ゴールデンカムイ カラー版 11
野田サトル(著者)
/週刊ヤングジャンプ
作品情報
【デジタル着色によるフルカラー版!】反逆の情報将校・鶴見から逃れるため、杉元一行は、釧路へ向かう。一方、刺青人皮の噂を追って鶴見率いる第七師団は小樽へと。待っていたのは電光石火の稲妻強盗、艶めく毒婦・蝮のお銀。北の最強軍団vs最凶夫婦、稲妻強盗編収録! 毒も蝮も稲妻も、グツグツ煮込んだ和風闇鍋ウエスタン! 痺れるほどの感動を貴方へ贈る第11巻ッ!!!!!!!
もっとみる
商品情報
- シリーズ
- ゴールデンカムイ カラー版
- 著者
- 野田サトル
- 出版社
- 集英社
- 掲載誌・レーベル
- 週刊ヤングジャンプ
- 書籍発売日
- 2017.08.18
- Reader Store発売日
- 2022.10.19
- ファイルサイズ
- 87MB
- ページ数
- 196ページ
- シリーズ情報
- 全31巻
※この商品はタブレットなど大きなディスプレイを備えた機器で読むことに適しています。
文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。
この作品のレビュー
平均 4.3 (27件のレビュー)
-
ちょうどこの巻を読んでいた頃、4月28日発売の「週刊ヤングジャンプ」22号でゴールデンカムイが完結することが発表されました。
以前「コウノドリ」を一気読みしたときは、全巻読了のタイミングと最終巻の刊行…のタイミングが奇跡的に一致したので、ゴールデンカムイでもタイミング合うといいなあと少し期待していましたが、もう少し早く一気読みを始めなければいけなかったようです。
そしてもう一点、その4月28日までの間、Webで全話無料されることが発表されました。
すげぇ。太っ腹じゃん。
「なぜこんなに太っ腹なのかといいますと一度無料で読んで頂いたとしても単行本を集めて何度でも読み返したくなる作品だという自信があるからです」
ホントもう、仰る通りでございます。
「なにより一番の理由は、みなさんと一緒に最後を迎えたいのです」との思いに応えるべく、一生懸命読むことにします。
ということで、
「毒も蝮も稲妻も、グツグツ煮込んだ和風闇鍋ウエスタン! 痺れるほどの感動を貴方へ贈る第11巻ッ!!!!!!!」
第7師団で飛行船を奪って脱出した杉元勢は大雪山系に逃げ込み、網走を目指すだろうとの予想の裏をかくべく、南東、釧路方面を目指すことに。
何となくですけれど、大雪山系から東に向かうのも南東に向かうのも大変ですよね…。東へ向かうと石北本線の遠軽まで何にもない有様とか常紋トンネルとか、道路だと国道39号線の石北峠当たりの感じでしょうか、南東へ向かうと士幌線のダム湖に架かる廃線後のタウシュベツ橋梁とか…。今でも「何もない」(林業も、石炭も衰退した今だからこそ何もないのかな?)ところ、当時だったら「人跡未踏」という言葉が相応しそうな大山林を、野生動物を狩り植物を利用して踏破していく様は、季節に恵まれている(初夏ですね…。ストーリーが走り出してからまだ3ヶ月くらい…かな?)こともあって、大変魅力的に描かれています(ところどころにギャグが入るのは作者の芸風ですね…)。
カムイミンタㇻ(大雪山)と動植物を描いたページなど、是非カラーで見てみたいものです(ということで、環境省の大雪山国立公園のページを見に行きました)。
でも、これアシㇼパさんが同行しているからいいようなものの、素人だけではおそらく無事には済まなかったでしょう。7月であっても8名が凍死した「トムラウシ山遭難事故」みたいな話(あっ、そういえば積読になってる…)もあるので、野営装備を何も持たない男3人だけだったら鹿の腹に潜れなかった時点でアウトだったでしょう。その後もエゾナキウサギしか食料がなかったようですし。
そんな道中、4巻の巨大ハゲワシ、5巻の巨大イトウ(イワン・オンネチェプ・カムイ)に続きまた巨大動物の神話があります。「サㇰソモアイェプ(夏に言われぬものという大蛇)」だそうで、「蝮のお銀」の前振りの役目も。
こういうエピソードと、そしてそこに差し込まれる「アイヌの伝承に限らず黒光りした巨大な蛇の目撃談は北海道全域に昭和中頃まで存在する」という一文が大好きです。川口浩探検隊のノリですよね、きっと。
最終的に敵とも羆とも争うことなく、無事に釧路湿原まで下りてきたようです。足寄とか本別とか、あのあたりを抜けたのでしょうか。
鶴見勢が小樽で血生臭いことをやっている裏で平穏な旅でしたが、このままいい話で終わらせず、釧路湿原に降りてきてから突然ひどい話になるのも作者のいいところw。
その第7師団鶴見勢は「稲妻強盗と蝮のお銀」の新聞記事を見て、小樽で「囚人狩り」。江戸貝くぅんに作らせた偽の刺青人皮を餌に、網走の脱獄犯刺青の24人のひとりを罠にかけようとします。
それが「稲妻強盗」坂本慶一郎。作中ではその女房が「蝮のお銀」。いずれも実在する人物だそうで、「稲妻強盗」は坂本慶次郎、吉村昭の「赤い人」なる本にも登場しているそうな。…また読みたい本が増えてしまった。
この凶悪犯カップルを「俺たちに明日はない」のボニーとクライドになぞらえて見せるあたり、以前の「OK牧場の決闘」もそうですが、作者映画好きなんですねえ…(そしてやはりこの映画見たことがない自分の不勉強さが悲しくなります)。
で、本来の獲物であったこの2人に加え、土方勢の小樽で留守番をしていた茨戸での生き残り夏太郎と亀蔵も餌に食いつき、4人で刺青人皮があると噂の賭場を襲撃しますが、当然罠を張った鶴見勢が待ち伏せをしていて、大立ち回りの一幕になります。
享楽的で刹那的に太く短く生きるカップルが描かれていますが、作者の手にかかるとドロドロした感じになっていて、アメリカンニューシネマを無理矢理自分のフィールドに引きずり込む作者の腕力に感心します。
目の前で坂本が鶴見中尉に機関銃で掃射され、「お銀まてッ いま行ったらお前も殺されるぞ!!」に対して「幸せなまま終わりにしたいの」といういい場面から一転、マスクの境目から垂れてきた謎の汁を鶴見が「フキフキ」「ふう…」「いっぱい出た……」と拭いて見せるところ、さらにその直後に「愛してるわ銀さん…」「愛してるぜお銀……」を持って来るこの振れ幅こそがゴールデンカムイです。
フチに預けられた彼らの子はどんな大人になるのでしょう。間もなく迎える最終回でアシㇼパさんと杉元が選んだ未来には子の居場所はあるのでしょうか…。
釧路湿原まで下りてきた杉元一行はアシㇼパさんを追ってきたインカラマッとチカパシに出会います。2人と同行していたはずの谷垣は地元のアイヌではカムイとされている鹿を穢して殺し、死体を放置しているけしからん奴だと思われているようです。
その原因は鹿だろうと木だろうと見境なしにウコチャヌㇷ゚コロしまくっている姉畑支遁。これまでの登場人物の変態っぷりが吹き飛ぶほどの変態です。
疑われている谷垣をコタンに残し、3日以内に犯人を捕まえる、と杉元とアシㇼパは姉畑支遁を探し始めます。
今回恒例オソマネタはありません。
それに代わって「ウコチャヌㇷ゚コロ」が連呼されますwアシㇼパさんが真剣な顔で「ウコチャヌㇷ゚コロ」を連呼し、隣で杉元が「ウコチャヌㇷ゚コロ」と呟く絵面はかなりシュール。
グルメネタもあまりなし。
タンチョウを罠で捕まえて食べてますが「泥臭いようなムッとする変な匂い」だそうです。今となっては食べられませんね。
動物記のシートン+畑正憲を名前にいただいているのにやっていることは最低の変態さん、姉畑支遁がどうなるのか気になってたまらないので、次巻へ。
第101話 鯉登少尉叱られる
第102話 稲妻強盗と蝮のお銀
第103話 あんこう鍋
第104話 恐怖の猛毒大死闘!
北海道奥地に巨大蛇は存在した
第105話 夏の虫
第106話 弾より速く
第107話 眠り
第108話 大湿原
第109話 カムイノミ
第110話 支遁動物記続きを読む投稿日:2022.05.24
「ゴールデンカムイ(11)」野田サトル著、集英社、2017.08.23
192p¥594C9979(2024.03.20読了)(2024.03.15借入)(2023.12.31/28刷)
稲妻強盗・坂…本慶一郎と蝮のお銀が今回のメインでしょうか。
次の巻へのつなぎは、姉畑支遁です。動植物の研究者とか。
第110話は、シートン動物記とかけているようです。
【目次】
第101話 鯉登少尉叱られる
第102話 稲妻強盗と蝮のお銀
第103話 あんこう鍋
第104話 恐怖の猛毒大死闘!
第105話 夏の虫
第106話 弾より速く
第107話 眠り
第108話 大湿原
第109話 カムイノミ
第110話 支遁動物記
☆関連書籍(既読)
「ゴールデンカムイ(1)」野田サトル著、集英社、2015.01.24
「ゴールデンカムイ(2)」野田サトル著、集英社、2015.02.24
「ゴールデンカムイ(3)」野田サトル著、集英社、2015.05.24
「ゴールデンカムイ(4)」野田サトル著、集英社、2015.08.24
「ゴールデンカムイ(5)」野田サトル著、集英社、2015.12.23
「ゴールデンカムイ(6)」野田サトル著、集英社、2016.03.23
「ゴールデンカムイ(7)」野田サトル著、集英社、2016.04.24
「ゴールデンカムイ(8)」野田サトル著、集英社、2016.08.24
「ゴールデンカムイ(9)」野田サトル著、集英社、2016.11.23
「知里幸恵『アイヌ神謡集』」中川裕著、NHK出版、2022.09.01
(アマゾンより)
明治時代末期、日露戦争終結直後の北海道周辺を舞台とした、莫大な埋蔵金をめぐる生存競争サバイバル。
舞台は気高き北の大地・北海道。時は激動の明治時代後期。
日露戦争という死戦を潜り抜け『不死身の杉元』という異名を持った元兵士・杉元はある目的のために大金を欲していた。
一攫千金を目指しゴールドラッシュに沸いた北海道へ足を踏み入れた杉元を待っていたのは、網走監獄の死刑囚が隠した莫大な埋蔵金への手掛かりだった。
雄大で圧倒的な大自然、VS凶悪な死刑囚。
そして純真無垢なアイヌの少女・アシㇼパとの出逢い。莫大な黄金を巡る生存競争サバイバルが幕を開ける。
反逆の情報将校・鶴見から逃れるため、杉元一行は、釧路へ向かう。一方、刺青人皮の噂を追って鶴見率いる第七師団は小樽へと。待っていたのは電光石火の稲妻強盗、艶めく毒婦・蝮のお銀。北の最強軍団vs最凶夫婦、稲妻強盗編収録! 毒も蝮も稲妻も、グツグツ煮込んだ和風闇鍋ウエスタン! 痺れるほどの感動を貴方へ贈る第11巻ッ!!!!!!!続きを読む投稿日:2024.03.20
新刊自動購入は、今後配信となるシリーズの最新刊を毎号自動的にお届けするサービスです。
- ・発売と同時にすぐにお手元のデバイスに追加!
- ・買い逃すことがありません!
- ・いつでも解約ができるから安心!
※新刊自動購入の対象となるコンテンツは、次回配信分からとなります。現在発売中の最新号を含め、既刊の号は含まれません。ご契約はページ右の「新刊自動購入を始める」からお手続きください。
※ご契約をいただくと、このシリーズのコンテンツを配信する都度、毎回決済となります。配信されるコンテンツによって発売日・金額が異なる場合があります。ご契約中は自動的に販売を継続します。
不定期に刊行される「増刊号」「特別号」等も、自動購入の対象に含まれますのでご了承ください。(シリーズ名が異なるものは対象となりません)
※再開の見込みの立たない休刊、廃刊、出版社やReader Store側の事由で契約を終了させていただくことがあります。
※My Sony IDを削除すると新刊自動購入は解約となります。
お支払方法:クレジットカードのみ
解約方法:マイページの「予約・新刊自動購入設定」より、随時解約可能です続巻自動購入は、今後配信となるシリーズの最新刊を毎号自動的にお届けするサービスです。
- ・発売と同時にすぐにお手元のデバイスに追加!
- ・買い逃すことがありません!
- ・いつでも解約ができるから安心!
- ・優待ポイントが2倍になるおトクなキャンペーン実施中!
※続巻自動購入の対象となるコンテンツは、次回配信分からとなります。現在発売中の最新巻を含め、既刊の巻は含まれません。ご契約はページ右の「続巻自動購入を始める」からお手続きください。
※ご契約をいただくと、このシリーズのコンテンツを配信する都度、毎回決済となります。配信されるコンテンツによって発売日・金額が異なる場合があります。ご契約中は自動的に販売を継続します。
不定期に刊行される特別号等も自動購入の対象に含まれる場合がありますのでご了承ください。(シリーズ名が異なるものは対象となりません)
※再開の見込みの立たない休刊、廃刊、出版社やReader Store側の事由で契約を終了させていただくことがあります。
※My Sony IDを削除すると続巻自動購入は解約となります。
お支払方法:クレジットカードのみ
解約方法:マイページの「予約自動購入設定」より、随時解約可能ですReader Store BOOK GIFT とは
ご家族、ご友人などに電子書籍をギフトとしてプレゼントすることができる機能です。
贈りたい本を「プレゼントする」のボタンからご購入頂き、お受け取り用のリンクをメールなどでお知らせするだけでOK!
ぜひお誕生日のお祝いや、おすすめしたい本をプレゼントしてみてください。※ギフトのお受け取り期限はご購入後6ヶ月となります。お受け取りされないまま期限を過ぎた場合、お受け取りや払い戻しはできませんのでご注意ください。
※お受け取りになる方がすでに同じ本をお持ちの場合でも払い戻しはできません。
※ギフトのお受け取りにはサインアップ(無料)が必要です。
※ご自身の本棚の本を贈ることはできません。
※ポイント、クーポンの利用はできません。クーポンコード登録
Reader Storeをご利用のお客様へ
ご利用ありがとうございます!
エラー(エラーコード: )
ご協力ありがとうございました
参考にさせていただきます。