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副田義也 / ちくま新書 (1件のレビュー)
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chagale
「弔辞」を述べる、ということが世界のどこの葬儀でも、行われていると思っていた。改めて、葬儀と密接な「死者の魂」の存在のあり方、つまり宗教によって、「死者に語る」という弔辞が普遍的なことではないことに気…づかされた。 つまり、死んだら「神に召された」罪ある神の子とされ、偶像崇拝を禁じているキリスト教にあっては、死者の生前の功績を讃えたりすることが教義に反する行為であり、許されるとして葬儀に参列した人たちを語る対象とする「会衆型」のものだ、と。それでも、カトリックとプロテスタント、また無教会派の間にそれぞれのニュアンスの違いがある、とも。 死んでもなお死者の「霊魂」がまだ遠くへゆかず、生きている人たちの声が聞こえ、理解することができる、という死者観が「弔辞」という形の前提にあるのだ、と。続きを読む
投稿日:2016.06.04
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