【感想】トマ・ピケティの新・資本論

トマ・ピケティ, 村井章子 / 日経BP
(16件のレビュー)

総合評価:

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ブクログレビュー

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  • UdonKönig

    UdonKönig

    ピケティが書いていた新聞のコラムのまとめ。1章が大体3,4ページくらいなので非常に読みやすい。内容もEUや政権の評価から税金、教育など広範。どの章も簡潔に言いたいことがまとまっておりスッと読めるのが良い。
    大体は不労所得や国際的な個人口座の管理など超富裕層への課税と取り締まり、フランスの教育水準向上などが多く、著者の興味がそこら辺にあることがうかがえる。
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    投稿日:2024.04.02

  • ykuro

    ykuro

    フランスの日刊紙に連載された時評をまとめたもの。
    印象に残った文章
    ⒈ 医療保険料を払う余裕のない人にまで保険加入を強制しているとオバマから批判されてクリントンが激高
    ⒉ 国内総生産(GDP)を指標として使うのはやめて、国民純正産(NNP)を重視すべきだ
    ⒊ 忘れてならないのは、企業が払う税金というものは存在しない
    ⒋ 民間部門が金持ちで政府部門は借金まみれという不均衡
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    投稿日:2021.03.08

  • シップ

    シップ

    著者がフランスの日刊紙に月1回の頻度で掲載するコラムをまとめたもの。最新の記事が2011年であり、おおよそ10年前のフランスに関する話題。
    21世紀の資本に書かれているエッセンスがすでにあり、資本による収益率は経済の成長率を超えているため、資本を持つものはさらに富み、そうで無いものとの格差が広がる、という考えのもと、度々、資本に累進性の課税を行うべきとの主張が展開される。
    遺産を受け継いだだけの経営者の子が、スティーブ・ジョブズよりも資産を持っている、という例が引かれており、それを読むとこの主張も説得力を感じざるを得ない。
    日本においてはどうなんだろうか?
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    投稿日:2020.05.24

  • takeut

    takeut

    議論のネタに尽きない本です。

    1.この本を一言で表すと?
    ・ヨーロッパの時事ネタ集

    2.よかった点を3〜5つ
    ・「46 FRBを非難すべきか」
     →FRBの2010年の金融緩和について、ハイパーインフレなんか起きない、数パーセントのインフレになるのはむしろ歓迎、デフレの下で景気低迷を長引かせてはいけない、という主張は、アベノミクスに通じる所があり、面白い。

    ・「65 優柔不断なオランド」
     →右派のサルコジを批判するが、左派のオランドも批判するの、客観的でよい。

    ・「68 水曜日も学校を」
     →フランスは水曜日が学校休みというのを初めて知った。

    ・フランスの教育全般について、憂慮している
    →大学教授らしく、かなり心配しているのが分かる。

    2.参考にならなかった所(つっこみ所)
    ・ヨーロッパの時事ネタは、知らない内容であったり、興味の持てない所もあった。
    ・金持ちに対して資産課税をすべきと主張しているが、それを実施した後、どのような社会になるか見えない。
    ・欧州連邦の実現を主張しているが、非現実的。ギリシャ問題で、ユーロの問題が見えてきているのに、欧州連邦にして上手く行くとは思えない。
    ・r>gについて、歴史的事実なのは分かるが、因果関係はよくわからない。
    ・不平等拡大の対策として、国境を越えた資本移動の全面禁止(364ページ)とあるが、時代錯誤ではないか?非現実的。

    3.実践してみようとおもうこと
    ・とくになし

    4.みんなで議論したいこと
    ・なぜピケティの本は売れているのか?

    5.全体の感想・その他
    ・21世紀の資本論の入門書と思っていたが、予想していた内容とは異なる。
    ・全般的に、資産家から、金を奪うのが、政府である、と主張しているように感じたのは、自分の理解力が足りないだろうか。
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    投稿日:2018.12.30

  • ととせひ

    ととせひ

    ●『21世紀の資本』で一躍有名になったピケティのコラムをまとめた著書。随所でサルコジ大統領をこき下ろしているのが印象的。

    投稿日:2018.10.26

  • M. Nakamoto

    M. Nakamoto

    フランス中心に、ヨーロッパ、世界の政経状況を批判的に捉えた新聞コラムの寄せ集め。
    EUの今の難局も、ある意味必然かもしれない、これから良くなる要素はあるのか、と思わされた。
    富の不均衡は如何ともし難く、個々人はなんとか自分の資産を守り増やすことに集中するしかない。金持ちを非難したところで仕方がない。続きを読む

    投稿日:2017.02.19

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