この保険、解約してもいいですか?
後田 亨(著)
/日経BP
作品情報
その保険、あなたに本当に必要ですか?―― 入るべき生命保険は「たった1本」、老後に保険はいりません。保険に入りすぎている「五十嵐夫婦」の素朴な疑問に、保険商品の仕組みから業界の裏事情まで知る著者が、とことんやさしく答えていきます。
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経済評論家・山崎元氏 推薦
「一回の相談で、一生分の納得 ― 保険の本質をシンプルに説く優しい声が聞こえてきます」
◎こんな疑問や悩みに答えます。
・「医療保険」は本当に必要?
・がん家系なので「がん保険」が気になる。
・「掛け捨て」の保険は、損なのでは?
・「終身保険」の保険料が重く、家計を圧迫している
・自営業者は「就業不能保険」に入るべき?
・子どもが生まれたら「学資保険」に入るべき?
・老後資金が心配。銀行預金より、保険のほうがお金は増えるのでは?
・投資は怖い。保険のほうが安心なのでは?
・今、保険を解約したら損してしまう。
・販売員と付き合いがある。提案を断るいい方法を知りたい。
・将来の国家財政が不安。民間の保険で備えるべきではないか? ・・・・・・など。
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商品情報
- シリーズ
- この保険、解約してもいいですか?
- 著者
- 後田 亨
- 出版社
- 日経BP
- 書籍発売日
- 2023.10.20
- Reader Store発売日
- 2023.10.20
- ファイルサイズ
- 12.9MB
- ページ数
- 184ページ
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この作品のレビュー
平均 4.5 (8件のレビュー)
-
著者は大手生命保険会社と乗り合い代理店で生命保険の営業職を15年経験、今は有料相談と著述業で生計を立てている。定番の相談とアドバイスをまとめた一冊。結論は、「期間限定で、世帯主の死亡保障を安く持てたら…よい」だという。
「保険で備える」のに向く3条件は、めったに起きない、自己資金で対応できない大金が必要、いつ起きるか分からない。保険をよく知るプロほど、保険に入っていない。給付金額が小さい保証は、自分で払えるので、保険を使わない、と考える。
保険会社の取り分(粗利率)は40〜80%。そして、保険会社はごく一部の商品を除き、手数料を開示していない。医療保険や、積立年金、学資保険などは、払う保険金と受取る給付金、満期払戻金などが、見合うものなのか考えるのがよいらしい。
厚生年金の遺族年金は、死亡保険のような役割も果たす。ここが、よく分かってないので、少し調べておきたい。続きを読む投稿日:2024.03.24
このレビューはネタバレを含みます
第1章どうして「保険は入るほど損」なのか?
レビューの続きを読む
●生命保険は、すべて解約!
保険は入らないほど良い。
●「おひとりさま」に生命保険は不要。
必要ななのは、世帯主の死亡に備える保険一本だけ。それも期間限定で…いい。
ご結婚されていても、お子さんがいらっしゃなければ、生命保険はいらない。
「入るべき一本」は、いわゆる「掛け捨て」の保険。
●どうして「掛け捨て」がいいのか?
無事に過ごしている人たちからすると、保険料が「掛け捨て」になる。加入者全体で見ると「助け合い」。
●保険会社の取り分は40-80%くらい。
払った保険料の半分近くが、保険会社の取り分になる。
保険とは「お金をお金に換える」仕組み。
●「手数料がわからない金融商品」を買っていいのか?
「不安をお金に変える大胆な課金システム」
投資信託など、他の金融商品では、開示するのが普通。
●保険は「お金をお金に換える」仕組み。
保険で本当に必要なのは保証であって、貯蓄や投資の仕組みではない。
●保険とは宝くじのようなもの。
保険の基本構造は「宝くじ」と同じ。
宝くじでは、ラッキーな人がお金をもらいますが、保険ではアンラッキーな事態に遭遇してしまった人がお金をもらう。
●保険をよく知るプロほど、保険に入ってない。
定年までの死亡保険だけ、それも社内の案内されている、格安の「団体保険」。
保険をよく知る人達は、「不安の有無」で、保険に入るかどうかを決めません。「万一のときに給付される金額の大小」で決める。
「これくらいの金額なら自分で払えるので、保険を使う必要はない」
●「自動車保険」なら正しく判断できる。
事故で人を死に至らしめた場合など、億単位のお金がかかるかもしれないから。
万一のときに必要なお金が、自分で払える金額であれば保険を利用しない、つまり「金額の大きさ」だけで淡々と正しく判断している。
第2章私たちは、既に「最強の終身医療保険」に入っている。
●誰もが入りたくなる「医療保険」
●医療保険の必要性は低い
●「自分のお金」があれば、保険はいらない。
●老後の医療費は1ヶ月7000円で済む。
●「最強の終身医療保険」とは?
保険診療なら、現役世代でも自己負担は3割まで。70歳以上では原則は2割、75歳以上だと1割。さらに国の制度で、個人の医療費の自己負担額には上限がある。
●自動車保険のように医療保険を考える。
賠償責任保険は、少ない保険料で、大きな保険金を受け取ることが可能。
●「保険で備える」のに向く3条件
1.めったに起きないこと
2.自己資金では対応できない大金が必要になること
3.いつ起こるかわからないこと
頻繁に起きることに保険で備えてしまうと、保険料が高くなる。
第3章がん保険はどうする?「病名別の保険は意味不明」
●がんは、それほど遺伝しない。
●「病名別の保険は意味不明」
既に「最強の終身医療保険」に加入している。
●「50万円を160万円で買う」ようなもの
●がん保険は、感情に揺さぶられやすい。
●「2人に1人がかかる」なら、保険には向かない
●「標準治療」は侮れない
標準治療の「標準」は、「まあまあ」とか「そこそこ」ではなくて、様々な事例を積み上げた結果、「選ばれた治療」。
国民保険はがん保険でもある。
●病気による収入源に、どう備えるか?
老後の大病は、残念ながら「不測の事態」ではなくて、よくあることなので、保険での備えには不向き。
第4章「入院で必要なのは治療費だけではない」けれども
●健康保険は就業不能保険でもある。
病気やケガなどで連続して3日以上働けなくなった場合、それまでの収入の3分の2に相当する金額が最長で1年半給付される。
自営業者の「国民健康保険」にはない。
●自動車保険のように就業不能保険を考える。
すべての不安を安心に変えようとしたら、どれだけ保険に入っても切りがありません。
就業不能保険に入ったほうが良い人は、国民健康保険で傷病手当金がない人や貯蓄が少ない人、住宅ローンがあるといった事情で、収入が減っても支出を減らしにくい人。
●「保険金がもらいにくい保険」が良い。
第5章「絶対、損しない」ように見える終身保険のカラクリ。
●1年目の保険料は7割が手数料!?
終身保険で、確かなことは、手数料が高くて貯蓄に回るお金が少ないということ。
●終身保険は、保険会社の「高収益商品」
●自分で積み立てたお金が戻ってくる
●マイナスからのスタート
保険の場合、販売員に支払われる手数料などが高いので、契約当初は、積み立てに回るお金が極端に少ない。
終身保険は貯蓄には向かない不利な仕組み。
●死亡保険金の大半は自分で積み立てたお金
それも手数料などを様々引かれた後の「自分の積立金」。
第6章「中途解約」をためらう理由を潰す。
●保証と貯蓄を分けるべき理由。
第7章たった一本、入るべき保険とは何か?
●どうして「世帯主の死亡保険」は必要か?
保険は極力、利用しない方が良い。それでも必要だと思うのが、子育て中の世帯主の死亡保険。
●終身保険を使うと割高になる。
終身保険も死亡保険の一種。
収入保障保険の方が、終身保険よりも、保険料がずっとわりやすになる。
収入保障保険の場合、保障が一生涯ではない。
掛け捨ての保険。
●こどもが成長すると、必要な死亡保険は減る。
●保険金がだんだん減る、収入保障保険。
収入保障保険の場合、加入者の死亡率が高くなるときに、保障金の額が少なくなる
●「最低保障期間」を設定できる。
●一括で受け取ると、保障金総額が減る。
●子どもが独立したら、死亡保険は不要では?
長くても、お子さんが大学を卒業なさるまで保障があればよい。
●持ち家ならば、必要な保険金がさらに減る。
●安い保険が良い保険
●保険の特約が不要である理由
収入保障保険は、あくまで、死亡時に備えるのですから、諸々の特約は不要です。
★検討に値する少ない保険
●死亡保険
・FWD生命「FDW収入保障」
非喫煙者や健康状態が良好な人の保険料を割り引いている商品。
・アクサダイレクト生命「収入保障2」
喫煙者や健康状態が必ずしも良好ではない方へ
・勤務先、業界団体の「団体保険」「グループ保険」「各種共済」
個人向け商品より格安で
●医療保険・がん保険
・都道府県民共済「入院保障2型」
決算情報からもっとも良心的な運営をしていると判断
●就業不能保険
・アクサダイレクト生命「アクサダイレクト働けない時の安心」
貯蓄が少ない、自営、フリーランスである
・貯蓄目的保険「じぶんの積立」
第8章「進学資金」という大義名分が、判断をゆがめる。
●お金を増やすのに「理由」はいらない
●学資保険の代わりに個人向け国債
第9章保険解約でできたお金を、NISA・idecoで運用。続きを読む投稿日:2024.04.14
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