竜の姫ブリュンヒルド
東崎惟子(著者)
,あおあそ(イラスト)
/電撃文庫
作品情報
人々は彼女をこう呼んだ。時に蔑み、時に畏れながら、あれは「竜の姫」と。 帝国軍の大砲が竜の胸を貫く、そのおよそ700年前―-邪竜に脅かされる小国ノーヴェルラントは、神竜と契約を結び、その庇護の下に繁栄していた。 国で唯一、竜の言葉を解する「竜の巫女」の家に生まれた娘ブリュンヒルドは、母やその母と同じく神竜に仕えた。 竜の神殿を掃き清め、その御言葉を聞き、そして感謝の貢物を捧げる――月に、七人。 第28回電撃小説大賞《銀賞》受賞の本格ファンタジー、第二部堂々開幕!
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商品情報
- シリーズ
- 竜殺しのブリュンヒルド
- 出版社
- KADOKAWA
- 掲載誌・レーベル
- 電撃文庫
- 書籍発売日
- 2022.11.10
- Reader Store発売日
- 2022.11.10
- ファイルサイズ
- 14.3MB
- シリーズ情報
- 既刊3巻
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この作品のレビュー
平均 4.0 (3件のレビュー)
-
竜に子供を生贄として捧げる世界。世界の在り方に疑問を抱いた少女・ブリュンヒルドを中心に、4人の少年少女が織りなす、ダークファンタジー。
彼らそれぞれの信念に基づいた選択によって、愛情や憎しみを生みつつ…も、すべてを赦し、たどり着く結末は圧巻。傑作でしょう。
前作「竜殺し」と同様、竜と人の愛というテーマを同じ世界観で描きながらも、単独作品として纏まとまっており、凄い。
多分、ゲルマン神話の要素を取り入れた作品で、読了後にブリュンヒルドとシグルズの関係や、ファーヴニルの立ち位置を調べても面白いかもと思いました。続きを読む投稿日:2022.11.17
このレビューはネタバレを含みます
前作の終わりを読んで一番疑問に思ったのが、「続くの…?」だったが、なるほどそういうことか。
レビューの続きを読む
一瞬パラレルワールドかと思ったが、あの時代の前、ファルシオンやバルムンク、ジークフリートの成り立ちの話…だった。
「ブリュンヒルドの物語」…そういうことなー。
そして相変わらず残酷。縹けいか作品よりは絶望ではないが、全然ハッピーエンドじゃなくて良い。
しかしコミックだとしんどいものは読みたくなくてハッピーなものを読みたがる最近なのになぜ小説だと構わないのか、我ながら不思議。
最初読み始めてたときはあの神竜の700年前の話かと思ったが、途中でエデンにいないから違うと気づいた。というかエデンどんだけあるんだろう。
そしてこの小国、某巨人話のように壁に囲まれているらしいが、どうやって成り立ってるんだろうか。こういうのって結構広くないと成り立たないのでは。まあ、広いんだろうな。こういうの、ついつい気になってしまうけど割とどうでもいいところばかり気になってしまう悪癖。
ファーブニルが裏切るように見えて愛に目覚めるか、目覚めなくてもブリュンヒルドをかばって死ぬとかそういう話だろう!と思ったけど合ってたような合ってなかったような。
ただ、神竜ですら愛を知っているのにそれを知らない自分は一体なんなんだ、という懊悩はなんか最近の自分に刺さるのでやめてくれ。しかももちろん特別な理由があったわけではなく、最後までそういう人間だったというだけ。まあ、自分はさすがに愛はある。猫好きだし子供も好きだし。ファーブニルは愛がそもそもないから恋愛も愛も区別してなかったが、共感できるのがファーブニルというのが悲しいといか中二病感あって嫌だなぁ。
前作もそうだったが、神竜がかなり神よりは人に近い感情を持ってておもしろい。今回はスヴェンがおかしかっただけという感じもするが、それでも人ひとりに負けるし、考えも別に全てがわかるとかでもなく普通にだまされ、普通に衝動で動き、考えもあっさり読まれたりしている。若干神性を失う感じはするが、わかりやすいのでヨシ!
本屋でこれを買ったとき、三冊目の存在も確認して、そのときは更に混乱したけどこういう流れならヨシ!安心して次も読める。まあ、次は次でこれまでの流れを更に良い意味で裏切ってくれるのかも知れないけど。
ちなみに文中にドミノ倒しとかいう表現が出てくると、読みやすいけどこの世界にドミノあるんかいとか思ってしまうので人々がなだれ落ちてきたみたいな一般的な表現のほうがいいのではと思ったりするけどでも他の慣用句だって語源とか言い始めたらどれもこういう世界にはないものばかりなわけでうーむ。続きを読む投稿日:2023.09.05
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