戦争と人類
グウィン・ダイヤー(著)
,月沢李歌子(訳)
/ハヤカワ新書
作品情報
約1万年前のアフリカで起きた「人類最初の戦争」から核兵器の発明と使用、ドローンなどの最新技術が投入されたロシア・ウクライナ戦争まで。文明の進歩に伴い急速な変化を続けてきた戦争の歴史を一冊に凝縮し、その発生と激化の普遍的なメカニズムを解明する
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商品情報
- シリーズ
- 戦争と人類
- ジャンル
- 教養 - ノンフィクション・ドキュメンタリー
- 出版社
- 早川書房
- 掲載誌・レーベル
- ハヤカワ新書
- 書籍発売日
- 2023.10.25
- Reader Store発売日
- 2023.10.17
- ファイルサイズ
- 35.7MB
- ページ数
- 352ページ
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この作品のレビュー
平均 3.9 (9件のレビュー)
-
人類史を説明して、平和に至る道を模索する。正に私のライフワーク。早速手に取った。が、なんか違う‥‥。
第1章冒頭から、「(人類は戦争を)受け継いだのだ。人類のもっとも遠い先祖も戦争をしたし、進化の隣…人であるサルも戦争をする」と断定している。私の人類史の理解と大きく違う。戦争は文明を手に入れた時、初めて人類が生み出したものではないのか?
著者は新しい学説として、これを紹介しているが、私には説得力なかった(根拠は長くなるので省略)。著者略歴は、英国軍事アナリストでジャーナリストだった。なんか納得。
前提が違うので、最後の平和に至る道は眉唾なのだけど、軍事専門家だけあって、文明史における戦争史は参考になるところが多数あった。
以下私的メモ。
・現在ドローン攻撃は、「テロを防ぐ」「暴動を鎮圧する」理由で、「周りの罪のない人々に大量の犠牲を出さないように」襲撃する時間と場所を決めて訓練が行われている。←もちろんミスはあることも著者は認めている。
・ロボットはLAWSドローン(致死性自律型兵器システム)として開発されつつある。一台500万ドルとして5年計画で支払えば、アフガニスタン農村部5マイルの地域をカバーする殺人ドローンを購入可能。これはアメリカ軍事予算のほんの一部に過ぎない。
・BC8500-8000頃の城塞都市(パレスチナ東部)が発見された。戦争が起きた証拠になるだろう。軍隊による戦いの「記録」は、BC3500頃のシュメール。狩猟採集民の10-20倍の大人数で、1人の指揮官の元で戦った。農耕民族だけが、数字、責任の概念、然るべき社会構造を持っていた。
・軍隊の集団行動による、大量殺戮の記録は、BC2500メソポタミアのハゲワシの碑にある。組織編成はファランクスの兵士たちであり、3000人が戦いで命を落とした。彼らは自主的に統制ある動きを行なった。しかもこの軍事力はコスパが良かった。
・その後、軍事力の革新(弓・馬と馬車、大規模な要塞、攻城兵器、騎馬隊等々)で、征服者の交代が行われた。
・近代史では世界大戦(その時代の全ての大国が参戦)は6回あった。30年戦争(1618〜48)、スペイン継承戦争(1702〜14)、7年戦争(1756〜63)、フランス革命とナポレオン戦争(1791〜1815)、第一次世界大戦(1914〜18)、第二次世界大戦(1939〜45)。最初は人生で一回半世紀ごとに起きた。ナポレオン以降は、国同士の大きな戦いが起きて、国の勢力図は変わった。世界大戦の度にカードはシャッフル(新国際秩序)される。1918〜1939が20年間しかなかったのは、総力戦で和平が難しかったからだろう。しかし、1945年秩序は89年の50年後でシャッフルされたのに、何故、第三次世界大戦は起きなかったのか?
・次の大戦は、核兵器が使われるからである。
・「核の冬理論」は誰も否定できない。2000〜3000の核爆発で、恐竜絶滅と同じような地球環境の激変が見られ、人類絶滅可能性も否定出来なくなる(戦争を起こしたならば、誰も勝者になれない)。ソ連崩壊あとは、研究は一切進んでいないが、危険性は現在も全く変わっていない。
・戦争に核兵器が使われなかったのは、偶然に過ぎない(例 キューバ危機)。←核抑止論は破綻している。
・都市ゲリラ戦略で、戦争に勝利する方法はない。PLOは国際テロで「宣伝」して、イスラエルと交渉した。ハマスとネタニヤフは、2国家共存による解決を妨害する共通の目的を持ち、うまく成功している(←21年の著者の認識。現在破綻しているのは承知の通り)。
・テロリズムは政府を直接転覆するには無力なままだが、より小さな政治的野望を実現する力は強くなっている(アルカイダ、イスラム国)。テロリストが核攻撃しても、それで世界は変わらない。
・危険な3つの逆戻りが進行中。
地球温暖化(飢餓→難民と移民→武力による移民の取り締まり) 新たな大国(中国・インド・アメリカ体制→印米同盟がなれば危うい) 核の拡散(インド・パキスタン間の核兵器戦争の恐れ)←既に発行している核兵器禁止条約については一切言及ない。
・「ヒヒでさえも戦いを放棄した。人類もできるだろう」という、まるで科学的ではない理論のもとに、人類にも希望はある。と著者は結んでいる。違うだろ?もともとヒヒに戦争をする性質なんてなかったんです。結果的に、私と同じ結論になったけど、なんか納得いかない。
続きを読む投稿日:2023.12.17
人類がどのように争い、戦争をしてきたのかを先史時代から現代にいたるまで記載している。
この100年で戦争の仕方が急激に変わってきている。今後どうなるかわからないが争いをやめることはなさそうだ。投稿日:2024.05.01
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