美術手帖 (2023年4月号)
美術出版社(出版)
/美術出版社
作品情報
近年「ブラック・アート」の躍動が目覚ましい。2022年の第59回ヴェネチア・ビエンナーレで、アフロ・カリブ系イギリス人であるソニア・ボイスの手がけたイギリス館の展示が金獅子賞(国別)を受賞し、同年のターナー賞は、17年のルベイナ・ヒミド以来、黒人女性として史上2人目のヴェロニカ・ライアンが受賞している。また「ブラック・アーティスト」や「マイノリティ」と呼ばれる作家たちの活動や意義の見直しを図る展覧会が各国で開催され、『アートレビュー』誌が選出する、美術界でもっとも影響力のある100組 のランキング「Power 100」では、アフリカの現地を拠点に活動する作家やキュレーターの名前も数多く見られる。
しかしながら、私たちが「ブラック・アート」と名付けるものとはいったい何を指すのか? なぜ私たちは地域や世代ではなく「色」で、その作品や人物をカテゴライズしているのか? 本特集では、文化研究者の山本浩貴を総合監修に迎えて、「ブラック・アート」という言葉と概念をとらえ直してみたいと思う(共同監修=中村融子[アフリカ現代美術研究])。
欧米を中心としたアートサーキットで活躍するブリティッシュ・ブラックやアフロ・アメリカンの作家やキュレーターにくわえて、アフリカやカリブ海地域で生まれ、現地を拠点に活動するアートのプレイヤーを取り上げ、同時に「ブラック・アート」を語るうえで欠かすことのできない、その「歴史」や「研究」にも目を向ける。現在美術界で活躍する「ブラック」のプレイヤーたちの言葉に耳を傾け、その言葉に潜む歴史を知ること、日本で「ブラック・アート」を語る意味を考えたい。
SPECIAL FEATURE
ブラック・アート
山本浩貴=総合監修 中村融子=共同監修
「ブラック・アート」とは何か? 「ブラック・アーティスト」とは誰か?
山本浩貴=文
PART1
ブラック・アートの現在地
ソニア・ボイス
山本浩貴=聞き手・文
シアスター・ゲイツ
菊池裕子=聞き手 山本浩貴=構成
コヨ・クオ
中村融子=聞き手・文
イブラヒム・マハマ
中村融子=聞き手・文
メグ・オンリ
金井美樹=聞き手・文
未来と過去が織り成す交点──ブリティッシュ・ブラック・アートの現在地
山本浩貴=文
2010年代以降のアメリカにおけるブラック・アートの新たな地平
國上直子=文
美術と主権を「複数化」すること──アフリカ現代美術のエコシステムの涵養
中村融子=文
カリブ海・環大西洋ブラック・アート論序説
中村隆之=文
[対談]「ブラック・アート」研究のこれまでとこれから──日本における可能性と課題
萩原弘子×小笠原博毅
山本浩貴=進行 永峰美佳=構成
「ブラック・アート」をめぐるキーパーソンたち
エル・アナツイ/サミー・バロジ/インカ・ショニバレCBE/ルベイナ・ヒミド/ローナ・シンプソン/マリアンヌ・イブラヒム/アレクシス・ペスキン/ボナベントゥアー・ソー・ベジェン・ンディクン
吉國元
永峰美佳=取材・文
マーロン・グリフィス
菊池裕子=聞き手
PART2
ブラック・アートの歴史
奴隷制と植民地主義/欧米での展覧会/ヴィフレド・ラム/ジャン=ミシェル・バスキア/言説と批評/美術と政治
「ブラック・アート」をより深く考えるためのブックガイド
[翻訳論考]ブラック・アート──代表するという重荷
コビナ・マーサー=文
[論考]「ニグロ・アート」とブラック・アート:誰が文化を規定するのか
柳沢史明=文
ARTIST IN FOCUS
石垣克子
白坂由里=取材・文
百瀬文
中島水緒=取材・文
WORLD REPORT
New York/Dublin, Nottingham, London/Scotland/Berlin/Tainan/Kuala Lumpur
ARTIST INTERVIEW
・・・※各種権利等により、デジタル版には写真が非表示または記事そのものが収録されていない場合がございますのでご了承願います。
もっとみる
商品情報
- シリーズ
- 美術手帖
- 著者
- 美術出版社
- 出版社
- 美術出版社
- 書籍発売日
- 2023.03.07
- Reader Store発売日
- 2023.03.07
- ファイルサイズ
- 179.6MB
- シリーズ情報
- 既刊32巻
以下の製品には非対応です
※この商品はタブレットなど大きなディスプレイを備えた機器で読むことに適しています。
文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。
この作品のレビュー
平均 0 (0件のレビュー)
新刊自動購入は、今後配信となるシリーズの最新刊を毎号自動的にお届けするサービスです。
- ・発売と同時にすぐにお手元のデバイスに追加!
- ・買い逃すことがありません!
- ・いつでも解約ができるから安心!
※新刊自動購入の対象となるコンテンツは、次回配信分からとなります。現在発売中の最新号を含め、既刊の号は含まれません。ご契約はページ右の「新刊自動購入を始める」からお手続きください。
※ご契約をいただくと、このシリーズのコンテンツを配信する都度、毎回決済となります。配信されるコンテンツによって発売日・金額が異なる場合があります。ご契約中は自動的に販売を継続します。
不定期に刊行される「増刊号」「特別号」等も、自動購入の対象に含まれますのでご了承ください。(シリーズ名が異なるものは対象となりません)
※再開の見込みの立たない休刊、廃刊、出版社やReader Store側の事由で契約を終了させていただくことがあります。
※My Sony IDを削除すると新刊自動購入は解約となります。
お支払方法:クレジットカードのみ
解約方法:マイページの「予約・新刊自動購入設定」より、随時解約可能です
続巻自動購入は、今後配信となるシリーズの最新刊を毎号自動的にお届けするサービスです。
- ・発売と同時にすぐにお手元のデバイスに追加!
- ・買い逃すことがありません!
- ・いつでも解約ができるから安心!
- ・優待ポイントが2倍になるおトクなキャンペーン実施中!
※続巻自動購入の対象となるコンテンツは、次回配信分からとなります。現在発売中の最新巻を含め、既刊の巻は含まれません。ご契約はページ右の「続巻自動購入を始める」からお手続きください。
※ご契約をいただくと、このシリーズのコンテンツを配信する都度、毎回決済となります。配信されるコンテンツによって発売日・金額が異なる場合があります。ご契約中は自動的に販売を継続します。
不定期に刊行される特別号等も自動購入の対象に含まれる場合がありますのでご了承ください。(シリーズ名が異なるものは対象となりません)
※再開の見込みの立たない休刊、廃刊、出版社やReader Store側の事由で契約を終了させていただくことがあります。
※My Sony IDを削除すると続巻自動購入は解約となります。
お支払方法:クレジットカードのみ
解約方法:マイページの「予約自動購入設定」より、随時解約可能です