【感想】陰陽師 付喪神ノ巻

夢枕獏 / 文春文庫
(72件のレビュー)

総合評価:

平均 4.0
18
31
21
0
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ブクログレビュー

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  • mutotsu55

    mutotsu55

     安倍晴明・源博雅コンビが活躍する「陰陽師」シリーズ第3弾。本書は7編収録の短編集。
     魑魅魍魎が跋扈する平安の世にあり、いわゆる鬼と呼ばれる存在が引き起こしたであろう出来事を解決していくのだが、共通しているのは鬼には必ず生きていた(時には生きている)人間の怨念があるということ。むしろ、それがあるから鬼が存在するのかもしれない。そんな成仏できない思いに寄り添って解決に導いている印象が強く残る作品群。
     陰陽師は鬼たちのカウンセラーなのかなとも思えてくる。
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    投稿日:2024.04.29

  • 梅乃

    梅乃

    このレビューはネタバレを含みます

    シリーズ3作目
    今回は女の人の執念みたいな話が多かったような。
    芦屋道満が出てきました。映画で見た時は悪い人ってイメージありましたが、今のところ悪い人って言うかトリックスターというか、やりたいようにやってる人って感じがしました。
    這う鬼がちょっとグロい。
    八百比丘尼が再登場しました!
    陰陽師は読みやすくて好きです。

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    投稿日:2024.04.06

  • かすごみ

    かすごみ

    「鉄輪」はとても哀しい話だった。平安の世においての恋愛はほんとうに身を破滅させるだけの熱量をもって行われていたのだな、と。恐ろしいやら、素敵なもののような気がするやら。博雅が涙ながらに生成になってしまった女に、自分を喰って楽になるならそうしてくれ、と訴えかける場面は、晴明が「よい漢」と表現する理由がとてもよくわかる。
    たびたび話題にあがる例の歌合せの様子がつまびらかに語られていて、平安京の華やかさに思いを馳せてしまう。
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    投稿日:2024.02.29

  • toradesukantia55

    toradesukantia55

    「瓜仙人」「鉄輪」「這う鬼」「迷信」
    「ものや思ふと……」「打臥の巫女」「血吸い女房」の7篇収録でシリーズ3作目。

    村上豊のカラー絵にもなった「鉄輪」。
    丑の刻参りの末に生成りの鬼になった徳子は強烈
    物語もかなり強烈。

    「ものや思ふと……」では宇宙の概念がつづられる。
    宇は天地、左右、前後・・・の空間を意味し、
    宙は過去、現在、未来・・・の時間を意味する。
    空間と時間を合わせた宇宙という言葉を、
    中華文明はすでに持っていた。
    そして、人は呪という手段でこの宇宙を理解していた、
    と、晴明は続ける。
    また、言葉は呪を盛るための器であるとも言う。
    ──んんん、もしかして数学的認識は呪なのだと思った瞬間だった。

    「打臥の巫女」は八百比丘尼で、白比丘尼だったんだ。
    すっかり忘れてましたねぇ。
    続きを読む

    投稿日:2024.02.26

  • marilla

    marilla

    解説にもあるように、相棒の源博雅を生み出したのがこの小説の最大の功績だと思った。シリーズ3冊目まで読んで、気が済んだ感。映画やアニメの元になった作品がどのようなものかわかったので良かった。

    投稿日:2024.02.23

  • bukuawa

    bukuawa

    平安陰陽師伝奇ファンタジー第三巻。短編七編を収録。男女の情愛漂う狂おしく、切なく、そして悲しい話が多かったかな。個人的には"恋すてふ"の壬生忠見リブートがうれしい。和歌に自分を懸けた男たちの悲しい生き様がぐっとくる。続きを読む

    投稿日:2023.11.24

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