悪い円安 良い円安 なぜ日本経済は通貨安におびえるのか
清水順子(著)
/日経プレミアシリーズ
作品情報
2022年初頭から急速に進行した円安は、なぜ「悪い円安」となったのか。また、為替介入に効果はあるのか。貿易収支、資源価格、日本企業の為替リスク管理など様々な側面から解き明かす。そのうえで、円安を、政府・企業・個人が行動や発想を変える構造改革の好機ととらえ、最大限に生かす方策を探る。
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商品情報
- 著者
- 清水順子
- 出版社
- 日経BP
- 掲載誌・レーベル
- 日経プレミアシリーズ
- 書籍発売日
- 2022.11.10
- Reader Store発売日
- 2022.11.10
- ファイルサイズ
- 7.7MB
- ページ数
- 200ページ
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この作品のレビュー
平均 3.5 (4件のレビュー)
-
論文調で、専門用語や論拠の解説が省かれる所があるために、やや難易度が高い。似たような本を何冊か読んだ人なら問題は無いが、入門書ではない。ただし、それ故にしっかりした構成とも言える。
円安は悪いこと?…至近は物価が上がり、それは輸入エネルギー源の高騰も一因だとすれば、家計が圧迫されて日本人には厳しい。それなのに日本は安いからと、日本の情緒溢れる観光名所よりも買い物や食事、贅沢を尽くす外国人を見ると、情け無い気持ちにもなる。
著者は、最初に述べる。円安が良いという発想があったのは、日本からの輸出が多い時代が長かったからで、今は「円安が悪い」。それは2011年の東日本大震災をきっかけに、日本の貿易収支が赤字になったこと。天然ガスや石炭など、化石燃料の輸入が増えたこと。
そして、円安を活かすものとしては、インバウンド、越境EC だという。ちなみに、越境ECとは、インターネットで海外から日本に注文が入ること。また、今回の円安のデメリットが大きかったのは、貿易取引の決済通貨で円の割合が低かったためもある。
2000年代半ば以降、日本の国際収支構造が大きく変化してきている。第一に、2010年代以降経常黒字が急速に縮小。第二に、黒字幅が減少している貿易収支とは逆に、第一次所得収支の黒字幅が拡大している。第一次所得収支とは、外国との利子や配当などの受け払いの勘定が主な項目。例えば、日本の居住者が外国企業の株式や社債を保有していた場合、これに伴う外国からの配当や利子の受領がプラスで計上される。
「国際収支の発展段階説」と呼ばれる説がある。マルクスの社会発展段階説のように、成長には段階があるというものだ。人間の成長も、段階で大別できるが、社会に物差しとして当て嵌めてみるのは中々面白いと思った。続きを読む投稿日:2024.03.03
現在進んでいる円安がなぜ日本経済にとって「悪い円安」なのかを説明。経済学の教科書的には、円安は輸出企業にとって有利だとの説明がなされているが、リーマンショック後円高に苦しみ続けた日本企業は円高分を価格…転嫁しない戦略を取り、また製造拠点を海外に移すなど為替変動によるリスクを最小化してきた。したがって、現状円安がこれだけ進んでも日本企業が享受するメリットは過去に比べれば小さくなっている。また、アベノミクスの円安時にはエネルギー価格の下落により円安によるコスト増が一定相殺されていたが、近年ではエネルギー価格がロシアウクライナ情勢により高騰しており、輸入企業にとっては所謂ダブルパンチになってしまっていることも、悪い円安の原因である。日米金利差がこれだけ開いた中では金融政策で円安を抑制することは困難である(勿論、中央銀行の役割は金融システムの安定と物価の安定であり、為替レートは市場に一任するのが大前提だが)。行き過ぎた円安是正のためにはインバウンド重要の復活により、サービス収支を改善していくことが重要である。続きを読む
投稿日:2023.08.15
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