【感想】買われた星

このレビューはネタバレを含みます

▼あらすじ
北陸の小さな町で店を営む、ヤモメの和菓子職人の正孝は、
静かな世界に突然現れた東京の大企業社長・遠谷に見初められてしまった。
激しく愛を囁かれ、正孝の夢を叶えるため東京での出店を持ちかけてくる遠谷。
「信じて俺のところへおいで──」
強引で優しい男との非凡な出会いが、悲しい記憶に縛られた正孝の心に光を与える…!
大企業社長×和菓子職人の方言男子ラブストーリー♥
描き下ろし後日談あり♥

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初読みの作家さんでした。何だか少女漫画のような雰囲気だな〜と思いながら読んでいたら、実際にBLよりもTL方面でご活躍されている作家さんだという事を後々知って「なるほど！通りで！」と納得(笑)

肝心な内容はと言いますと、面白かったんだけど、うーん…って感じでした。
まず何が引っ掛かるって、遠谷(攻)が軽そうって事なんですよね。
正孝(受)の顔見て「おまえかわいいな。これから俺とデートしない？」って(笑)
その後も結局、遠谷が正孝にそこまで入れ込む理由が分からなかったし、一目惚れって事なんでしょうかね？でも何か遊び慣れてそうだなぁ…と(^^;)
一目惚れでも良いけど、心の繫がりみたいなのがあんまり感じられないから薄っぺらい関係に見えてしまうというか、ハッキリ言うと正孝が愛人にしか見えない。
遠谷が他で遊んでいても正直、違和感無いですし、正孝もまさに“金で買われた”って感じで何かちょっとすっきりしない関係だなぁ…と。
一目惚れから始まった恋だけど、正孝じゃなきゃ駄目なんだっていうのをもっとこう…強調して欲しかったです。愛人じゃなくて恋人なら尚更。

でも、こういうハーレクインを彷彿とさせるシンデレラストーリーは王道だろうが何だろうが個人的には大好物ですし、やる事成す事いちいちスケールがデカくて受けを溺愛するセレブリティな攻めが出て来る作品もかなり好きなので、雰囲気は凄く楽しめました。
あと、イラストのタッチも力強く、味があってなかなか好みです。
まぁ、流石に遠谷が44歳には見えませんでしたが…。30代後半にすら見えない…(^^;)
和菓子の描写も美味しそうで興味深かったですし、決して面白くない訳じゃないんです。
甘々好き、スパダリ好きにはもってこいな作品である事は確かなんですが、これであともう少し二人の関係に説得力があればとそこだけ少し残念に思いました。

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