【感想】世界史のなかの戦国日本

村井章介 / ちくま学芸文庫
(4件のレビュー)

総合評価:

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ブクログレビュー

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  • おぬま

    おぬま

    図書館で借りた。
    タイトル通り、戦国時代の日本を世界史からみつめた本。日本史という枠組みだと、「火縄銃が種子島に伝来しました」「キリスト教が日本に広がりました」と、あたかも降って湧いたように習ってしまうが、その辺りを周辺から探る。
    となると、南西方面からの外交史が主になるが、本書は北方方面も言及している。戦国時代から江戸時代にかけての蝦夷地と沿海州の交わりだ。これは個人的に興味があった。文献が少ないだけに貴重と感じた。十三湊がここまで主役になるのが楽しい。
    もちろん南の世界からの歴史も深い。古琉球を中国・明朝が大事にした経緯だったり、東南アジアと倭寇の枠組み、フランシスコ・ザビエルが日本に来た経緯から日本をみつめた記録などなど、非常に面白い。

    日本史を別視点で見るには面白い1冊だった。
    続きを読む

    投稿日:2023.11.14

  • きのさん

    きのさん

    16世紀にアジアとヨーロッパが繋がり、世界史の中に日本が大きく登場する事となったきっかけ、明との関係、銀山の発見採掘を述べ、如何に16世紀が流動的な社会だったのかが分かる。

    投稿日:2023.11.04

  • saga-ref

    saga-ref

    第1章は総論。教科書を読んでいるようで、なかなかスピードに乗れなかったが、2章以降の各論は楽しめた。日本の辺縁部と世界との繋がりは興味深い。しかも、中央集権が完成前夜の地方の大名・豪族の動きや、海を越えて密貿易するしたたかな人々。古琉球の章では『テンペスト』を思い出した。鉄砲伝来も教科書では説明されない密貿易者との関連が面白い。日本銀(石見銀山産)が朝鮮や明国に与えた影響に思いをはせると、世界が繋がっていることが改めて実感される。続きを読む

    投稿日:2018.09.15

  • 深川ふらふら遊覧記

    深川ふらふら遊覧記

    きちんとした歴史学者の著作なのでやや堅苦しいが、面白い。日本中世から近世への移行期を、東アジアをはじめ、世界史の中の広い視野で位置付けて考えるために、大いに参考となる本である。
    こういう本を読むと、まだまだ知らないことは多いし、分からないことも多い、と痛感させられる。統一的な整合性ある理論で歴史を語るには、余りにもこの社会は複雑、多様で、多くの人々の動きで成り立っているのだと考えさせられる。続きを読む

    投稿日:2014.03.20

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