【感想】読んで、訳して、語り合う。都甲幸治対談集

都甲幸治 / 立東舎
(2件のレビュー)

総合評価:

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ブクログレビュー

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  • deroderoh

    deroderoh

    タイトルから、翻訳者たちが訳すにあたっての苦労を語りあいながら文学を語るのかと思っていたが、そこまでテーマがあるものではなかった。
    気心の知れた人同士の友達会話風の割と軽めの対談集。

    現代のアメリカ文学は確固たる権威はなくなり、中心もなくなり、結果的に外国から移民としてアメリカに来たマイノリティーの作品(主張するのでもなく、淡々とフラットな感覚で作っている作品)が面白いという状況のよう。貧民層でもサブカルチャーの情報量は補える(学校の図書館でインターネットを使うなど)というところがいまどきならではの違いとして面白い。

    村上春樹の対談が2つ(1Q84と色彩を~)ありほかの対談と雰囲気が違う。文学批評度があがり、真剣に構えて話している。
    村上春樹とサザンの桑田を、偽者感を乗り越えて本物になっているというロジックで比較しているのは少し勇み足感がある。そのロジックでいうなら、「はっぴいえんど」あたりの日本語ロック問題にした方が良い。

    気になった本
    「転生夢現」莫 言
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    投稿日:2016.10.31

  • brazil-log

    brazil-log

    都甲幸治「読んで、訳して、語り合う。」http://rittorsha.jp/items/15317413.html … 読んだ。対談(鼎談)集。おもしろい!作品を作家の国籍や発刊地域に分けることの無意味さ、文学の中心と周縁の逆転(マイノリティがメイン)、小説におけるオリジナリティ。読み応えある。楽しい(つづく

    どの対談でもメジャー/マイナーについて話していて、その部分が特にいい。人種や宗教や性的指向ではなく、なんとなく世間に馴染めなくて悲しい気持ちを抱えている人も、友達が少なくて寂しさを感じている人もマイノリティ、とか笑 マジョリティであることは無意識でいられること、とか。(つづく

    団塊の世代は本当にハルキムラカミが好きなんだなあ。ズバリ同世代の内田樹が絶賛するのを、沼野充義はニュートラルに都甲幸治はやや冷ややかに、やんわり批判する様子が楽しい。体制vs弱者という図式は硬直思考、とか大人になり体制側になったこの先が興味深い、とか。そうそうそうなんだよ(おわり
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    投稿日:2016.02.27

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