【感想】女の一生

モーパッサン, 新庄嘉章 / 新潮文庫
(45件のレビュー)

総合評価:

平均 3.5
7
15
12
5
2

ブクログレビュー

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  • さきさき

    さきさき

    風景描写が素晴らしかった
    目の前にその光景が広がるようで、まるで見たことのある景色のように感じる。
    海がみたくなった。
    ジャンヌが夢見心地から現実を知る時が来た時はつらかった。
    結婚するような年までそういったことに全くの無知であることは、恐ろしい事だと思う。

    愛したひとからの裏切り、不信続きの人生だが、孫娘とロザリによってこの先は幸せに生きられるのか。
    叔母の最後の登場がいつか思い出せない。
    でも読み返してまでいつだったかを確認する気もおきない。 いつの間にか一読者である自分さえも叔母を軽んじている不思議
    続きを読む

    投稿日:2024.01.15

  • 弟にだけ強い兄

    弟にだけ強い兄

    順風満帆な貴族の娘のジャンヌ。彼女の幸せな少女時代とそこから転落していく人生がひたすら悲惨だった。だからこそ、物語を締めくくる最後のセリフは悲しみを乗り越えていくジャンヌと読者の胸に希望を灯す美しいものだった。続きを読む

    投稿日:2023.04.22

  • pedarun

    pedarun

    学校卒業からの、夢の人生の始まり、自分の人生の始まり、と思いきや、あっけなく出会い結婚、人生に翻弄される貴族女性の話。

    原初のタイトルは Une vieということ。
    本当にいろいろ起きて、場面によって喜劇であり悲劇。

    主人公の女性の周りにもさまざまな登場人物がいて、その女性はそのうちの一つの生き方、そのような一つの人生についての視点として読めるのかなと思う。
    多分楽しんでいるときもあるけど、割と一貫して悲劇が印象的。女性を翻弄する人間関係とは対照的に、自然や情景の描写は、読者にも少し安らぎを与える。

    解釈によって人生は悲劇になり喜劇になり、重要なのはその人自身の解釈なのではないかと。
    続きを読む

    投稿日:2023.02.03

  • koyukio

    koyukio

    これ結構あるあるだったのかな…とおもうとガーンとなるが、
    まあこのくらいてんこ盛りじゃなくても、要素要素はいまでも見聞きするか…

    結婚した女の一生に起こる最悪のあるある詰め放題パック300ページどん!!!!

    逆にこれの反対をいけばめちゃくちゃ幸せになれそうとさえ思える
    続きを読む

    投稿日:2022.11.11

  • Chisa

    Chisa

    このレビューはネタバレを含みます

     今となっては個々人が独立して自由に生きている印象が強いフランスにも、女性が自分の意志では何も決められない時代があったんだなあと、最初から最後までなかなかの衝撃を受けながら読んだ。一回では物足りなかったので読み終わってすぐ二周目に突入。さすがフランス人、事あるごとに接吻するなあと思って「接吻」というワードを最初から全部数えてみたら77回だった。言うほど多くなかったジャンヌ。
     思春期のほとんどを学校にも行かず家と修道院で過ごし、修道院を出た直後にほとんど何も知らない相手と結婚。最初感じた熱烈な恋に落ちたような感覚は所詮幻想で、度重なる夫の不貞で結婚生活は早々に破綻。一人息子は家族総出で甘やかしすぎたせいで立派なろくでなしに成長。男性や年長者や司祭に言われる「こうすべき」に忠実に従ってきたジャンヌは、大人になっても、自分が何をしたいのか、自分にとっての幸せとはなんであるかがわからない。考える能力もない。唯一自分を必要としてくれた幼い我が子に執着の照準を合わせて付き纏い、その子が成長と共に離れていくと、加速する老いの中でただただ孤独と絶望を深めていく。天真爛漫で快活だった少女がそうして落ちぶれていく過程は、読んでいて辛いけれど、なんら想像に難くはない。母親が隠し遺していた古い手紙を読んだ彼女が家族の過去を知って震撼するシーンがあるけれど、当時は彼女のみならず周囲の女性たちもみな同じような状況だったから、それ以外の生き方があるという可能性に思い至ることすらなかっただろう。
     物語の終盤はジャンヌの情緒不安定さがなかなかのホラーだった。自然の美しさに歓喜したと思えば分かち合う相手がいないと打ちひしがれ、かつての友と昔を懐かしんでいたと思えば過ぎ去った日々への寂しさと悲しさで咽び泣きながら深夜に家中を彷徨い歩く。わたしはこうならないように生きたいなあと読みながらずっと思っていた。
     

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    投稿日:2022.10.20

  • にぐ

    にぐ

    主人公ジャンヌが次々とフラグを踏んでいく様子に昼ドラ的展開を感じた…。文学作品として有名だけどテーマが大衆的なので比較的読みやすいかも。

    投稿日:2022.01.08

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