【感想】陽はまた昇る 映像メディアの世紀

佐藤正明 / 文春文庫
(6件のレビュー)

総合評価:

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ブクログレビュー

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  • su

    su

    大学の授業で知ったベータ VS VHSを扱った本。製品のデファクトスタンダードの移り変わりを身近な例で知ることができる。今では身近な例ではないが。。(~2004大学時代の本@202012棚卸)

    投稿日:2020.12.31

  • totssan

    totssan

     大作のノンフィクション。プロジェクトXで取り上げられたVTRの攻防話を見たが、さらに詳しく知りたくなり、本書を取る。670p超でちょっと長かったが、実の多い作に満足。当時小学生だったがβかVHSで迷っていた親を思い出した。その後S-VHSが出たころに学生でバイトして初めて購入したのが20年以上前。現在は既にテープ式はほとんどなく、DVD→ブルーレイ→と進んでいる。ここまでを少なくとも高野氏は予見していた、というのがまずすごい。当時のままの雰囲気で開発することは現在日本では諸事情から不可能かもしれないが、その姿勢は学ぶところ大なので、しっかりと記憶しておきたい。氏自身の著作を見ることなく鬼籍にはいられたことは誠に残念。続きを読む

    投稿日:2013.12.15

  • はせけい

    はせけい

    これ、ビデオの企画をめぐる争いを描いたノンフィクション。ソニー=ベータ陣営とビクター=VHSがデファクトをめぐって激しい競争を繰りひろげたのは周知の事実だけど、今、読んでみると色々と興味深い。当時はまだ日本の家電メーカがいろんな分野で世界をリードしていたわけだけど今となってはその面影すらない。でも当時の経営者層が優秀かというと決してそうではなく、ソニーに限らずパナソニックなんかも結構な愚策を繰り返しているわけです。で、サムスンという強敵が現れたら太刀打ちできなくなったというのが現状なわけです。裏を返せば日本のメーカはあんまり変わっていないんだよね。だからガラパゴスとかいうけど、それは間違い。ソニーなんか元々アメリカで売るための会社みたいなもんで(社名もそうだし)、最初からあちらの市場を指向していたわけです。なんでだめかというと単純にコンペティターより良いものを、市場が求めているものを作れなくなっただけなんだよね。単純にそれだけの話。だからAppleを引き合いに出すのも間違い。続きを読む

    投稿日:2012.03.11

  • office4690

    office4690

    このレビューはネタバレを含みます

     ホームビデオの規格をめぐる、ソニーとビクターの壮絶なバトルが圧巻だ。世界規格になればものすごい売り上げが見込める。カラーテレビの次の稼ぎ頭として家電業界ではホームビデオに熱い視線がそそがれる。

     松下の子会社ビグターが世界規格VHSを成功させた要因の一つに、高野という男の信念が強烈に影響しているといえるだろう。ビクターにはテレビ(ブラウン管)の基礎技術を開発し高柳健次郎がいた。ビクターの技術力はたしかなものなのだが、如何せん弱小企業の弱みから一社ではVHSを世界規格にすることは出来ないのである。

     他社を巻き込んでの高野の戦いがはじまる。結局10年の歳月をへて、戦いはビクターの勝利で幕は閉じるのである。時代は21世紀を向かえるにあたり、アナログからデジタルへと新技術は花咲くのであった。三国志のごとく、つぎからつぎえと男の熱い戦いは繰り広げられる。ノンフィクションは面白い。

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    投稿日:2010.07.05

  • anezakiman

    anezakiman

    ミスターVHS、日本ビクターの元副社長、故高野鎮雄さんの壮絶なビジネス戦記。プロジェクトXで泣かされ、映画ではちょっと肩透かしであったが、この本は文句なしにビジネスノンフィクション物としては最高傑作。2度読んだが2度とも興奮した。続きを読む

    投稿日:2008.07.03

  • akky0909

    akky0909

    素晴らしい作品。映画はプロジェクトXの二番煎じみたいな浪花節を唸るだけのものだったが、この作品はそれとはまったく趣を異にする。ベータ対VHS。それはまさしく戦争だった。これはその壮絶な戦記だ。08.4.27読む。続きを読む

    投稿日:2008.04.27

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