起きられない朝のための短歌入門
我妻俊樹(著)
,平岡直子(著)
/ボイジャー
作品情報
対談に耳を傾けながら短歌の作り方/読み方がよくわかるストレンジャー(よそ者)のための短歌入門書
<扱われるテーマ>
「最初の一首」のつくりかた/スランプののりこえかた/連作のつくりかた/歌に使われがちな語彙
推敲のしかた/テーマ詠の難しさ/いい批評とは何か/破調/虚構の歌/口語と文語
わからない歌/歌集をつくること/学生短歌会/新人賞/同人誌と歌集/短歌と夢/詩的飛躍
速い歌と遅い歌/「人生派」と「言葉派」/作中主体とは何か/信頼できない語り手 ほか
【目次】
はじめに(平岡直子)
第1部 つくる
第2部 よむ
第3部 ふたたび、つくる
おわりに(我妻俊樹)
著者作品二十首
【著者】
我妻俊樹
1968年神奈川県生まれ。2002年頃より短歌をはじめる。2016年、同人誌「率」十号誌上歌集として「足の踏み場、象の墓場」を発表。2023年に第一歌集『カメラは光ることをやめて触った』(書肆侃侃房)上梓。平岡直子とネットプリント「ウマとヒマワリ」を不定期発行中。2005年「歌舞伎」で第三回ビーケーワン怪談大賞を受賞し、怪談作家としても活動する。著書に『奇談百物語 蠢記』(竹書房怪談文庫)などがある。
平岡直子
歌人。1984年に神奈川県に生まれ、長野県に育つ。2006年、早稲田短歌会に入会し、本格的に作歌をはじめる。2012年、連作「光と、ひかりの届く先」で第23回歌壇賞受賞。2013年、我妻俊樹とネットプリント「馬とひまわり」( のちに「ウマとヒマワリ」)の発行をはじめる。2021年に歌集『みじかい髪も長い髪も炎』を刊行、同歌集で第66回現代歌人協会賞を受賞。2022年には川柳句集『Ladies and』を刊行。現在「外出」同人。
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商品情報
- シリーズ
- 起きられない朝のための短歌入門
- 出版社
- ボイジャー
- 書籍発売日
- 2023.11.13
- Reader Store発売日
- 2023.12.15
- ファイルサイズ
- 0.8MB
- ページ数
- 224ページ
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この作品のレビュー
平均 4.8 (4件のレビュー)
-
この本は決して凄くわかりやすくはないけれど、短歌に入門したばかりの私(もう8カ月たっていますが)にはちょうどいい内容の対談集でした。
私も短歌は最初が一番たくさんできて、その後は題詠の方がやりやすく…なったというのは同じでした。
自分のことを書かないのと虚構を書くのは全然違うこと。
穂村弘さんの『短歌という爆弾』から「砂時計のクビレ」という言葉を取り上げていらっしゃいますが、全然覚えていないので再読しようと思いました。
「なんとなく上手い歌」がなにをやってるのかがわかるようになったと平岡さんがおっしゃっていますが、私が一番知りたかったのは「そこ」なんです。
わからない歌にはどうしてわからないのかはわかる歌とどうしてわからないのかもわからない歌があるともおっしゃっています。
短歌は詠むだけではダメで読めないと、詠めないんですね。
繰り返し読んで勉強したい「その」「わからない所」をくわしく語っている本です。
平岡さんと我妻さんの歌も最後にニ十首ずつ載っていますがお二人の歌も私にはわからない歌です。
この本を読み込んで勉強すれば、もしかしたら自分にも人に「わからない」と思われる歌が詠めるようになるかもしれないと思いました。
最後に平岡直子さんの歌で一番、有名と思われるものを載せておきます。
<三越のライオン見つけられなくて悲しいだった 悲しいだった>
<心臓と心のあいだにいるはつかねずみがおもしろいほどすぐ死ぬ>
この歌の意味がすぐにわかったとおっしゃる方は、かなりの短歌ファンだと思います。続きを読む投稿日:2023.11.11
歌人ふたりが短歌を作ることと読むことについて徹底的に語り合った対談集。
まえがきの〆に書かれた「定型とは言葉を抑圧する仕組みである一方で、どんな言葉にも居場所をあたえる大義名分でもある」がこの本全…体の要約になっていると思う。なぜ短歌なのか、短歌でできること、短歌にしかできないこととは何なのか。
この二人の実作を知らないので(巻末の二十首はもちろん先に目を通した)第一章は少し話が見えづらいところもあったけれど、やはり作るにしても批評するにしても穂村弘の影響から逃れられない世代の話が共感できた。読者としても新世代の人の歌集を読んでいて常に穂村さんの影がちらつくのはいかんともしがたい。ニューウェーブ短歌の「ステキ」な語彙とある種の限界の話も興味深かったし、もっと掘り下げてほしかった。
一首鑑賞を通じてどんなふうに読む人たちなのかがわかったところでの第二章以降は、短歌に限らず己と言葉との距離、あるいは世界と言葉と自分との距離の話として二人の会話にとても入り込んで読めた。定型というのは言葉と、そしてそこに込めているつもりの思考を自分から切り離して見るための手段だろう。「歌で起きてることのすべてに作者が気づいているわけじゃない」というのはどんな創作物にも当てはまり、だからこそ批評の仕事がある。読むというのはそれだけで一つの翻訳作業、だけれども「入れ替えられてしまう中身の外側に、しぶとく生き延びていく容れ物があるはずだ」。短歌という詩形そのものがこの「生き延びていく容れ物」なのだと思う。続きを読む投稿日:2024.04.13
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