- 最新巻
精霊たちの迷宮 下
カルロス・ルイス・サフォン(著)
,木村裕美(翻訳)
/集英社文庫
作品情報
上司から突然捜査の中止を言い渡され自由の身となったアリシアは、〈センペーレと息子書店〉で和やかなひと時を過ごす。一方、相棒バルガスは大臣の車に残されたメモの数字から歴史の闇に葬られた真実に辿りつき・・・・・・。謎の数字、一冊の稀覯本、そしてある女性が遺したノート。すべてのピースが揃い迷宮の扉が開く時、闇の都バルセロナに《鎮魂歌》が響き渡る――「本書の執筆にサフォンは文字どおり命を捧げた」(訳者あとがき)。世界的大ベストセラー『風の影』の〈忘れられた本の墓場〉シリーズ、遂に完結!
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商品情報
- シリーズ
- 精霊たちの迷宮
- 著者
- カルロス・ルイス・サフォン, 木村裕美
- ジャンル
- 小説 - ミステリー・サスペンス・ハードボイルド
- 出版社
- 集英社
- 掲載誌・レーベル
- 集英社文庫
- 書籍発売日
- 2022.08.19
- Reader Store発売日
- 2022.10.06
- ファイルサイズ
- 1.3MB
- ページ数
- 688ページ
- シリーズ情報
- 既刊2巻
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この作品のレビュー
平均 4.3 (9件のレビュー)
-
真実を知ることで自由になれるのか?
母イザベッラの手記を読み、すべての真相を知ったダニエル。
父センペーレは、教会のミサに参列した息子を見て、「この子にも時間が流れはじめたのだ」と悟るシーンが印象的だ。
母親の顔が思いだせなくなった…と叫びながら目を覚ましてから15年。
母の顔を思いだすために生きてきたダニエル。
それもようやく終わりを告げたのだ、と。
「時間というのは、いつもそこに生きる人間の必要性と逆の速度で流れるもの」で、真実を知ることが、必ずしも自由への扉にはならない。
アリシアも、取り組む事件の解明が自由へのバスポートだと信じていた。
しかし最後には、「真実を知らずにいることでしか、自由にはなれない」のだと思い知る。
彼女の師であるレアンドロは「真実? きみもわたしも、そんなものは存在しないと承知しているだろうに。真実は、物知らずの連中が現実と共存しないですむための合意じゃないか」と嘯く。
真実と嘘は紙一重で、聞きたいことや信じたいことの投影に過ぎないことも多い。
真実を知ることは、魂に痛みを感じるものだし、究極的には自分を知ることなのだろう。
15年の歳月をかけて書き継がれた四部作の大団円は、実は最終ページのはるか手前で訪れる。
その後は、線香花火のように、長く余韻をもって綴られる。
「物語には、始まりも終わりもない、入り口のとびらがあるだけ」というように、読者は作者の紡ぐ物語の迷宮に分け入り、道に迷いながらも、最後には作者の力を借りて読者自身が出口を見つける。
物語の余韻がこれだけ長いのも、登場人物たちのその後を描くことで時の呪縛から解放してやりつつ、読者自身にも出口の扉を見つけさせたかったのかも。
物語とは結局のところ、「語り手と聴き手の会話」であって、「読者が読めるのは、ただ自分の魂に書かれたものに届くところまで」なのだから。
「説得力というのは、それを表明する人間の知性に正比例する。同様に、信憑性はそれを受けいれる人間の愚かさに比例する」
「幸福や心の平和は、信じることから知ることへの道程で泡と消えていくものなのだ」
「自分のやってることと言ってることの区別を学ぶのが、自分自身を知りはじめる第一歩なんです」
「まあ、睡眠時間は死んだときにとりもどせるでしょ」
「男の人が学ぶのは、重力の法則からだけ。いつかガツンと物が落ちてくるまで、目なんか醒めやしない」
「希望は人が抱くもの、でも運命は、悪魔が配って歩くものなのです」続きを読む投稿日:2023.03.03
-
このレビューはネタバレを含みます
楽しみにしていたのに、前の作品の記憶が薄くなってて自分にガッカリした。立て続けに読まないとだめだなと思った。バルガスが死んでしまったのはショックだった。でも文章の美しさは堪能した。バルセロナのどこかに…「忘れられた本の墓場」があるのかも…って思って生きていく。
レビューの続きを読む
今年の目標まずひとつ。続きを読む投稿日:2024.02.13
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