【感想】人狼への転生、魔王の副官6

漂月, 西E田 / アース・スターノベル
(1件のレビュー)

総合評価:

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ブクログレビュー

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  • clamamus

    clamamus

     北の帝国ロルムンドでの皇位継承を巡る内訌が本格化した六巻である。ここでは皇帝崩御後のアシュレイとドニエスク家の争いを中心に据え、そこに参戦するヴァイトとエレオラの連合軍を描いている。
     おそらくはシリーズでも屈指の展開だろう。内訌に次ぐ内訌から生まれた戦争はこの一巻で収束するコンパクトさであり、この作品らしいテンポ感の良さが光る。しかし、そこでの見せ場の濃さは特筆すべきものがある。

     欲を言えば、ネット版でも同様に省略されていたエレオラ軍の一幕が描かれていたならとも思うが、テンポ感を重視して加筆を行わなかったのだろう。やむなしに違いない。
     巻末に付属された描き下ろし短編「吹雪の大公」はかつての若き日の剣聖とドニエスク公を描いたもの。帝国の一幕として沈んだ彼への淡い寂寥が感じられる回想である。
     この短編も含め、文句なしに星五つで評価したい。
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    投稿日:2017.06.01

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