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ケイト・アトキンソン, 青木純子 / 東京創元社 (30件のレビュー)
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「可愛がっていた飼い猫が大きくなっていき、気がつくと、ソファの隣で背もたれに寄りかかって足を組んでテレビを見ている!そして…という「猫の愛人」、真面目な青年と、悪さをしながら面白おかしく暮らす彼のドッ…ペルゲンガーの物語「ドッペルゲンガー」、事故で死んだ女性が、死後もこの世にとどまって残された家族たちを見守ることになる「時空の亀裂」等々、十二篇のゆるやかに連関した物語。千夜一夜物語のような、それでいて現実世界の不確実性を垣間見せてくれる、ウィットブレッド賞受賞作家によるきわめて現代的で味わい深い短篇集。」続きを読む
投稿日:2023.06.02
ただ
時系列は異なるが、緩やかに繋がりのある世界を舞台にした十二の短篇集です。 内容は、言葉遊びから、家族ドラマ、バディもの、ホラー、SF等々、多種多様となっており、更には、それぞれの物語がひと癖ある展開…で楽しめましたが、個人的にはやや引き気味の視点が多かったのが気になり、物語の好き嫌いもありました。 それでもタイトルについては、どんな事象が起ころうとも世の中は続いていくし、輪廻転生や、夢についてのポウの言葉を引用していることから、魂の普遍性や現実世界の儚さを感じ取ることにより、ちっぽけなひとりの人間の存在を感じ取れた事で、ある意味、気楽になれた自分もいました。続きを読む
投稿日:2021.02.01
saigehan
懲りにこった謎解きや何重にも絡む人間関係の複雑さを売りにし、結局読書を終えた後には疲労感と確かに読んだという記憶しか残らない本が多い中、風のようにさっとやってきて印象に残る本書は良かった。もったいつけ…ずに言いたいことだけ書きました、って感じで清々しい。話の内容は単純で理解しやすく、故に文筆力が試されるような内容。探偵のやつはいまいち未消化だったが、こういう短編集なら何冊でも読みたい。ちょっと男性描写が辛辣な感じがする。続きを読む
投稿日:2019.01.27
たこちゅー
そこにあるのはどうにもならない孤独、なのにぷっと笑いたくなる。 登場人物がつながっていくんだろうな、くらいは予想がついても、 もうひとつの仕掛け、つまりエンディング、はなんのことやら。 えっとこれ…はつまり、ちょっとジョナサン・キャロルちっくなの? そこまでいかないの? ファンタジーにはとんと疎くて。続きを読む
投稿日:2018.11.14
kei731
皮肉の混じった現実の世界に、神話的な、あるいはSF的な非日常が入り込む。 関係のないようなそれぞれの短編は少しずつクロスしている。 一冊の本として巧みな構成となっていて、面白かった。
投稿日:2015.02.08
mtakano
うっすらと登場人物が重なり合って一つの世界を作る短編集。どの短編も少し不思議な、幻想的な世界と繋がっている。また短編によって手触りが少しずつ違う。最初の短編は、まさしく世界の終わりのような日々の中でひ…たすら商品名が列挙される。妻を失った話は叙情的だし、いかにも十代な会話とモノローグ形式で進む短編もある。 シッターと有名人の不憫な息子の二人旅の話、認知されなかった大富豪の息子が、その家を訪ねた時の辛い思い出の回想の話が良かった。続きを読む
投稿日:2014.11.16
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