【感想】ドビュッシーとの散歩

青柳いづみこ / 中公文庫
(7件のレビュー)

総合評価:

平均 3.8
1
1
2
0
0

ブクログレビュー

"powered by"

  • mimosa

    mimosa

    おそらく2012年のドビュッシー生誕150年の時に読んで再読。
    曲を聴きながら読むとより面白い。
    イヴォンヌの話が出てきたときに、ドニの水色の絵が浮かんだ。芸術は繋がっていると感じた。

    投稿日:2024.02.11

  • 雨こんこ

    雨こんこ

    好きなクラシックの作曲家はエリックサティとドビュッシーである。

    子供の頃は『月の光』、『亜麻色の髪の乙女』位しか知らなかったが、ピアノに興味を持ち、購入したYAMAHAの電子ピアノに収録されていた『夢』『アラベスク第一番』、母から借りたCD『ヒースの茂る荒地』、ベルガマスク組曲の『前奏曲』、『アナカプリの丘』。
    自分で手に入れたモニクアースのCDで聴いた『パゴダ』『沈める寺』…人生の折々にドビュッシーの曲に出逢い、その度に気に入りの曲が増える作曲家なので、他の曲も深く知りたくなり本書に手を伸ばした。

    特にヒースと亜麻色は旋律が美しく大好きで、亜麻色の終盤の再現部?(と言うのだろうか)聴く度に泣きそうになる程、ノスタルジーに襲われる。
    彼の曲は、全体的にノスタルジックに感じるのだがドビュッシーは東洋趣味があったらしく懐かしさを憶えるのはどうも日本人共通らしい。
    曲そのものにはそんなにアジア感はないのに。不思議。

    ドビュッシーの曲はわかりにくいものが多い中で、アラベスクや夢は成程口ずさみやすいわかりやすい曲だ。お金のために大衆向けに作られたと知り合点がいった。

    曲に詩的なタイトルが多いのも詩や絵本から着想を得て作られた曲だからか。『音と香りは夕暮れの大気に漂う』『しかも月は廃寺に落ちる』タイトルだけで想像を掻き立てられる。

    本書は1章あたり4.5ページ、ドビュッシーのピアノ曲を一曲テーマに40章程に分けられたエッセイである。
    ズバリ曲そのものについて語ったり、ドビュッシーの人となり、自身の経験や童話についてなど脱線しつつも自由に語られる。
    時には音楽用語も出てきて音楽を嗜む人でないと理解が難しい部分もあるが(元々音遊人というピアノ弾き向けの雑誌で連載されていたようだ)わからなければ読み飛ばしても差し支えないだろう。
    解説にあるように、散歩なのだから。気楽に読める本。

    本書を読む時はYouTubeやCDで曲を聴きながら、また、ピアニストの指の動きも観察しながら読み進めるとより楽しめるだろう。
    続きを読む

    投稿日:2023.02.24

  • ぴあ野

    ぴあ野

    斜め読みなので、評価せず。

    ドビュッシーが絵本好きだったエピソードは
    その絵本と共に紹介され、
    素顔の部分がクローズアップされていて面白い。
    こちらも、じっくり読みたかった本。

    投稿日:2022.08.31

  • hachi-i

    hachi-i

    堅苦しくないクラシックを堅苦しくない言葉で語ってくれる。
    フランス文学とギリシャ神話のくだりはちんぷんかんぷんだったけど、曲を聴きながら楽しく読めた。

    宝物に仲間入りした一冊。

    投稿日:2021.12.17

  • okei@読書垢

    okei@読書垢

    ドビュッシーの残したピアノのための作品を、ドビュッシーの演奏・解釈の第一人者である作者の青柳いづみこさんが丁寧に紹介していく一冊。

    ドビュッシーと言えば、流麗なピアノ曲が多いイメージ。
    「月の光」は誰もが知るクラシックの名曲ですね。
    とは言え、私は、まだ曲も、ドビュッシーの人物像も明るくないため、これはとても勉強になった。

    ドビュッシーは、ジャポニズムを取り入れた最初の作曲家だったという。
    東洋の美術が大好きで、蒐集していたという。
    多くの日本人がドビュッシーの曲を「美しい」と感じるのは、そのためなのですね。

    ラヴェルとの関係性も興味深かった。
    印象主義といえば、ドビュッシーとラヴェル。
    しかし、弟分だったラヴェルとは少しずつ確執が生まれていったらしい。
    独自のスタイルを完成させたのはラヴェルが先。
    ドビュッシーは以前に書いたものを無意識に作品に取り込んでしまう傾向があったようで、ラヴェルに似た曲を作ってしまったことで、ラヴェルに非難されたようだ。
    いつの時代もつきまとう、盗作とオマージュの問題・・・。
    でも無意識で似てしまったのは仕方ない気もするが・・・。

    ドビュッシーは印象主義で括られるも、特に絵画の印象主義の画家たちを好んで影響を受けていたわけではないのですね。
    ボッティチェリ、モロー、ロセッティ、バーンジョーンズなどのラファエロ前派、ターナーを好んでいたらしい。
    ターナーは特に好きだったようだ。ターナーは印象派の先駆けとも言われるから、やはり少なからず影響はあったんだろうな。
    音楽と美術の「印象派」のつながり。気になるな。もっと調べてみようと思った。

    また、青柳さんが「アラベスク一番」について述べていた章が印象に残った。
    「アラベスク=アラブ風の。唐草模様という意味。
    カーブを描くメロディの象徴で、左手と右手の滑らかな動きから唐草模様のような美しいアルペジオが次々に紡ぎ出される。」
    と綴る。
    代表曲ではないようだけど、青柳さんはこの曲が好きなんだろうな。
    私も、実は今弾いているショパンが終わったら、ドビュッシーに初挑戦してみようと思っている。
    私も、「アラベスク一番」が最近同じく好きで、弾いてみたい憧れの曲になっている。すごく難しそうだけど。

    ドビュッシー。まだまだ知らない曲も沢山あるので、聴いてみたい。
    続きを読む

    投稿日:2021.11.22

  • totssan

    totssan

     いつもの青柳先生のドビ本シリーズ。本書はかなり軽いタッチで、1時間とかからず読了してしまった。版画ネタが、現在練習していることもあり、グッと来た。やはりドビュッシーはエスニック(特に日本)に並々ならぬ興味を持っていたということで、納得。続きを読む

    投稿日:2018.12.20

Loading...

クーポンコード登録

登録

Reader Storeをご利用のお客様へ

ご利用ありがとうございます!

エラー(エラーコード: )

本棚に以下の作品が追加されました

追加された作品は本棚から読むことが出来ます

本棚を開くには、画面右上にある「本棚」ボタンをクリック

スマートフォンの場合

パソコンの場合

このレビューを不適切なレビューとして報告します。よろしいですか?

ご協力ありがとうございました
参考にさせていただきます。

レビューを削除してもよろしいですか?
削除すると元に戻すことはできません。