異能機関 下
スティーヴン・キング(著)
,白石朗(訳)
/文春e-book
作品情報
【恐怖の帝王、作家50周年を前に王道のSF巨弾が待望の邦訳!】
〈研究所〉を脱走したルークvs.冷酷女所長。
超能力少年少女vs.残忍スタッフたち。
ついに策謀の本性があらわになり、決戦が迫る。
------------------------
部屋係モーリーンとエイヴァリー少年の助力でルークは〈研究所〉を逃れた。脱走に気づいた女所長ミセス・シグスビーは激怒し、自ら手下を率いて追跡する。元警官の流れ者ティムとルークが邂逅し、田舎町デュプレイで地獄のふたが開く!
一方〈研究所〉では、〈バックハーフ〉に送られたカリーシャ、ニックらがついにその企みの全貌を目にしていた。これ以上超能力を利用されつくして正気を失う前に、なんとかして逃れる方法はないのか。能力が開花したエイヴァリーを中心に、少年少女たちは立ちあがる。非情なスタッフたちとの戦いがはじまった――。
『ファイアスターター』を彷彿させる超能力、『IT』ばりの少年少女たちの勇気。キングに影響を受けたと言われるドラマ『ストレンジャー・シングス 未知の世界』の設定を逆オマージュしたかのような舞台で、キングにしか書けないキャラクターが、キングにしか書けない戦いを繰り広げ、物語はキング史上最大級のクライマックスへ。
恐怖の帝王の本領が炸裂するエンターテイメント、ここに極まる!
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商品情報
- シリーズ
- 異能機関 下
- 著者
- スティーヴン・キング, 白石朗
- 出版社
- 文藝春秋
- 掲載誌・レーベル
- 文春e-book
- 書籍発売日
- 2023.06.26
- Reader Store発売日
- 2023.06.26
- ファイルサイズ
- 1.5MB
- ページ数
- 368ページ
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この作品のレビュー
平均 4.3 (22件のレビュー)
-
★5 大長編でも読みだしたら止まらない! ハラハラドキドキ&超胸アツのドエンタメ小説 #異能機関
上巻のレビューからの続き
https://booklog.jp/users/autumn522aki…/archives/1/4163917179
○愛すべきキャラクター(大人たち)
・元警察官 ティム
超イケメン、これだよ男子の目指す姿は。不運な経歴を持つ彼ですが、当たり前のことを責任をもって行動ができる、そして人間性と心意気が光るおっさんです。まさに父親にように愛情で溢れていて、彼のように胸を張って生きていたいと思える人物でしたね。
・部屋係 モーリーン
日々やるせないニュースが流れてきます。悲しいことに彼女のような人は、世の中にいっぱいいるんでしょう。良い友人、生きる知識や情報を得ることの大切さが身に沁みました。
・みなしごアニー
何者なんだこの人って感じが大好き!スパイスが効いてる人物で、どこかリアルなアメリカの一部分を見ているようです。ただ人を思いやる心の美しさが素敵でした。
○抜群のエンタメ小説
最初から主人公を登場させず、なんでおっさんの物語を読まされるんだと思いきや、それがもう面白い。研究所に入ってからは、魅力あるキャラと抑圧と暴力で見せつけ、その後は手に汗を握る展開。詳しくは言えませんが、後半なんかは、めちゃくちゃ面白いです。
そして文章も豊潤な言い回しが多く、セリフもドラマチックなものが多い。映像を目の前で見ているように物語が進行していくんですよ。そりゃ世界一ともいわれる巨匠ですね、筆力に感動しました。
○醜い大人たちの都合
正直、きつい描写が多い。もちろん許せないのだが、仕事なのは理解しよう。ただ絶対許せないのは、自分が本来持ってるはずもない力に溺れ、負の感情をぶつけたり、価値観を押し付ける行為。人の権利に土足で踏み込んでくる傲慢な態度は大っ嫌いです。こういった醜い人間性が、最終的には戦争を引き起こすんです。
○真相の恐ろしさと判断
私の言いたいことは、ティムがすべてを語ってくれました。
どんな理由があろうが、子どもたちの夢や自由を奪うだけでなく、本書に書かれている内容を肯定することはできない。上級国民だろうが、資産家だろうが、どこの国の長であろうが、決して許せない。もちろん本書はフィクションですが、決して現実にはあって欲しくないです。
■きっと共感できる書評
私が結婚して10年以上たちました。どんなに人間性が好きでも、長く一緒に過ごすと、お互いに求めるところがずれてしまうこともある。時には感情的になることすらありますよね。お互いに幸せに暮らしていくには、何が必要なのでしょうか。
本書の子供たちが見せてくれた行動に、答えがあるような気がします。自分よりも相手への思いやりを決して忘れないでいたいですね。そして何十億といるこの世界も、できるだけ多くのひとが思いやりの心をもち、幸せに暮らしてほしいと願いました。続きを読む投稿日:2023.07.27
読書備忘録820号(下巻)。
★★★★★。
稀代のストーリーテラー!さすがキング!という感じでした。今回はネタバレ感強めです。
冒頭、翻訳物によくある巻頭。
「全米では毎年80万人の子供たちが行方…不明になり、大半は戻ってくるが数千人単位の児童は行方不明のままである」と挨拶文が。ということは怪しい誘拐ものか!とゾクゾク感半端ない!
そして、物語は始まる。
フロリダからニューヨークへ向かう飛行機に乗るおっさんの話。ん? 誘拐は?笑
おっさんの名前はティム・ジェイミースン。
飛行機は満席。どうしても乗りたいお偉いさんがいて、席を譲ってくれたら相応の謝礼をすると。
ティムは2000ドルで席を譲った。
そして、ヒッチハイクで北を目指す・・・。
ニューヨークの影も形も見えてこないサウスキャロライナ州の小さな町。デュプレイ。
どうやらティムはフロリダで警官だった。で、職を失った。そして、デュプレイで警官として採用にこぎ着けそうだった・・・。
なるほど。キングのストーリーでは後半にすさまじい戦いになるが、この町が主戦場になるのでしょう!と想像して読み進む!
次の章。時はちょっと遡り舞台はミネソタ州ミネアポリス。
12歳の天才少年ルーク・エリスがいた。地域の特待生だけが通う学校の生徒だったが、その学校の教育プログラムでもルークの能力に対応できない。
そうなったら飛び級で大学だ!MITの選抜試験をパスし、さあいよいよ12歳の一人暮らしとなる予定だったエリス家を不幸が襲う。夜中に何者かが侵入し、両親を射殺。ルークを拉致して連れ去る!やっぱり誘拐だ!
連れ去られた先は<研究所>なる施設。
どうやらメイン州の森の中にある模様。
そこは超能力の片鱗を持つ子供たちを拉致して、ある行為を秘密裏に実行している組織の施設だった。
超能力はテレキネシス(TK)とテレパシー(TP)。ルークにはTKの素養があった。
その施設ではフロントハーフというエリアで、子供たちの能力を更に増強するための薬物投与や身体的な虐待を繰り返していた。
そして能力が増強された子供たちはバックハーフと呼ばれるエリアに閉じ込まれ、二度と戻ってこなかった・・・。
ルークはフロントハーフで、カリーシャという16歳の黒人少女に一目ぼれ。ニックという18歳の兄貴分に憧れ。とんでもないTP能力を持つ10歳のエイヴァリーを可愛がる。
そして、ずば抜けた知性を持つルークは、この施設からの逃亡とこの施設ひいては影の組織の破壊を目論む!
手始めに、ルークは個人的な問題を抱えていた施設の掃除婦モーリーンを助け信頼関係を築く。モーリーンから施設外の逃走ルートを教わる。そして脱出そのものはエイヴァリー達とTPを使ったコミュニケーションで計画を進める。
そして逃亡!GPSを埋め込まれた耳たぶを自ら千切り、野山を駆け抜け、川をボートで下り、フロリダ行きの貨物列車に潜り込む。そして、ほうほうの体でたどり着いたデュプレイ!ここまでが上巻!
施設での非人道的な薬物投与と身体への虐待の数々。施設の残虐非道なくそクズな大人達。その苦痛の中で心を通わせていく子供たちの物語。
上巻から引き込まれました!
しかし、やはりキング作品は後半が命!下巻!
ルークとティムが出会う!
組織の追手がすでにデュプレイに!一気に盛り上がります!
物語は、ルーク&ティムの視点、施設くそクズ連中の視点、まだ施設のダークハーフエリアに捉えられていて命が風前の灯となっているルークの盟友エスパー少年少女たちの視点でシーンチェンジしながら目まぐるしく展開していく。目が離せなくなる!
ここから先、空前絶後のクライマックスに向けて備忘録不要だと勝手に判断!
ルーク&ティムが勝利するに決まっていますからね!でも犠牲が半端ない。これは悲しい!
そして最終章。
この悪の施設と組織が担ってきたミッションは世界平和の維持。その為に子供たちを犠牲にしてきた。
その施設と活動が失われた先の世界の在り様。作者キングの気持ちが深く練り込まれた最終章でした。
キングの思い「大きな出来事でも、動きの軸になるのは小さな蝶番だ」ということですね。
シャイニング、ファイアスターター、デッド・ゾーン的超能力ストーリーと、少年少女が一致団結して巨悪を倒すIT(イット)的ストーリーのミックス!
堪能しました!
そして、忘れずに上下巻の並びを調整しました。一枚の絵になるように。続きを読む投稿日:2024.04.27
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