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瀬川コウ / 新潮文庫nex (14件のレビュー)
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雑読者
このレビューはネタバレを含みます
早伊原樹里と上九一色が同じ中学出身で、六月の時点で約束を交わしているにも関わらず、生徒会合宿で〝めぐみ〟が早伊原樹里に「初めまして」の挨拶をしているのが気になりました。観察力に優れている早伊原樹里が上九一色=めぐみであると気付かないと考えられず、また上九一色も約束の時点で早伊原樹里の本当を知っているはずなので、気付かれている事を知っているのだと考えられます。その上で挨拶をしたのだと考えると、〝めぐみ〟は上九一色=めぐみと同一人物であると気付かれていようが〝めぐみ〟として初対面であれば「初めまして」の挨拶をするのだと考えられ、そこまで徹底して演技をする上九一色恵の異常性にぞっとしました。そして、だからこそ「嘘は本当の証」だという言葉が彼女の本心からの言葉であり、常に演技をしなければ自分が受け入れられる自信がない証左の様に感じられ、そこまでしなければいけないほど追い込まれているのかと哀しくなりました。
投稿日:2022.03.21
のどかうららか
「ほんもの」とか「ニセモノ」にこだわり過ぎると「事実」を見誤る。 でもそれが「青春」と言えるかもしれない。
投稿日:2022.01.22
goya626
前巻で、男子だと思っていた篠丸が女子だったということで騙されたが、今回もある人物が別の人物と同一人物ということが後で知らされて、また騙されたと思った。やられたなあ。高校生の恋愛や友情などを扱っているの…だが、やれやれなかなか皆大変だなあ。人に合わせたり、期待に応えるために、自分を偽るのはだめなの?真実の自分を晒すのが本当なの?白か黒かで割り切れるものではないと思うのであるが。人に対する推理が働いてしまう主人公には悩ましいことだろう。早伊原樹里と主人公の関係はどうなってしまうのか。最後に、また黒い過去のことが出てきた。これもどうなることやら。続きを読む
投稿日:2021.09.07
ちこ(´・ω・)
「花火が中止だとくじ屋が儲かる秘密」 必死にクジをひこうとする友人を止める彼。 彼女の推理に半分間違いは無くただそこにもう一人登場人物が足りていなかっただけなのだろうけど、この一人こそが今回のキーマン…だったのかもしれないな。 「会長が出くわした幽霊の秘密」 肝試しの前に語られた怖い話。 彼の話した体験談の様なものはよくある話しではあるが、ただ肝試しの前にこれを語られるとしばらくの間自分の周りを窺う事が増えそうだな。 「繰り返し投函される恋愛相談の秘密」 彼の面子を保つ為にとった行動は。 確かに自分好みになり過ぎて本当の相手が見えないと感じた瞬間の恐怖は大きいだろうし、相手の全てが嘘に見えてきてしまうのも無理はないかもな。 「僕の小学時代の秘密」 彼女は彼女であり、彼女も彼女である。 確かにこんな過去があったら相手に好かれるキャラを作り本物を見失うかもしれないが、ただそんな生き方は楽しくないだろうしいつか精算が待っている様に感じるな。 「銅像が一夜にして消えた秘密」 夜中に聞こえた音と真相を見た人。 言葉のあやと言えばそれまでだが嘘は言わず伝えてはいたのだろうが、結果ここで隠したことや彼女が単独で行った事により余計責任感を背負ってしまったのではないだろうか。続きを読む
投稿日:2019.02.16
Bookrium
人の心理の奥底を暴き出すような鋭利な描写に拍車がかかってきた印象。誰にも少しは心当たりがあるような心情ばかりなので、尚更読んでいて痛いのかも。 樹里の脆そうな内面が少しずつ感じられ始めたのが救いとなっ…て、次の最終作で光が見えることに期待する。続きを読む
投稿日:2018.03.04
noramasa
さくっと読めました。 生徒会でのおこった謎 恋愛の物語で それぞれの考え方に なるほど~って感じでした。 真実には 惹かれるねぇ~ エピローグで次回へつづく みたいな感じだったので続きが気になり…ます。続きを読む
投稿日:2017.06.11
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