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ロバート・デ・ボード, 水野恵 / CCCメディアハウス (4件のレビュー)
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東京工芸大学 図書館
児童文学作品「たのしい川べ」に登場する可愛いキャラクターを主人公とする心理的なヒーリング本です。 笑い上戸のヒキガエルが落ち込んでしまい、友人たちが心配してカウンセリングに診てもらうことを提案する。… 何度かのカウンセリングを受けた後、ヒキガエルさんは医師に導かれて自分の内面を勇敢に探り、自信と希望を見出したストーリーです。 この本では、カウンセラーがどのように話を聞き、共感し、コミュニケーションをとっているのかを見ることができて、まるでカウンセリングのセッションに立ち会って、カウンセリングのベールを剝がし、癒しと変化が起こるのを目撃しているかのようです。 アニメーション学科3年続きを読む
投稿日:2022.01.07
猫に小説*´꒳`ฅ
クライアントはヒキガエル。 カウンセラーはアオサギ。 どれも動物なのは、性別、年々を問わずクライアントに自分を投影しやすいようにする工夫だろうか。ヒキガエルの年齢は明かされなかった。 交流分析の筋…を理解することができた。続きを読む
投稿日:2020.02.17
百子
とても面白い。 分かりやすいし、ためになる。 子供の自我状態 と 親の自我状態 の考え方が なるほどねーと思った。
投稿日:2019.09.16
whiteprizm
☆3(付箋9枚/P223→割合4.04%) 交流分析を元にしたカウンセリングが筋だっていて論理の順番を理解しやすかった。翻訳が少しこなれていないのか、うちの奥様は読み切れなかった様子。 「たのしい川…べ」という童話を下敷きに続編仕立てなのですけれど、元々のお話を知らなくても楽しめました。 ・「わたしたちには生まれつき基本的な感情が備わっています。この基本的感情は、原色のように、どんな赤ん坊でも大差はありません。しかし、感受性や反応のしかたには成長とともに個性が表れるようになります。ちょうど原色が混ざり合って、微妙な陰影や色合いが生まれるようなものですね。」 子どもの基本的感情: 楽しい、愛情深い 怒り 悲しみ 恐れ 「以上の四つを合わせて“自然な子ども”と呼びます。“子どもの自我状態”を構成する四本柱といったところですね」 ・「母親は、たいていは、わが子が付かれていれば優しく接するものですが、そうとは限らない場合もあるでしょう。疲れていれば、あるいは具合が悪ければ、つらく当たるかもしれません。父親はわが子を厳しく育てたいと考えていて、泣いていても放っておくかもしれません。甘やかすまいと思うわけです。… 幼い子どもがこうした問題を、論理的に、あるいは意識的に考えることができないのは言うまでもありません。しかし、彼らは経験を通じて学ぶのです。頭だけを使うのではなく、全身全霊を傾けて、生きるための戦術を学びとるのです。わたしたちは 、親に対処していくための行動様式を発達させ、そして、運がよければ、人生を楽しむに足る充分なエネルギーが残される。 つまり、どんな赤ん坊も、基本的な行動を順応させて、生まれて初めて出会う境遇と折り合いをつける必要があるのです。それが核となり、この核をとりまくようにその他の行動が形成し、発達していきます。むろん、子どもたちはその後もさまざまな出来事に遭遇し、影響を受けていくでしょう。しかし、乳幼児期の経験こそが、その後の人生を決めるのです。そのことは否定することも忘れることもできません」 ・アオサギはフリップチャートに歩みよると、円を描いて、その上に“子どもの自我状態”と記した。それから、横に円を二等分し、上半分に“自然な子ども”、下半 分に“順応した子ども”と書き入れた。 ・「ちょっとした興味でおたずねするのですが、いまのはどういう意味でしょう」 「どういう意味かなんて言われても。ぼくはただ、なぜ宿題ができないか説明しただけで」ヒキガエルはアオサギと目を合わせることができなかった。 「なるほど。では、わたしはどう感じたと思います?」 ヒキガエルは椅子の上で尻をもぞもぞさせた。「さあ、見当もつかない。ぼくはできない理由を言っただけですから」 「あれは理由ですか」 長い沈黙をはさんで、ヒキガエルが重い口を開いた。「たぶん、あなたには言い訳に聞こえたでしょうね」 「言い訳だったのですか」 「そう受け取られてもしかたがないと思います。だけど宿題って聞くと、いたたまれな くなるんだ。… ・「むろんここで重要なのは、こうした行動上の戦略はすべて、危険から身を守るために幼少期に編み出された有効な防衛のメカニズムであるということです(怒りを発散するための、反抗・むかっ腹を立てる・ふてくされる・すねる・ふさぎこむ・ぐずぐずする・退屈だとごねる・引きこもるなどの行動について)。おとながふてくされたり、むかっ腹を立てたり、ふさぎこんだり、退屈だといって愚痴をこぼしていたら、眉を顰めることもできますが、それは幼少期に身につけた行動パターンが、無意識のうちに、再び表れたと考えることもできるわけです」 「だけど、何がそんなに悪いんです?」ヒキガエルはむっとした。アオサギが批判をしている気がしたからだった。「だれだって 時にはおとなげないふるまいをすることはあるでしょう?」 「“悪い”ことはいささかもありません。分析は判断をくだすものではありません。しかし、こうしたふるまいは、ふたつの否定的な結果をもたらします。ひとつは笑い者になること。いい年をしたおとなが癇癪を起したり、ふてくされたりしている姿は、ひとを困惑させるだけでなく、傍目には大層滑稽に見えますからね。しかし、さらに憂慮すべきことは、敗者がだれかを示していることです」 ・「“成人の自我状態”は、自分自身について学ぶことが可能な唯一の状態なのです」 長い沈黙が続いた。「たしかですか、アオサギさん。“子どもの自我状態”にあるかぎり、ぼくは何も学ばないの?」 「ええ、学ぶことはないでしょう。“ 子どもの自我状態”にあるあなたは幼少時代の感情を―喜びも悲しみも―経験する。おなじみの状況を演じ、おなじみの感情を味わう。しかし新しく何かを学ぶことはないでしょう」 「そうなんだ」ヒキガエルは言った。「だけど“親の自我状態”のときは?やっぱり学ばないの?」 「学ばないでしょうね。ただし理由は違います。“親の自我状態”にあるひとは、基本的にだれかを批判するか、親身に世話を焼いているかのどちらかです。いずれの場合も親から学んだ信条や価値観を言葉につむいだり態度に表しています。それを身をもって実証し、だれかに伝えたくてしかたがないのです。自信満々なので、新しい知識や考えかたが入り込む余地はありません。旧弊が君臨しているのです。だからいくら議 論をしてもむだ、まったく耳に入らないのです。せいぜい自分の見解に自信を深めるのがおちでしょう」 ・「…着目すべきはあなたの内面、乳幼児期の経験を通して形成された感情や情緒といった精神世界です。この世に生まれ落ちて最初の数年は、どの子どもにとっても、見るもの聞くものすべてが新鮮で、強烈な印象を与えるものです。結果として、この時期に固有の世界観が形成される。すなわち、外なる世界が、みずからの内なる世界に変わるというこどです」 …子どものころに戻って、たとえば4歳か5歳くらいのつもりで、ふたつの質問に答えてください。一つ目の質問は、『ぼくは自分のことをどう思っているのか。自分はOKか?』そしてふたつめは、『自分以外のひとびとのことをどう思ってい るのか。彼らはOKか?』」 ①わたしはOKである。あなたはOKである。 ②わたしはOKである。あなたはOKでない。 ③わたしはOKでない。あなたはOKである。 ④わたしはOKでない。あなたはOKでない。 ・ヒキガエルはまっさらなページをひらいて、“わたしはOKでない。あなたはOKである”と記した。「では、この意味するところを教えてください」 「それはですね、自己評価が低く、自分よりも他者が優れていると考えるひとが示す情緒的態度です」 「優れているって、どういうところがですか」 「あらゆる点が優れているわけです。自尊心の低いひとは、多くの場合、不幸な身の上を嘆くだけでなく、他人はもっと恵まれた環境にあると思い込んでいます。平たく言えば、この立場にあるひとは、自 分を人生の被害者とみなし、それゆえに、結果として被害者になるゲームをするのです」 「たとえばどんなゲームを?」 「“わたしはとても運が悪い”」 ・「カウンセリングは、頭を使うだけの作業ではなく、感情の助けも借りて行われます。頭を使えば行動が解明されていきますが、その一方で、同時に、心の動きにも留意しなければ、自分自身を十全に理解することはできません。自分がどのような気持ちでいるかを理解すれば、感情はないがしろにできる添え物などではなく、あなたという存在の中核をなしていることがわかるでしょう」続きを読む
投稿日:2014.12.09
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