【感想】3.11東日本大震災 君と見た風景

平井寿信 / ぶんか社
(8件のレビュー)

総合評価:

平均 3.5
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ブクログレビュー

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  • 静華

    静華

     3.11震災に関してのコミックエッセイ。
     ブログなどは知らないのですが、だいぶ有名なんですね。
     仙台出身・仙台在住の方で、3.11当日の被災状況を書き記してくれています。
     家を流されたりはありませんでしたが、仕事中の身重の奥様と4歳のお子様合わせて4人でどうやって震災を切り抜けていくか、というお話がとつとつと語られます。
     家族の方が食料保管をしてくれていたりと、幸運にも恵まれ、ひもじい思いをせずに済んだ(完璧というわけでもないですが)のは、この作者さんの運なのかなと思いながら。
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    投稿日:2019.06.17

  • midnightwakeupper

    midnightwakeupper

    このレビューはネタバレを含みます

    平7阪神の数千倍のエネルギーの動いたことだから前兆もあり、余震も震度6ザラ。妊婦の妻は「あと一日」で産休の予定だった、兄の車で迎えに行ったが道路は割れたり段差ができたりで渋滞して真夜中、同僚や近隣の商店の配慮が身に染みる/著者の周囲では、停電のコンビニで電卓で計算して信じられないほど秩序だった行動。平和ボケは次の震災で自警団を作れるか?自転車泥棒目撃、「海岸では略奪もあった」と噂。韓国班は震災死でない遺体発見/バイク装備はトータル有用、「持ち運べるものだけが所有」遊牧民感覚/最後に原発事故の不安が語られる

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    投稿日:2019.05.23

  • 有坂汀

    有坂汀

    本書の元となったブログはとても有名なものなのだそうですが、僕は初めてその存在を知りました。『3・11』を自身が在住する宮城県で経験した筆者の生々しい体験記です。とてもリアリティがあって面白かったです。

    本書を手にとって読んだのはまったくの偶然で、筆者は陶芸作家であり、イラストレーターとして活躍されていることも初めて知りました。読み終えたあとに筆者の主催するブログやHPをさっとではありますが見ることができ、とても面白かったことを覚えております。

    『3・11』この日はそれぞれにとって忘れられない1日であったことは言うまでもありませんが、ここでは筆者と4歳の娘。そして震災当時妊娠9ヶ月であった身重の奥様とともに被災地である宮城県にすむ彼らが、親戚の家族とともに震災後の余震におびえながら、それでも懸命に自身のHPでつづった自らの体験を書籍化したものです。ここでは大手のメディアでは報道されなかった震災の『現実』が筆者の視点を通して描かれており、車上荒らしやコンビニなどで発生した略奪。震災価格で高騰した野菜や、物が一気になくなったスーパーやコンビニ。さらにガソリンを求めて長蛇の列を成していたというな話がとても印象に残っております。

    そんな彼らを救ったものは実家の両親をはじめとする近親者や地域の絆でありました。さらに、自らの貴重な体験から、いざ有事になったときに本当に必要なものは何かに至るまでも記されており、現在これを読んでもとても参考になるであろうかと思われます。筆者の日記は現在進行形で更新されておりますので、僕も折りに触れてはチェックをしてみたいと思います。
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    投稿日:2013.10.12

  • tikuo

    tikuo

    コミックエッセイ。ブログに掲載されていたものに、加筆したもの。震度7の仙台で、断水や停電を経験したというところ以外は、おそらく関東の我々と同じような、共感できる不安、心配、安心、ありがたさをとても上手く綴っている。でもまだちょっと一つ一つが重い。続きを読む

    投稿日:2012.02.04

  • ヒギリ

    ヒギリ

    東日本大震災で被災した人のコミックエッセイ。
    経験者の声を知る、という点では読んでよかったけれどそれだけ。
    この人が他のテーマで本を書いても読みたいとは思わない。
    表現を仕事にしているのにこの鈍さはなんだろう。

    あったこと見たことの書き方(受け止め方?)がナイーブと言うか画一的というか…自分の頭を通して考えてんのかな?
    テレビのコメンテーターの言うことを鵜呑みにしたようなありがちっぷり。
    「普遍の真理だからよく見る思想」じゃなくて、「近頃の若い者は」的なよくある思考停止が最初から最後まで続く。

    マナーを守る人たちを見れば即座に「日本人すごい!」と悦に入り、火事場泥棒の噂には「外人かもしれないけど」とイメージだけで毒づく。
    根拠のないことを悪意も他意もなく書けちゃうのが怖い。
    全部がこの調子だから、正当な批判にできるはずの部分(政府の対応など)さえも、ただの難癖にしか見えない。


    良かったのは、麻痺した感覚に気づけたこと。
    普通に考えたら”甚大な被害”であるはずの、道路がぼこぼこだとか家が曲がってるとかいう地域が津波の直撃地域に比べれば”微細な被害”だと感じてしまう。
    「この人は家族が無事で怪我もなく住居も食糧も(一応)ある、”幸運な”被災者だから」とつらさを割り引いて考えてしまう自分が見えてうんざりした。
    こういう、ないがしろにされがちな存在を思い出させてくれたところにだけは価値がある。
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    投稿日:2011.11.07

  • りん

    りん

    貴重な証言。

    昔、地元の大洪水の証言集めをしていて、ほとんどの証言に、

    「私は、その日はたまたま…」

    という言葉が多くて、不思議に思ったことがあった。
    でも、それは考えてみれば当たり前で、たまたま、助かっていない人は、もう亡くなっていると言うことだと気づいて、何とも言えない気持ちになったことがあります。

    そう、実は残された証言というのは、これですら、まだ最悪のことは伝え切れていないのだということを想像しながら、受け止めていかなければなりません。

    人と人との結びつきが、なによりも大切だと思います。便利なときは、煩わしく感じたりすることも多いのですが。
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    投稿日:2011.10.06

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