【感想】どうすれば「人」を創れるか―アンドロイドになった私―

石黒浩 / 新潮文庫
(11件のレビュー)

総合評価:

平均 4.3
3
3
1
0
0

ブクログレビュー

"powered by"

  • keysbooklog

    keysbooklog

    読了日:2016/1/16

    "人間の脳は人間と関わるためにあり、人間と関わるものはいずれも人間らしさを持つ"

    この本はロボット(アンドロイド)についての本だったが、
    ロボットそのものというより
    ボットと人間間のインタラクション、その過程からヒトとはなにかといった
    社会的考察が多く、とても興味深かった。

    "人形みたい"ときれいな人を誉めることがある(一部は感情がわからないという意味を込めるときもあるが)が、
    ロボットはその"きれい"を追及することができる。
    じゃあ、その"きれい"に勝てない人が
    追及できる"きれい"は
    表情や雰囲気といった人間味あふれる部分なのかもと感じてた。
    続きを読む

    投稿日:2016.01.16

  • kiyoshi1986

    kiyoshi1986

    アンドロイドを通して、人間とは何かを考えてしまう。今後益々、人間とは区別つかないアンドロイドが生まれて、生活することになるだろう。きっと、アンドロイド(ロボット)と人間のすみわけが議論になるだろう。その点でみても、石黒さんの考察は参考になる。石黒さんの最新刊も読んでみたい。続きを読む

    投稿日:2016.01.10

  • yoppando

    yoppando

    ロボットを作るという過程で、「人間とは何か」をとにかく深く考えていて、それが面白かった。

    自分のアンドロイドを作って、歳を取らないアンドロイドに、自分を近づけようとする箇所が面白かった。
    「肉体的な若さは、精神的に若くなることを大きく助けるのである。老いた肉体に若い精神を宿らせるのは、かなりの努力が必要となりそうだが、若い肉体に、若い精神を宿らせるのは比較的たやすいのである」
    アンドロイドを造ることにより、機械と人間が近づく。人間が、自分の体をまるで機械のように感じると、客観的になり過去へのこだわりとか、自分らしさという勝手な精神的な壁が取り払われていくような気がする。
    精神がもっと自由になる、そんな未来を、この技術に感じた。
    続きを読む

    投稿日:2015.11.09

  • ktmrtsy

    ktmrtsy

    そうか。石黒先生はジェミノイドを通して人間のアイデンティティーの在処について研究をしていたのか。

    数年前に石黒先生の講演を拝聴したことがある。ジェミノイドの開発秘話は面白く拝聴したが、その効能や開発中と言っていたエルフォイドについては、ちんぷんかんぷんだった(決して石黒先生の講演が悪かったのではなく、私の理解力がたりなかったのだが)。
    そしてこの本を読了し、ようやくあの時の講演の内容が120%理解できた。

    それにしても(石黒先生には申し訳ないが)、あのしかめっ面でジェミノイド以上にロボットっぽいの石黒先生が、人の愛や生について真剣に考えている姿を想像すればするほどに可笑しく感じた。
    続きを読む

    投稿日:2015.09.17

  • totssan

    totssan

     先日、マツコ~が出てる深夜番組に、石黒氏が出ているところをたまたま見かけ、以前本買ってたな、と思い出し、読む。
     かなり変人?先生のようで。しかし工学的視点で常に対象となるロボットに向き合い、フィードバックを受けながら改良していく様子がおもしろい。女性ロボを作ろうという発想と行動力が素晴らしい。妄想はするが実行はしなかったりするのが多方だろう。心理学も含めた今後の研究にも興味があるが、先生の日常での行動にも興味が出てきた。本書内では見かけの老化に対抗するため、まず痩せると考え、すぐに腹筋と食事量制限を始めたところが秀逸。ロボット研究ではなく人間研究である、と主張するところも何となく把握できる。
     続書も予定とのことなので楽しみである。
    続きを読む

    投稿日:2015.07.02

  • satomi1126

    satomi1126

    このレビューはネタバレを含みます

    選書する際にどうしても自分の分野に近いところを選んでしまうところがある。または新聞の書評などを参考にする。
    今回の選書は一人ではできなかったと思う。
    が、読んでいて面白かった。工学と全く関係のないところにいる私でも楽しんで読むことができた。
    「自分とはなにか」について答えは出てこなかったが、考えることはできた。
    いわゆるサロゲーターのような世界になったとしたら「脳」以外の体の臓器がどのように変化し、世の中で役立っていくのだろう。映画も見てみたい。

    レビューの続きを読む

    投稿日:2015.04.10

Loading...

クーポンコード登録

登録

Reader Storeをご利用のお客様へ

ご利用ありがとうございます!

エラー(エラーコード: )

本棚に以下の作品が追加されました

追加された作品は本棚から読むことが出来ます

本棚を開くには、画面右上にある「本棚」ボタンをクリック

スマートフォンの場合

パソコンの場合

このレビューを不適切なレビューとして報告します。よろしいですか?

ご協力ありがとうございました
参考にさせていただきます。

レビューを削除してもよろしいですか?
削除すると元に戻すことはできません。