人を知り、心を動かす――リーダーの仕事を最高に面白くする方法
井上礼之(著)
/プレジデント社
作品情報
【内容紹介】
全リーダー必読!
150カ国以上に事業展開し、8万人を率いる世界に通じるリーダーシップとは。
私も悩んだ、そして気付いた!
成果の出ないメンバーを、あなたは待ってやれるか?
【著者紹介】
[著]井上 礼之(いのうえ・のりゆき)
ダイキン工業(株)取締役会長 兼 グローバルグループ代表執行役員。1935年(昭和10年)、京都府京都市生まれ。1957年、同志社大学経済学部卒業後、大阪金属工業(現ダイキン工業)入社。主に総務・人事畑を歩み、1979年、取締役。1994年社長、1995年会長兼社長、2002年に会長兼CEO。2014年より現職。
バブル崩壊、円高、冷夏の影響で17年ぶりに赤字に転落した直後の1994年の社長就任以降、「人の持つ無限の可能性」を信じ、「企業の競争力の源泉はそこで働く『人』の力である」、「従業員一人ひとりの成長の総和が企業の発展の基盤である」という信念のもと、「人を基軸におく経営」を実践。経営のグローバル化に大きく舵を切り、数々のM&Aや、産官学の連携・提携を推進し、ダイキン工業を空調業界の世界ナンバーワン企業へと牽引した。
【目次抜粋】
はじめに
第1章 私は「人の成長を信じる」と決めている
第2章 一人ひとりに感情がある 言葉がある 夢がある
第3章 叱りなさい 褒めなさい 突き放しなさい
第4章 チームを作るとは「一人ひとり」を束ね、動かすこと
第5章 真のリーダーになるために磨くべき資質とは?
終章
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人を知り、心を動かす-リーダーの仕事を最高に面白くする方法
著:井上礼之
ダイキン工業の会長によるリーダーのあるべき論。
著者の中で変わらなかったこと。「メンバー一人ひとりの成長の総和が、組織の成長…の基盤になる」との信念。そして、その最初の一歩となるのが、メンバー一人ひとりに関心を持ち、深く知ろうとすることである。
メンバー一人ひとりを深く知ることができて初めて、彼らに進むべき方向を示し、組織として成果を上げるというリーダーの役割を果たすことができる。
本書の構成は以下の5章から成る。
①私は「人の成長を信じる」と決めている
②一人ひとりに感情がある 言葉がある 夢がある
③叱りなさい 褒めなさい 突き放しなさい
④チームを作るとは「一人ひとり」を束ね、動かすこと
⑤真のリーダーになるために磨くべき資質とは?
世界各国で8万人の従業員を有する世界的企業であるダイキン工業。8万人を一括りとせずに、一人ひとりを知る大切さを掲げ、そしてその個を素晴らしい個と受け止めながら、企業の目的を共有した太く束ねている。
もちろん一人ひとりを知るだけではなく、根底にある人間力や他の能力が備わっていないと前には進まないが全てを備えていても一人ひとりを知るという他者への関心がなければ、大ごとを成し遂げることはできない。
紹介されている行動や言葉はどれも温かい面もあれば厳しい面もある。愛の空気を纏ったそれらに触れることができる。まだまだ学ぶべきことは山ほどあるが、忘れてはいけないはじめの一歩の大きさを気づかせていただいた。続きを読む投稿日:2021.04.07
これからのリーダーに求められる人材育成のあり方を学べる本です。
組織は、当然ながら、リーダー1人の力で動くわけではなく、それぞれのメンバーが役割を果たすことで力を発揮します。
そのためには、それぞれの…メンバーのことを知り、適切な役割を割り振ることが当然重要ですが、組織が大きくなると、それがだんだん難しくなります。
そんな中でリーダーはどうあるべきか、どう行動すべきかを、自身の体験を基に語っています。
人材が育たない、定着しないといった悩みを持つ経営者の方が読むと、新たな気づきを得られる1冊ではないでしょうか。
【特に覚えておきたいと感じた内容の覚え書き】
「リーダーに求められる役割は2つ。まず『成果を出し続ける』こと。一番にこだわるべきは、いかなる環境の変化に直面しても、掲げた目標を達成するという強い意志。ほどほどの成功で満足せず、さらに上を目指す。そして、成果を出すことを『人を通じて実現する』こと。組織は『仕事の体系』であると同時に『感情の体系』であることを忘れてはいけない。」
「『メンバーを知ること』が、人材育成の王道。『この人はどんな人なのだろう』『この人は今、どんな状況にあるのだろう』と関心を持って接し、深く知ろうとする。組織の成長を定量化することはできないが、個々人の成長は、組織が成果を生み出し続ける力になる。」
「前向きにチャレンジした結果がうまくいかなかった人には、何度でもチャンスを与える。何度も失敗しているのは、挑戦を続けている証明でもある。挑戦を続けるのは類まれなる才能。その才能を理解し、伸ばせる環境を与えるのがリーダーの役割。」
→リーダーとして当然すべきこと、できていないといけないことなのでは思いがちですが、実はなかなかできていないことが多いのではないでしょうか。成果を出し続けることも難しいですし、それ以上に、特に組織が大きくなってくると、メンバーのことを知ることも難しくなります。メンバーが前向きであることを知らないと、信用、信頼してよいかわからなくなって、失敗しても何度もチャンスを与えるのが難しくなるでしょう。
【もう少し詳しい内容の覚え書き】
・「メンバー一人ひとりの成長の総和が、組織の成長の基盤になる」。その最初の一歩が、メンバー一人ひとりに関心を持ち、深く知ろうとすること。
・どういう立場のリーダーであれ、悩んだり、些細なことでつまずいたりすることはある。そんなときに壁を乗り越えるヒントになったのが、先人の言葉だったり、身近にいた先輩、上司、他の企業経営者からもらったアドバイスだったりする。
・リーダーはその役割を続ける中で成長していく。自分でなろうと思ってなれるものではない。熱い思いを実現しようと試行錯誤を続ける中で、その姿を見た周りの人たちが「この人はリーダーだ」と認めた時にリーダーになる。リーダーシップは結果であって、目的ではない。とことん追い詰められてどう対処するか、修羅場での判断が勝負の分かれ目。
○人の成長を信じる
・リーダーに求められる役割は2つ。まず「成果を出し続ける」こと。一番にこだわるべきは、いかなる環境の変化に直面しても、掲げた目標を達成するという強い意志。ほどほどの成功で満足せず、さらに上を目指す。そして、成果を出すことを「人を通じて実現する」こと。組織は「仕事の体系」であると同時に「感情の体系」であることを忘れてはいけない。
・「メンバーを知ること」が、人材育成の王道。「この人はどんな人なのだろう」「この人は今、どんな状況にあるのだろう」と関心を持って接し、深く知ろうとする。組織の成長を定量化することはできないが、個々人の成長は、組織が成果を生み出し続ける力になる。
・外部環境が劇的に変化し続ける時代では、異質な人材をいかに束ねて組織の力にするか、というダイバーシティを尊重する意識がこれまで以上に必要。多様な人材が行き交う組織になると、自分と価値観が同じ人が少なくなり、メンバーの理解を深めるのは大変。リーダーが心すべきは、自分の経験からくる価値観を思い切って一回捨て、それぞれが持つ独特な価値観をありのまま決めようと自分の意志で決めること。
○一人ひとりに感情がある、言葉がある、夢がある
・心の持ち方次第で人生は変わる。成長するために大事なのは、気持ちを前向きな状態にしておくこと。様々な仕事を通じて悩みに悩み、苦労を重ねた体験、何度も失敗した苦い思い出などは、その結果に関わらず、人間としての幅が広がる本質的な成長につながることが多い。
・リーダーとして、「メンバーのことを知りたい」と真剣に思うなら、できることをいろいろと考えて、実行する。メンバー一人ひとりに焦点を当てるのは何も特別なことではないが、その重要性に気づき、どこまで本気で徹底できるかは、リーダーの覚悟で違う。組織の本当の成長は、覚悟を決めたときから始まる。
・自分が理解しにくいと感じる人ほど、知る努力を惜しまない。自分が知ろうとしないから、相手との距離が縮まらない。そういう人ほど、相手に新しい一面を発見した時、その人に対するイメージがガラリと変わる。
○叱り、褒め、突き放す
・前向きにチャレンジした結果がうまくいかなかった人には、何度でもチャンスを与える。何度も失敗しているのは、挑戦を続けている証明でもある。挑戦を続けるのは類まれなる才能。その才能を理解し、伸ばせる環境を与えるのがリーダーの役割。
・人は理性的であると同時に、感情に支配される生き物でもある。人の心を動かすには、理と情の両面から働きかけていく必要がある。あるときは叱り、あるときは褒め、あるときは突き放す。ときには、あえて何も働きかけずに見守る。心を動かす方法論をTPOで使い分け、挑戦する姿勢を引き出す。
・然るべき時に正しく叱らないと、人は育たない。厳しく叱るのは最大の優しさ。感情的に怒ることなく、使命感を持って丁寧に叱る。短期的には反感を買っても、たとえ自分が嫌われても、相手の成長を心から願い、心を鬼にして叱れば、その思いはいつか必ず伝わる。叱ったらどこかで褒めるのを意識する。
○チームを作るとは「一人ひとり」を束ね、動かすこと
・メンバー一人ひとりの成長の総和が、組織の成長。ただの足し算ではなく、相乗作用で計り知れない力を出すこともあれば、束ね方を間違えて1+1が2以下になることもある。個々の持ち味を十分に理解し、それを存分に生かす組み合わせの妙を追求するのが、リーダーに求められる姿勢。
・これからは戦略より、組織の目標に向かって皆でやり遂げる意志・行動の持続である「実行力」が大事。先が見えないからこそ、限られた情報の中で仮設を立て、まずは思い切って実行に移してみる。走りながらでも、必要ならタイムリーに戦略の方を変えていく。
・実行力のある組織には、メンバーがお互いにぶつかり合う「厳しさ」から生まれる「ぬくもり」がある。強い組織に存在する、厳しさから生まれるぬくもりには、葛藤を超えてお互いを認め合う、信頼する気持ちがある。その関係性こそが大切。そんな価値観が、「独自の強み」になる。
○真のリーダーになるために磨くべき資質
・決める時に、どちらの方向も間違ってはいない、ということはある。そんな時は、たとえ六分四分でもどちらかに分があれば方向性を示し、実行に移してから修正していき、決断できずに後手に回るのを避ける。
・リーダーが決断を下すために不可欠なのは、先見力と洞察力。先を見通す力や問題の本質を見抜く力を身につけるには、まず、物事を多面的にとらえる力を培う。まず、常識を否定してみる。変化を先取りするなら、ゼロから思考するほうが正しい決断ができる。過去の成功体験の全てを捨て去るほどの覚悟でなければ、ほとんど成功しない時代が来ている。アイデアが出ても、もっと良いものがないかと思考を重ねると、独創性が生まれる。「立ち位置」を変えて考えてみることも有効。判断するための情報は3つ以上必要。第三者になって考えてみると、選択肢が増える。
・思い切った決断には、もっともらしい理屈や世間の常識、通説などに振り回されない独自の感覚で、世の中の動向をつかんで「こうだ」と決める直感力も必要。純粋な好奇心を大事にすることで、磨くことができる。いろいろなものに触れる機会を作ると、人間としての幅が広がり、好奇心をかき立てる。
○求められるリーダーシップの形
・組織が人の営みである以上、成果を求めるためにリーダーは人に焦点を当てるべきという本質は、未来でも変わらず通じる。しかし、時代の変化とともに、求められるリーダーシップの形は変わっていく。どのような時代にも共通する普遍的なリーダー像は存在しない。求められる資質や役割は、それぞれの社会が持つ文化的な特徴や時代背景などによって異なる。
・時代の変革期に立つリーダーに最も求められるのは、解くべき「問い」を立てる力。常識的な分析や解説を鵜呑みにすることなく、自分の頭で考えて、考えて、考え抜くことが大事。凡庸な「問い」からは、凡庸な「答え」しか生まれない。
・時代が移っても変えてはいけない「不易」と、時代とともに変わるべきものである「流行」の「不易流行」は松尾芭蕉の俳諧の理念だが、経営にも通じる。経営哲学・理念は不易、経営環境の変化に適応するための戦略と組織のありようは流行。
・リーダーとしての成長は、資質を磨くことだけでは足りない。自分に足りない、やらなければならない、と思うことを「自分に課す」。自分を律することなくして、人を率いることはできない。続きを読む投稿日:2021.09.24
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