【感想】姜尚中の青春読書ノート

姜尚中 / 朝日新聞出版
(5件のレビュー)

総合評価:

平均 3.4
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ブクログレビュー

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  • キじばと。。

    キじばと。。

    著者が若い頃に大きな影響を受けた5冊の本についてのエッセイです。取り上げられているのは、夏目漱石『三四郎』、ボードレール『悪の華』、T・K生『韓国からの通信』、丸山真男『日本の思想』、そしてマックス・ウェーバーの『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』です。

    『三四郎』について語った章では、熊本から上京して絢爛たる消費文化が花開く大都会・東京のありようを目にして著者が屈折した気分を抱くことになり、そうした気分と漱石のメランコリーと重ね合わせた著者の青春時代の思い出が語られます。

    T・K生の『韓国からの通信』という本についてはまったく知らなかったのですが、「在日」でありつつ「反共」の立場を選び取った著者の逡巡が語られています。

    ウェーバーの『プロ倫』に関しては、現代のグローバルな金融資本主義を、ウェーバーの論争相手だったウェルナー・ゾンバルトの見解になぞらえ、それを「賎民資本主義」と批判したウェーバーの思想を学ぶことで、オルタナティヴな可能性を切り開いていく展望が語られます。
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    投稿日:2014.12.05

  • naokabadboogie

    naokabadboogie

    単なるお勧め本の紹介と思いきや、姜尚中先生の成長の歴史でした。今や落ち着いた声で紳士の姿が印象的な先生ですが、学生時代はかなり葛藤していた姿が伺われます。そして夏目漱石がお好きなのがよくわかります。さいごのマックス・ウェーバーのくだりはなかなか難解ですが、姜先生の解説付きで読んでみたら面白そうだと思います。続きを読む

    投稿日:2013.02.23

  • bax

    bax

    このレビューはネタバレを含みます

    [ 内容 ]
    夏目漱石、ボードレール、丸山真男。
    悩める少年・永野鉄男が、政治学者・姜尚中になるまでに、いったい何があったのか。
    だれもが読んでおきたい5冊の古典でたどる、注目の論客の、青春の軌跡。

    [ 目次 ]
    第1章 TOKYOが何だ!―夏目漱石『三四郎』(龍田山と三四郎池 「東京は太かねぇー」 ほか)
    第2章 光栄ある後衛になる―ボードレール『悪の華』(魔の季節十七歳 「死」を垣間見る瞬間 ほか)
    第3章 歴史は後戻りしない―T・K生『韓国からの通信』(命がけの記録 日本とアジアが動いた一九七〇年代 ほか)
    第4章 すれっからしはブレない―丸山真男『日本の思想』(唯一の「入門書」 『日本の思想』の書かれた時代 ほか)
    第5章 資本主義はどこへゆく―マックス・ウェーバー『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』(もみの木の木陰にたたずむ墓 「意味」へのこだわり ほか)

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    [ 参考となる書評 ]

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    投稿日:2011.06.05

  • バグ

    バグ

    姜尚中が影響を受けた書籍の紹介という形を取りながら、
    彼の生き様と思想が色濃く描かれている。
    その意味では『在日』の補足のような作品ともいえる。
    彼の淡々とした、且つ確固たる語り口は、いつものことながら素敵だ。
    しかし、この作品を特別にしているのは、
    金融危機を見事に言い当てていること。
    やはり彼の言葉は信頼に値する。
    続きを読む

    投稿日:2009.03.03

  • pita

    pita

    ボソボソとした口調で大きな意見。見た目もスマートで好印象です。ということで買ってみた本。
    難しくてよく分からない所もあったけど、頭がいい人は考える事も違うなぁと痛感させられました。また読もう。

    投稿日:2009.01.16

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