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あさまれいこ / 彩雲出版 (2件のレビュー)
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ヒギリ
このレビューはネタバレを含みます
田舎の女の子と、山の神様のおはなし。 文字が多い絵本とカラーの絵をたくさん使った児童書の中間くらいの文字量。 主人公のつぐみは三世代同居でおじいちゃんこ。 時々おじいちゃんと一緒に、お茶にするせんぶりをつみに山へいく。 ある日ありじごくにひっかかっていた小さな神様を助けたら、お礼に一日だけ願いがかなうどんぐりをもらう。 文章も絵も、描写が素朴で丁寧。 でてくる草や虫や土を感じられる。 実際にそれを知っている人が書いたものなんだろうと思う。 つぐみは良い子。 願い事をおじいちゃんのために使うと決めて、しかも勝手に願うんじゃなくておじいちゃんに願わせる。 つぐみの行為は自己犠牲ではなく「大事な人が嬉しいといいな」という自分の願いに従っている。 自然にそういう風に考えられるのは、家族みんなで慈しんで育ててきたからだ。 おじいちゃんおばあちゃんは勿論、そのおじいちゃんたちに育てられた息子(父親)とその妻(母親)もまっとうな人。 まっとうに生きることが当たり前の人。 ほんの少しのエピソードから、どんな人たちだかわかる。 頭と体が乖離してない。 きちんと丁寧に生きているお話だ。 ほこらにつくとおじいちゃんがくれる「ごほうびのおやつ」は氷砂糖かチャイナマーブル。 チャイナマーブルがわからなくてググった。 舐めると色が変わっていく飴玉らしい。うちのあたりでは変わり玉って呼んでたやつだ。
投稿日:2013.06.29
misaoyama
この本の著者浅間玲子さんは、私の高校の同級生である。長年ボランティア活動を続けながら、執筆活動もしている。人として女性として妻として母として嫁として、すごい!友である。 小学生のつぐみは、山のおやしろ…の『われ様』(小さな小さなおじいさん)から願いごとがかなうという不思議などんぐりをもらう。さあ、つぐみはそれをどんなことに使ったのか? 自然の中でのびのびと育つつぐみ、おじいさんおばあさんと暮らし、ごくあたりまえのように世話をするつぐみ。ものごとの明るい面を見ようとするつぐみ。ずいぶんイイ子ちゃんのように思えるが、つぐみは作者そのものだということを私は知っている。 児童文学に出てくる老人は、元気だったり愉快だったり、ポジティブな部分が強調されているものが多いが、つぐみのおじいちゃんとおばあちゃんはそうではない。誰もが避けて通れない道を、2人もまた通っていくのである。 人が生を全うするということの意味、そして、どんな状態でも人を愛おしむということの大切さをこの本は教えてくれる。 第1回「ズッコケ児童文学賞」受賞作品。続きを読む
投稿日:2012.11.02
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