【感想】天皇の歴史10 天皇と芸能

渡部泰明, 阿部泰郎, 鈴木健一, 松澤克行 / 講談社学術文庫
(3件のレビュー)

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  • koochann

    koochann

    芸能とはもともと学問を指しており、知識などを意味する言葉だった。古代から天皇は漢籍を読み、笛・琵琶などの音楽を奏で、和歌を詠む、そして茶の湯と文化の担い手だった。何よりも和歌を文学として詠むだけではなく、儀礼的側面を担うものとして、時代を代表する和歌のを集め、編纂するという伝統を引き継ぐことが、天皇の大きな役割だった。後白河の今様、後鳥羽の琵琶・和歌は有名だが、日本史で裏舞台に回って知られていない呉深草、後柏原、そして近世の後陽成、後光厳、後水尾、後光明、後西、零元、光格らの大きな存在は新鮮だった。
    「芸能」の範囲について、順徳自身が「禁秘抄」で書いていたことや、後水尾の和歌・源氏物語について推奨するが、子・後光明は「源氏物語は淫乱の書」として漢籍に親しんで治者の面にこだわったとの逸話は実に興味深いところ。
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    投稿日:2023.01.23

  • villonfrancois

    villonfrancois

    天皇と和歌との関わりを中心に歴史的に遡って記述している。明治以降の論考がないのと、それ以外の雅楽や舞踊についても、ほかに触れる書物が少ないだけにあればよかったと思う。

    投稿日:2019.03.12

  • Στέφανος

    Στέφανος

    第1部 天皇と和歌―勅撰和歌集の時代(王朝和歌の成立;中世和歌の展開)
    第2部 芸能王の系譜(芸能王の登場―声わざの帝王・後白河院;芸能王の確立―琵琶の帝王・後鳥羽院;両統迭立のなかの芸能―後深草院と後醍醐天皇)
    第3部 近世の天皇と和歌(宮廷歌壇の充実;後水尾院をとりまく人々;歌壇の存続)
    第4部 近世の天皇と芸能(天皇と学問・和歌;天皇の茶の湯)

    著者:渡部泰明(1957-、東京都、日本文学)、阿部泰郎(1953-、横浜市、民俗学)、鈴木健一(1960-、東京都、日本文学)、松澤克行(1966-、日本史)
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    投稿日:2019.01.11

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