【感想】世界インフレ襲来

熊谷亮丸 / 東洋経済新報社
(4件のレビュー)

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ブクログレビュー

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  • japapizza

    japapizza

    本書は、2011年9月に発行されている。
    「東日本大震災の影響を踏まえた上で、今後の日本を中心とするグローバルな経済や金融市場を展望し、わが国がとるべき政策対応に等について考察し」ている。
    基本的メッセージが冒頭にまとめられている。
    「?世界経済の潮流が着実に『インフレ』へと向かうなか、わが国の『デフレ』基調は曲がり角を迎える。
     ?しかしながら、東日本大震災の悪影響(電力不足等)や投機的な商品価格上昇といった『供給ショック』が続けば、わが国では良性の『インフレ』ではなく、悪性の『スタグフレーション(不況下の物価高)』が進行するリスクがある。
     ?わが国の政策当局は、従来以上に、経済の『供給サイド』の政策(電力不足問題の解決)、規制緩和、法人税減税、TPP(環太平洋経済連携協定)への参加等)と『財政再建』への取り組みを強化する必要がある。」
    「日本は赤字国家に転落するか 」を読んだ際、「日本の最重要政策課題が『需要刺激とデフレ解消』ではないことは明らかであり、政府は、供給能力の強化を目的にしたサプライサイド政策を早期に実施する必要がある。」という主張に感心したものだが、意外と常識だったことに気付かされた。
    エネルギー業界に携わる者として供給サイドの問題に対して、何ができるのかを改めて真剣に考えるきっかけとなった。
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    投稿日:2018.10.08

  • neros

    neros

    輸出産業が日本を支えているとの観点から「円高=悪」という先入観があったが、ひとえにそうは言えないものだなぁという気づきがありました。
    確かに考えてみれば、円が高いということは日本が買われていることであり、日本が評価されているということに他ならないと認識。逆に、これだけ負債を抱えながら、円安が止まりませんという事態であれば、いよいよ危険だな、、と。
    ただ今日本が買われていることは、欧米の不安定性が原因であり、日本が評価されているわけでないということが問題であり、円高そのものが問題ではない。円高に対応ができないという状況へ問題意識を持ち、官民が一丸となって取り組まなければならないのだろうと感じた。

    著者は欧米の景気回復に伴い円安に向かうと述べておりますが、世界に振り回され続ける状況が世界における日本のプレゼンスを示しており、欧米と比して基軸になり得ない日本の現状へ悲哀を感じました。

    企業買収、海外移転など円高に適応した経済モデルを進め、強い円を創造していきたいと思いました。そう思うとシンガポールや香港はすごい。

    また、雑感としてデフレの経済やBOPビジネスを読んだ際も感じましたが、改めて政治は難しいなぁと。マクロ経済学と経営学、金融工学の背反性を取り持ちながら、全方面が納得する結論を出す。。政治家は大変だなぁ。


    円高で潰れた国はない。いかに輸出産業に依存しているか、がわかる。金融リテラシーを学べばお金持ちになれる。
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    投稿日:2011.12.23

  • Masa

    Masa

    ■インフレ
    1.100年の金融危機を検証すると「1.金融危機発生→2.財政赤字拡大→3.インフレ圧力昂進」というパターンが見られる。
    2.政治指導者が代わる可能性がある年は、世界の経済成長が高まる傾向がある。政治家が選挙対策のため、「大判振る舞い」の景気対策を打つことが多いからだ。続きを読む

    投稿日:2011.11.20

  • ま~さん

    ま~さん

    著者は大和総研チーフエコノミスト。

    初版2011年9月。

    今、世界経済はインフレへ。

    エコノミストが今後のグローバルな経済・金融情勢を展望する。

    投稿日:2011.10.28

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