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浜田寿美男 / NHK出版 (1件のレビュー)
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本書では、「臨場」と「逆行的構成」がキーワードである。 ストーリー調で語られることによって人はその物語に「臨場=まるで自分も体験したかのように」してしまう。また、供述する人は、報道や捜査機関から告げ…られた情報によってある程度その事件について知っており、その情報をもとに「逆行的構成」を行い、事件の前には知りえなかった、感じえなかったことまで語ってしまう。 取調べを「結果」ではなく「過程」としてみる姿勢が必要である。それによって、自白は無罪証拠になりうる。 そして、供述調書は捜査機関による完全なる「作文」であることを必ず認識していなければならない。たとえ直筆の署名があったとしても、取調べ中の空気の中で、署名を拒否することは無理だろう。 取調べには心理学を学んで臨むとおもしろいかもしれない。虚偽自白を見抜くためだけではなく、真実の自白を引き出すための追及にも使えるだろう。「法も人間の現象である限り、そこに心理学との重なりを見ないわけにはいかない(P270)」続きを読む
投稿日:2010.10.23
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