【感想】死体の文化史

下川耿史 / 青弓社
(1件のレビュー)

総合評価:

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ブクログレビュー

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  • noreco

    noreco

    読んだのは何年も前だが、我が私設図書館では外せない本っす

    この本は、事実の羅列なので“他人事としての死”を学ぶ事はできます。
    死と対比させて“生”を実感できれば倫理的には幸いかも。
    最近の若者は“死のリアリティーが欠如してる”と言われてるが
    死んだことも無いのに、死をリアルに感じるなんて土台無理な注文だ

    この手の本よりもワシが深く死に畏怖したのは、父方の祖父が話してくれた戦争の話しだった
    祖父は話し上手でもないし、説教タレでもなく、論理的な会話のできる人でもなかったけど、身近で愛着の在る人の話しには重みがあった

    小柄だし学があるわけでもなかった祖父は、補給部隊のトラック運転手としてフィリピンに行っていた。
    祖父がトラックに戻ると、トラックが爆撃されていて そこに残っていた仲間が死んでいた
    爆発の熱、仲間の血と肉が焼ける臭いがしたそうな

    もう少し戻るのが早かったら祖父も只の肉片になっていて、腹巻から暖まった100円玉を出して「お小遣いだよ」とワシにくれる事もできなかったわけだ

    そんな祖父は十数年前に脳溢血で亡くなった
    歳をとって死ぬ 良い事だ。

    ちなみに好物はトロピカルフルーツだった、現地で食って美味かったとの事
    戦争に行ってもそんな楽しい記憶を生かしている祖父・・・スゴイなぁ
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    投稿日:2007.09.24

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